前回の話の続き、木曜日、秋葉原・秋田犬での 『いちゃりばちょうでぇ~』 出演の話の前に、金曜日、新宿 Naked Loft 鎌仲ひとみ監督トークライブのレポート。「メディア新世紀開幕」、今年はこれで最終回。
開演前、たまたま同じテーブルに座ったMIKAZOさんと会話。MIKAZOさんは動物愛護の活動をされている方で、生きたまま毛皮を剥ぎ取られる動物の映像を観てショックを受け、活動を始めたという。環境問題にも興味を持ち、今回トークライブに参加。動物愛護の話をしても、多くの人は無関心で話を聞いてくれないと嘆いていた。
開演前、客席に遊びに来ていた監督に、MIKAZOさんは 「広める」 ことの難しさを話す。それを聞いた監督 「100人に1人聞いてくれたらいいじゃない~!!、2人聞いてくれたら2倍よ~!!!」 六ヶ所核燃を相手にしてきた監督ならではのアドバイス。超ポジティブな発想にMIKAZOさんは大感激。MIKAZOさん、ポテトごちそうさまでした。
開演、トーク開始。今回のゲストは、これまで450箇所に渡る 「六ヶ所村ラプソディー」 の上映会のうち、約100箇所の上映会を支えてきた冨田貴史さん。そして女優の吉本多香美さん。後半には halko(桑名晴子)さんのアコースティックライブも行われた。
監督からお題が出される。六ヶ所村の運動がバーニングアウトし、このごろ盛り下がっているのではないか?・・・それに対して冨田さん⇒深く考えず、周囲に合わせて反対していた人たちも、個として内面の対話をするプロセスが必要ではないか、そういった時期も悪いことではない・・・そう語る。コミュニケーションの場を民主的にすることの重要性も指摘。
話を聞きながら、冨田さんを見て思い出す・・・ああ、以前、監督が暦の話で生活している上映会支援者がいると話していたけど、この方か・・・。
※こたねももさんからのお知らせ:8/31(日) 三軒茶屋で冨田貴史さんをゲストに向かえ、暦の話をテーマにこたね会が開かれます。詳細はこちらをどうぞ。記録としてもご参照下さい。
で、監督。上からの運動ではなく、ヨーロッパのように自発的に声を発する人たちが自然に広がりを持って行くよう、日本も成長していかなければ・・・が、目の前に広がっているのは未開の荒野であり、先は遠い~そう話す。
女優の吉本さんは、原発に対する批判的な発言によって、番組出演が取りやめになってしまったエピソードを話す。
すかさず客席から 「大丈夫だ!!」 という声。見ると、吉本さんのお父さんで俳優の黒部進さん。初代ウルトラマンのハヤタ隊員役で有名な黒部さん、俺らが子供のころの正義の味方は、今でも正義の味方だった。娘を思う親の気持ちに感激。ちなみにウルトラマンの最新映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」は9月に公開され、黒部さんも出演している。
「六ヶ所あしたの森」 の話を例に、単に反対するだけではなく、未来へつながる建設的な運動の広がりにしていきたいと述べる監督と吉本さんに同感。
そして話題は、瀬戸内の自然を残す神事の島、山口県・祝島へ。祝島に古くから伝承される神事、神舞。4年に一度行われるその神事を、鎌仲監督はこの夏に取材。雷雨とともに到着した神船の様子を話したあと、タイミングよく新宿の街にも雷鳴が轟く。
その祝島の対岸に、上関原発の計画が進んでいる。祝島の人たちは20年以上に渡り、原発建設に反対。砦となり、人柱となり、抵抗をしてきた。中国電力は、祝島の人たちの反対がなくなれば原発は建つと話し、計画は進行しつつある。
●リンク:ストップ!上関原発!
鎌仲監督は、上関原発をとりまく状況、そしてスウェーデン取材の結果を新作映画にすべく、このトークライブを最後として、映画制作に集中。上関原発建設について、いつ何がおこるかわからない状況の中、予定は入れられないという。ジャーナリストとしての覚悟でもある。
来年、新作映画の 「通信 no1」 が完成した段階で、トークライブは復活する予定とのことだが、次なるターゲットは上関原発建設であり、反原発の流れはその中でうねりを増していくことだろう。
六ヶ所核燃サイクル本格稼動については、最終試験中のトラブルにより延期され続けている。最新情報は青森県の地方紙、東奥日報HPに掲載されているため、定期的にチェックすべし。動きを見ていると面白い。 映画 「六ヶ所村ラプソディー」の DVD は10/25発売予定。未見の方は要チェック。
最後は質問タイム。なぜこれだけ問題がある原発を国は推進するのか??・・・かなり素朴でかつ根源的な質問が出される。
監督のお答え。表向きはエネルギー問題解決のため、でもウランだって枯渇するし~、莫大なお金もかかるし~、ホンネは日本も核武装したいから・・・日本の核武装を容認する国会議員は179人いるとのこと。
その話を聞いて驚く質問者。すかさず監督、 「そんなこと言っちゃいけませんよ!!(笑)」
後半はHALKO(桑名晴子)さんのアコースティックライブ。
自由、音楽、喜び、神、そしてビジョンという5つのキーワードを説明しながら、詞も歌も、自然体で開放感あふれる、素晴らしいライブだった。特にヴォーカルが素晴らしく、かつての自分のヴォーカルの師匠や、四谷コタンの店長も力説しているように、ヴォーカルは最重要と再認識。アーティストはホンモノのヴォーカル獲得のために注力すべし。
HALKOさんは、現在女性3人編成のシャンカーズというグループで活動中。監督は超オススメのシャンカーズのアルバムを紹介。毎朝聴いているという。
※HALKOさんライブ情報:10/25(土)江ノ島『秋祭り』江ノ島展望灯台下特設ステージでシャンカーズライブ。詳細はこちらから。
HALKOさんの歌にあわせ、お客さん、スタッフ・・・会場にいた人たちが一緒になって歌い、本日のライブは感動的に閉演。一連のシリーズをしめくくるにふさわしい演出だった。
演奏が終わり、シャンカーズのCDを紹介する監督
ライブ終了後、監督から呼び出し。N郎♪ブログを見ているという方を紹介される・・・紹介されたご本人から、ブログは「六ヶ所 叫ぶ」で検索すると出てきます、とのことで、家で確認したところ、「鎌仲サポーターブログ組」 のaresanさんでした。ブログは知っていても初対面、このライブは、「鎌仲サポーターブログ組」 のオフ会の役割も。aresanさんのブログ、さすが「鎌仲サポーターブログ組」だけあって、火曜日、PARCafeでの監督と鈴木邦男さんとのトークライブの模様もレポされています。是非ご参照下さい。
●ブログ:六ヶ所村で自然を返せと叫ぶ。
いや~、ブログって便利ですね~
以下、ライブ終了後の雑談の中から抜粋。
動物愛護活動をしているMIKAZOさんと、俺のテーブルに監督もやってきて・・・
MIKAZOさん 「私、落ち込むときがあるんです。」
監督 「このお兄さんになぐさめてもらえば?」(とN郎♪を指す)
MIKAZOさん 「SUGIZO の方がいい!!」
会計の際、お店側のアナウンスをしている副店長と・・・
副店長 「Naked Loft は初めてですか?」
N郎♪ 「いや、鎌仲監督のトークライブは最初から来ています。でも、もうしばらくこのお店に来ることはないですね・・・」
副店長 「そんなこと言わないで(笑)、また来て下さいよ~・・・誰か他に(鎌仲監督に代わる)いい人いないですかね~」
鎌仲監督のトークイベントではたびたびお会いしていても、一度もお話ししたことのなかったグループ現代のみっちんさんとも会話。N郎♪ブログの記事、感謝されました。嬉しいです(笑)。
Naked Loft 鎌仲ひとみトークライブ、最初は監督が何者であるかも知らないまま、ブログ友パクさんに誘われ、予習を兼ねてエコ見沼主催の 「六ヶ所村ラプソディー」 東大宮上映会に足を運び・・・振り返ると、満席で予約できなかった回以外はすべて参加し、ブログレポを書いていた。鎌仲ひとみ監督の魅力と、人柄、そして人を動かす技量のなしえた結果。
そんな 「鎌仲方式」 が、監督と接してきた人たちに広まり、再生産されていくことで、個人も、世の中も、実は確実に変わっていくんだろうな~なんて思う。
一連のトークライブを終えた監督から、シリーズを終えた感想を聞く。最後にその言葉を紹介し、当ブログレポも締めくくろう。
監督 「路上からの発信って、いけてる感じ。ほら、そこ路上だし。」
<関連リンク>
●『六ヶ所村ラプソディー』~オフィシャルブログ(鎌仲さんブログ)
<関連過去ログ>
鎌仲ひとみトークイベント 「メディア新世紀開幕」
●08/06/30 スウェーデン報告会/ゲスト・江藤孝治さん
●08/03/13 ゲスト・高遠菜穂子さん
●08/01/15 ゲスト・マエキタミヤコさん、小田光康さん
●08/05/01 渋谷・アップリンク・ファクトリー 『六ヶ所村通信no.4』 & 鎌仲ひとみトークレポ
●最新トレンド映画 『六ヶ所村ラプソディー』
●「世界中に起きているストーリー。人類史に普遍的なストーリ
ー。」 by 坂本龍一
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