日向ぼっ子の大江戸散歩
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日向ぼっ子の大江戸散歩

現代のルーツ江戸を学んで今を探る

欲ばかり?!

同年代の人からのコメントに、今の日本で起こっていることに賛同できないと書かれていましたが、日本だけでなく世界で起こっていることに賛同できないですよ。

    谷中切通し

米国大統領のウクライナへの暴言は、腹立たしい思いです。

戦争を仕掛けたのはウクライナではなく、ロシアがウクライナへ軍事侵攻したことから始まったのに、ロシアの暴挙を許せば、中国の台湾侵攻や遠過ぎない未来には、ロシアの日本への侵攻も助長されます。

ロシアは黒船以前から北海道を狙っていたし、戦後スターリンは北海道を分断することを望み、トルーマンに拒否され米国との戦争を嫌がり退いた歴史がありますね。

米国の基地が北方四島に置かれることがまずいと考えているロシアが、北方四島を返還することなんかあり得ない。

トランプは90年代ビジネスに行き詰まったときに、ロシアの援助により立ち直ったといわれているので、プーチンに肩を持つのでしょう。

歴史の中で世の中がお金のためだけに動いてきた時代があったのか。欲まみれの世界にうんざりして来ました。

岡本綺堂の半七物を読み了えてから、今井金吾の『半七が見た江戸』を読みながら、『江戸名所図会』『絵本江戸土産』などの挿絵を見て江戸を再確認しています。

先の画像『絵本江戸土産』の谷中の切通しで、谷中の地名は上野と駒込の中間の谷で谷中となったそうです。谷中の切通し現在では想像できないですね。

積読本の山を今年は制覇したいので、ブログが間遠になりますがよろしくお願いします。





日本は男尊女卑の国で~す宣言!!

友人とセリ鍋を食べに神田淡路町へ行きました。あの辺りは、会社が神田だったので馴染みがあるのですが、ビルが立ち並び昔の面影が大分消えてしまいました。

      セリ鍋と仙台麩

香味野菜が苦手なので今まで食べたことがなかったのですが、歳と共に味覚も変わるのか、初めて食べたセリ鍋は美味しかったです。若い女店員さんが明るく元気な人で、楽しく食事が出来ました。

最近 色々な場面で年配男性に比べ、女性や若い男性の方が接し方が優しく有能な人が多いように感じます。

女性の社会進出をいう割には、阻害しているのが政府そのものようですね。

国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)の皇室典範への勧告について、日本政府は「皇位につく資格は基本的人権に含まれていないことから、皇室典範において皇位継承資格が男系男子に限定されていることは女性に対する差別に該当しない」「皇位継承のあり方は国家の基本に関わる事項であり、女性差別撤廃条約に照らし、取り上げることは適当でない」としている。

更に、国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)に対して、皇室典範の改正を勧告したことへの抗議として、日本の拠出金の使途から除外することを決め、国連側に伝えた、というのです。

皇室典範の改正勧告をした国連への政府や外務省の回答をニューで知って、「日本は男尊女卑国だ。他国のあり方に文句をいうな」との宣言に見え、驚きました。

男系男子を標榜した井上毅は「謹具意見」に於いて、「男を尊び女を卑しむの慣習、人民の脳髄を支配する我国に至っては、女帝を立て皇婿を置くの不可なるは多弁を費すを要せざるべし」と、男尊女卑思想を高らかに謳い上げています。

「男を尊び女を卑しむの慣習、人民の脳髄を支配する我国」明治のこの考え残っているのね。

皇室典範の解釈を見ると、女性の社会進出や男女平等の民主主義はいづこにの感があり、世界的には野蛮な国と見られるようです。

明治の男尊女卑思想が生きている国の未来はどうなるのでしょうかね??





世間と乖離した権力者!?

芸能人の女性トラブルからTV局の大騒動が、ネットやTVを賑わせていますね。

江戸時代から男女間のトラブルは色々ありました。

振り向かない遊女の首を斬り落とした百姓、5千石の旗本が吉原遊女と心中、大奥の将軍側室と昵懇になって政権を動かそうとした者や遊女や人妻におぼれ隠居させられた大名とか、男女のトラブルは色々ありました。

芸能人のスキャンダルを隠蔽して、自己保身に走ったTV局の首脳陣は、現代の風潮が見えていなかったのでしょうねぇ。

      足立税務署 足立税務署

今回初めてマイナンバーを使って確定申告をe-TAXでやってみた。分からないことは税務署に電話で問い合わせをすると、出て来る人によって回答が違ったり、逆ギレする人がいたりと忙しくなる前から相変わらずの公的機関でした。

「庶民はきちんと納税 議員はさらっと脱税」の日本社会で、現代の納税比率は五公五民といわれていますね。江戸時代の年貢が四公六民か五公五民で、農民が疲弊したように現代では庶民が物価高で疲弊しているのを政治家は理解しているのでしょうか。

為政者はいつの世でも一般人のことは分からずに、何でも税金を掛けていました。

延宝7年(1679)毛利藩はクジラ税として4%を課しています。クジラ1頭当たり銀9貫目(約150両)に対して、4%の税を掛けたといわれています。

文政年間には平戸藩が捕鯨されたクジラに税を掛けました。

「鯨が捕れれば七浦うるおう」といわれ、肉・皮・脂・内臓・軟骨・ヒゲまで利用出来たのです。一頭当たりの価格は平均4千両といわれていました。平戸藩はクジラ1頭ごとに100両2.5%の税です。

「ゴマ油と百姓は 絞れば絞るほど出るものなり」と、何にからでも税を取ろうとするのは、江戸時代も現代も同じよう。

権力を握るのは世界も日本も老人ばかり、老人の独裁者がまた一人増え、TV局に居る天皇といわれる人も死ぬまで権力を持ち続け、世間が見えないままなのでしょうかね。





神武天皇と三種の神器とは?!

ゴルフの松山選手が新年早々に35アンダーを出して優勝と、スポーツを楽しめるのは災害や戦争に襲われていないからですね。

前回の『戦前の正体』から明治政府が考えたことを見てみましょう。

薩長により倒幕を果たした新政府は、日本人をまとめる手段として、「神武創業」という言葉を使いました。

江戸時代までの京都御所の御黒戸(仏壇)には、天智天皇とその子孫の光仁天皇・桓武天皇以降の位牌はあり、初期の天皇の祖先は供養の対象から外されていたというのです。

    戦前の正体  戦前の正体裏

何故 神武天皇がクローズアップされたのか?

国学者玉松操が「総てのことは中古以前に遡回し」と岩倉具視に助言し、政治体制が不明だった時代に戻すことで、西洋化や藩閥政治を勝手に導入できると考えたというのです。

洋服を導入するのに、「神武創業、神功征韓の如き、決て今日の風姿にあらず、朕今断然その服制をあらため、その風俗を一新し、祖宗以来尚武の国体を立たんと欲す」

神武天皇や神功皇后の服装など分からないが、武を重んじていた時代は着物ではなかった。現在 武が優れているのは西洋なので、西洋の服装が望ましいというのですね。

休日も明治3年(1870)では、中国由来の五節句と1月と7月の藪入り、8月の八朔、9月22日の天長節の江戸時代を踏襲していました。

明治6年(1873)になると、1月3日元始祭、5日新年宴会、30日孝明天皇祭、2月11日紀元節、4月3日神武天皇祭、9月17日神嘗祭、11月3日天長節、11月23日新嘗祭となり、5年後に春季皇霊祭と秋季皇霊祭が加わったのです。

紀元節・天長節・新嘗祭と春季皇霊祭と秋季皇霊祭は、名称変えて現代も休日とされていますね。

神武天皇という存在が分からない人物を前面に押し出した明治政府は、迅速な近代化・国民化を達成することに成功し、日清・日露の戦争に勝ち列強に伍することになりました。

神武創業としての国体や三種の神器は明治において近代化や国民をまとめる上での道具でしたが、昭和に入ると当たり前のことになりました。

終戦時は国体護持に必死となり、昭和天皇も「伊勢と熱田の神器を手元に置いて自分が御守りして、運命を共にする外ないと思ふ」と、思いつめたというのです。

昭和天皇が講和を求めたのは、国民のことを考えたのか?三種の神器を守るためだったのか?

三種の神器は記紀では皇位の継承と書かれてはいないし、古代から継承されたものではなく、南北朝時代の北畠親房の『神皇正統記』の所持者が正当な天皇だ主張されてからだというのです。

明治政府は神武創業としながら、三種の神器の扱いは南北朝のものを継承し、皇室典範には「祖宗の神器」と明記しました。

今年は昭和100年、戦後80年、そろそろ明治・戦前の呪縛を解いて、新しい時代が創られれば良いのですが。





巳年 明治の亡霊からの脱皮!!

新年明けましておめでとうございます。今年の箱根駅伝も終わり、9連休のお正月休みも今日で終わりですね。

       夜明け前

2日にNTTの人が来て故障したルーターを交換してくれて、漸くインターネット接続が出来ました。インターネットがある生活が当たり前で、家ではWi-Fiが使えないとPCはインターネットが接続出来ず、スマホはギガの心配とトホホな生活になる現代なのです。

そんな年末から、2024新書大賞第7位辻田真佐憲著『戦前の正体』という本を読みました。サブタイトルが「愛国と神話の日本近現代史」で、明治から戦争への国威発揚はどのように起こったかという道筋が解るものです。

戦前 大日本憲法と皇室典範は国法とされ、並立した最高法典でした。

明治に大久保利通や岩倉具視、伊藤博文に重用され、大日本帝国憲法や皇室典範の起草に関わった井上毅という法制官僚がいたのです。

井上は熊本藩の下級武士の子として生まれ、神童と持て囃され主君に気に入られ、慶応3年(1872)には幕府のフランス語伝習所に入所しフランス語を学び、明治5年(1872)には西欧使節団の一員としてフランスで司法制度の調査研究を行いました。

井上はヨーロッパや中国の統治を「うしはく」私的な統治とし、日本は「しらす」鏡のように世の中を公平に見て統治している。それは万世一系の天皇がなしたことだと考えたのです。

井上は万世一系に猛烈なこだわりを持っていて、「女子天皇は前例があるが未婚で臨時措置に過ぎない。日本は男尊女卑だから女子天皇が結婚すれば天皇よりも皇婿の威厳が大きくなるかもしれない。女系君主はヨーロッパに前例があるが、夫迎え皇子が生まれ後継者となると姓が変わり王朝が変わる」と主張します。

       スカイツリーの夜明け

井上の主張が通り、女子天皇・女系天皇議論が途絶え男系男子の縛りが戦後の皇室典範に引き継がれたのです。

天皇家には姓がないはずでは?戦後は男女平等になったのではないでしょうか?

現在右派といわれる人々は、男尊女卑思想であるということで、明治時代の九州男児の男尊女卑思想がまかり通る古い日本をどこまで引きづるのでしょうか?

著者も「我々は未だ井上の手のひらで踊っている」と表現しています。

        日の出

戦後80年、明治元年から157年になろうとしている今年、女性天皇・女系天皇がダメな理由が、明治の九州男の男尊女卑論で、現代の男女平等はどこにあるのでしょう。

今年は巳年 蛇が脱皮する如く、古い明治の亡霊をそろそろ捨て去り、新たな日の出が見たいものです。





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Author:日向ぼっ子
小千住生まれ、大千住育ち 江戸が大好きなおきゃんな中年増で~す。
江戸文化歴史検定1級取得


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