ロバと王女
Peau d'âne / Donkey Skin
1970
フランス
ジャック・ドゥミ 監督・脚本
シャルル・ペロー『ロバの皮』原作
ミシェル・ルグラン音楽
カトリーヌ・ドヌーブ、、、王妃/王女«ロバの皮»:
ジャン・マレー、、、王様
ジャック・ペラン、、、王子
ミシュリーヌ・プレール、、、赤の国の王妃:
デルフィーヌ・セイリグ、、、リラの妖精
フェルナン・ルドゥー、、、赤の国の王
アンリ・クレミュー、、、医者
サッシャ・ピトエフ、、、大臣
ピエール・レップ、、、ティボー
ジャン・セルヴェ、、、ナレーター
ジョルジュ・アデ、、、学者
アニック・ベルジェ、、、ニコレット
ルイーズ・シュバリエ、、、老婆
カトリーヌ・ドヌーブのヒロインミュージカル。曲の方はわりと控え目な感じのミュージカルだ(インドと比べてはならない)。
彼女を見初めた王子はこれと言って自分では動かず、恋煩いで寝て待つだけ。周りがあたふた。
超過保護のボンボンもいいところ。
ここでは、ドヌーブが焼いてプレゼントしたお菓子に入っていた指輪を町中の娘が試すというメンドクサイ流れに、、、。
そんなアホな。何ともまどろっこしい。
ロバの皮の女だという事は分かっているのに、、、回りくどいことを。
指がやたらと細いのね。でも指の細さだけなら他にも該当者はいるだろうに、、、。
兎も角、ドヌーブが一番細くて良かった、のかどうなのか。
兎も角、噺などどうでもよく、美術を魅せる映画と謂える。鮮やかな色彩を。
それは確かだが、何だかね、、、。
おお美しい!、、、が愛なのだ。
家来たちは青は皆服装だけでなく顔まで青い。乗る馬まで青い。
赤は顔も当然赤い。馬も赤い。
何だこりゃ。
ちょいと不思議の国のアリスみたいな世界を構築しているでないの。
音楽はまずまず。お城の庭園でドヌーブがオルガン弾いて唄っていた曲(テーマ)は素敵だった(歌は吹替だが)。
ロバは、お尻からザクザク宝石を垂れ流す。
財に困ることは無い。
だが、お妃が病気になり、わたしよりも綺麗な人が現れるまで再婚しないでと王に遺言して逝く。
その言葉を守りながら再婚を勧める重臣たちに取り合わず過ごすが、何と言う美しさだという女性が見つかる。
それが娘~姫なのだ。そりゃカトリーヌ・ドヌーブ二役なんだからそうなるでしょ。
だとしても何でこの父~王はそれに気づかないの。
そしてこともあろうに娘に結婚を申し込む。
アホかい?
だがマジなのだ。余の心は決まっておると。
娘は流石に困ってしまい、リラの妖精に相談する。
妖精は国王を諦めさせるための難題を出しなさいと姫に忠告する。
結局この妖精の謂うがママの事を国王に願い出ることに、、、。
超豪華ドレスである。
しかしこの手のオーダーは全て叶えてしまうだろうに。
晴れた空色のドレス。次は月色の輝くドレス。そして極めつけに太陽の色のドレス。皆作らせてしまう。
妖精にそそのかされて次々に父の申し出を断って行くが、最後にロバの皮をはげはキツイ。
そのロバは生かしておけばドンドン宝石をお尻から垂れ流すのに皮をはいでしまう。
ここまでされたらもう逃げるしかない。
そしてロバの皮を被り魔法の杖を妖精から貰い、身をやつして城から脱走する。
よくロバの皮なんて羽織れるなと思うが、普通に羽織って歩く。
まあ、魔法の杖があれば大概のものは出せるので困ることは無い。
下女として他の城下で身を隠して働くことに。
彼女をこき使う老婆が唾を吐くたびにガマガエルが口から落ちる。おもろい。
民衆から汚い臭いと罵られながら”ロバの皮”の呼び名でずっとこき使われて過ごす。
これもひとつのイニシエーションなのか。
そこで王子様を待つという何だか分るような分らぬ展開に。
王子が或る時森の中で小屋を覗くと彼女を見つけ恋に落ちる。だがそれから先が意味不明のアプローチをとることに。
そして例の件で彼女に指輪を試すとピッタリなので結婚となる。初めから分かっているのだが。
すると父である国王がヘリでお祝いに駆けつける。
何と彼は自分の思惑を悉く邪魔してきたリラの妖精と結婚していた。わけわからん。
その後世界中の王たちが祝いに駆けつけ、、、
盛大な結婚祝いは3ヶ月間続いたという。めでたいことだ。
絵を愉しむ子供向け絵本のような映画であるが、まあ何だろうね。
わたしはどう愉しめばよいのよ?という映画であった。
一度は観ておこうと思っていたので、これでよし(爆。
AmazonPrimeにて