ミスター・ガラス
Glass
2019年
アメリカ
M・ナイト・シャマラン監督・脚本・製作
ウェスト・ディラン・ソードソン音楽
ブルース・ウィリス、、、デヴィッド・ダン(不死身の肉体を持つ)
サミュエル・L・ジャクソン、、、ミスター・ガラス~イライジャ(94回骨折をしてきた頭脳明晰な車椅子の男)
ジェームズ・マカボイ、、、ケヴィン・ウェンデル・クラム(24の人格の中のひとり。ケイシーの彼。ビーストは無敵)
アニヤ・テイラー=ジョイ、、、ケイシー・クック(前作でビーストに助けられた女性)
スペンサー・トリート・クラーク、、、ダンの息子
シャーレイン・ウッダード、、、ミスター・ガラスの母
サラ・ポールソン、、、精神分析医(世界の均衡を維持する組織の幹部)
わたしはこの物語につながるものは、「スプリット」しか見ていない。
「アンブレイカブル」は見ていないが、「スプリット」とこれだけでも内容に浸ることは可能だ。
個と共同体との間の相克の歴史の新たな一遍を見た。
噺は静謐で不安にうねり反復する音楽とともにじわじわと進展する。
最終的に、かなり感動した。
「失意の者たち」が自らを取り戻す。この流れにとても共感する。
「信じてほしい。普段人を信じるときみたいに」
スーパーマンとしての承認欲求ではない。
矮小化され抑圧された自己の解放~超脱の過程を。その結果の今の姿もそのまま受け容れてほしいのだ。
ガラスの次の言葉~
われわれの真の能力を自覚させたくない勢力がある。
持てる能力を完全に信じ覚醒するところを目の当たりにすれば、他にも目覚める者が現れる。
信念、その存在は伝播する。
自分を信じる者が次々と現れるだろう。
~この件には感動した。
自分を信じることにかなりの苦難~膨大な時間を浪費する、ことは多い。
彼らの能力を誰よりも恐れる精神分析医(ある巨大組織の手先)は騙る~
均衡を維持し秩序を保つこと。
われわれは善も悪も止めたいのだ。
神々は我々の中には存在しない。
身近に神などあってはならない。
このやりかたでわれわれは10000年の間、秩序を守ってきた~
そう全ての権力は、多くの人間を去勢し矮小化し搾取して操って来たのだ。
そして彼らのような超人を患者として扱い目撃者のいないところで処理し、全て事無く収めたかに見えた。
(しかし3人は「本物」であった。ガラスは一枚上手であった)。
彼らの存在の証は、ガラスの緻密な策略により外部に溢れ出てゆく。
全ては明かされ世界中に拡散してしまうのだ。
彼女が設置させた100個以上もある施設のカメラが全てを録画していた。
ガラスはそのカメラをフルに活用し、彼ら3人の姿がしっかりカメラに収まるように仕向けた。
彼らを始末した後、バックアップも含めデータを完全消去したが、すでに防犯カメラの映像は個人サイトにライブ配信されていた。
後の祭りである。全てガラスの仕業であった。
ヒーロー誕生の記録であった。
3人とも亡くなってしまうが、その姿を目撃した人々にメッセージとして託される。
ケヴィン・ウェンデル・クラムも他の人格を抑えて最期まで「照明」を握る。
彼はケイシーに見守られて息を引き取る。
後に残ったダンの息子とガラスの母とケヴィンの恋人のケイシーの3人が、超人3人の生きた姿が拡散されてゆく様子を確認する。
全ての均衡を突き破って、人々が真に知るべき情報が、彼らの端末から意識を直撃し深く揺さぶり始めることだろう。
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今回もジェームズ・マカボイの怪演は充分に堪能できた。
アニヤ・テイラー=ジョイは、スプリットからすると、僅かな出番であった。
サミュエル・L・ジャクソンの存在感は際立っていた。
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