SOG制御器のSO動作表示
- 2024/11/24
- 19:39
今日の年次点検での第一柱GRです。
このGRは過去のブログでも紹介しています。(2017.11.5)
御覧のように試験ボタンはGRとSOとそれぞれありますが、動作表示はGRのみです。
通常のSOG制御器では、動作表示はGRとSOの二つが取り付けられています。
このリレーでは、SOのテストボタンを押しても表示器は表示されません。
過去のブログでも、SO動作事故が起きたとき、SO表示がない制御器だった為、勘違いしてPAS再投入により波及事故に至った事例を紹介しました。SO動作表示があればまず勘違いすることは無いと思いますが、SO表示がない場合は勘違いする可能性は高いと思います。
今日の点検では、SOG過電流蓄勢トリップ動作試験器を使って、SO動作を模擬してみました。
開閉器はロック状態で実施しましたが、SO動作時にリレー本体でカチッと小さな動作音がしただけです。実際の事故ならこの時開閉器が開放しています。
他メーカーでも古いSOGには同様にSO表示がないものがありましたが、メーカーの当時の設計思想を知りたいです。
まだこの種のSO動作表示の無い制御器を使用する事業場はあると思うので、該当事業場を管理する管理技術者の方は、SOG解放時、GR動作表示がないときはSO動作を疑ってそれなりの、調査、対応をしてください。
間違ってもGRの誤動作などと判断しないように・・・・
参考にこのブログの過去記事(2017.9.16)を張り付けておきます。参考にしてください。
「SOG投入(爆発)による波及事故(事故事例)」
所属する協会からの情報で、会員の管理する事業場での波及事故について紹介があった。
事故の概要は下記のようです。
① 受託先のお盆休み中に雷害と思われる停電が発生し、電力会社による強制再閉路により配電線は復旧した。
② 電力会社が襲雷後の巡視の中で当該受託先事業場のPAS開放を確認し、当該受託先に対して「(イ)当該事業場が停電していること、(ロ)原因調査の実施」について説明・依頼があった。
③ 受託先から連絡を受けた管理技術者は受託先事業場に出向し、PAS の開放と GR動作表示が出ていないことを確かめた。(SO表示機能のない地絡継電器)。
④ また、PASの外観に異常はなく、高圧一括絶縁測定を行ない問題ないと判断し、PASを投入したところ PAS が爆発し波及事故となった。
↓参考写真PAS(SOG)
20170916-1.jpeg
「え~っ、監視装置つけてないの?~」とか
「え~っ、SO表示がついてないの?~古う~っ」の突っ込みはさておき・・・・
現実的には、こんな事業所は数えきれないほどありますからかなり深刻な問題です。
この事例では、発生時期が盆休み中のようですから、結果論的には、もう少し余裕をもって慎重に対応できたかもしれませんが、当事者の対応は自分に置き換えて理解できます。
波及事故とならないためにはどんな対応を取るべきか考えてみました。
①PASはSO動作で開放と認識→PASの負荷側の短絡事故を疑う→負荷側の一括メガーだけでなく相間の絶縁を確認する。
②キュービクル内機器については、PFとかOCRがあるので、外観問題なければまず大丈夫と判断。
③キュービクル機器が問題なければ、短絡ケ所はPAS2次側からキュービクルの間が怪しくなります。
④目視でPASやVCT、ケーブルなどに異常があれば判断できますが、事例のように外観が異常なしの場合は、相間絶縁を測定するしかありません。
⑤相間の絶縁抵抗を測定するには、間に電力会社の電力量計用のVCTが付いているでVCTの切り離しが必要です。
この事例では、上の参考写真と同じでVCTはキュービクル内に取り付けられているので、昇柱しなくても切り離しは可能ですが、電力会社にお願いしなければなりません。・・・復旧にはかなり時間がかかります。
又、PASがVT内蔵の場合は、1相が短絡されているので判断が難しい時があるかもしれません。
⑥協会からの情報にも記載してありましたが、高圧事故の場合当事者は動転してしまうので、仲間の会員に相談したり応援を受けたりすることが大切と記載してありましたがもっともなことだと思いました。
事故をおこさないために・・・・・
この事故について仲間の管理技術者の方と、SOGの場合は、このような事故のリスクは考えられるので、お客様に早めの機器の更新など説明しておく必要があるね。とか
最近AOG形のPASの更新で、費用の関係でSOGに変更されれることが多々あるが、これもAOGなら全く心配ないので、こういった面でも説明が必要だねと話し合いました。
このGRは過去のブログでも紹介しています。(2017.11.5)
御覧のように試験ボタンはGRとSOとそれぞれありますが、動作表示はGRのみです。
通常のSOG制御器では、動作表示はGRとSOの二つが取り付けられています。
このリレーでは、SOのテストボタンを押しても表示器は表示されません。
過去のブログでも、SO動作事故が起きたとき、SO表示がない制御器だった為、勘違いしてPAS再投入により波及事故に至った事例を紹介しました。SO動作表示があればまず勘違いすることは無いと思いますが、SO表示がない場合は勘違いする可能性は高いと思います。
今日の点検では、SOG過電流蓄勢トリップ動作試験器を使って、SO動作を模擬してみました。
開閉器はロック状態で実施しましたが、SO動作時にリレー本体でカチッと小さな動作音がしただけです。実際の事故ならこの時開閉器が開放しています。
他メーカーでも古いSOGには同様にSO表示がないものがありましたが、メーカーの当時の設計思想を知りたいです。
まだこの種のSO動作表示の無い制御器を使用する事業場はあると思うので、該当事業場を管理する管理技術者の方は、SOG解放時、GR動作表示がないときはSO動作を疑ってそれなりの、調査、対応をしてください。
間違ってもGRの誤動作などと判断しないように・・・・
参考にこのブログの過去記事(2017.9.16)を張り付けておきます。参考にしてください。
「SOG投入(爆発)による波及事故(事故事例)」
所属する協会からの情報で、会員の管理する事業場での波及事故について紹介があった。
事故の概要は下記のようです。
① 受託先のお盆休み中に雷害と思われる停電が発生し、電力会社による強制再閉路により配電線は復旧した。
② 電力会社が襲雷後の巡視の中で当該受託先事業場のPAS開放を確認し、当該受託先に対して「(イ)当該事業場が停電していること、(ロ)原因調査の実施」について説明・依頼があった。
③ 受託先から連絡を受けた管理技術者は受託先事業場に出向し、PAS の開放と GR動作表示が出ていないことを確かめた。(SO表示機能のない地絡継電器)。
④ また、PASの外観に異常はなく、高圧一括絶縁測定を行ない問題ないと判断し、PASを投入したところ PAS が爆発し波及事故となった。
↓参考写真PAS(SOG)
20170916-1.jpeg
「え~っ、監視装置つけてないの?~」とか
「え~っ、SO表示がついてないの?~古う~っ」の突っ込みはさておき・・・・
現実的には、こんな事業所は数えきれないほどありますからかなり深刻な問題です。
この事例では、発生時期が盆休み中のようですから、結果論的には、もう少し余裕をもって慎重に対応できたかもしれませんが、当事者の対応は自分に置き換えて理解できます。
波及事故とならないためにはどんな対応を取るべきか考えてみました。
①PASはSO動作で開放と認識→PASの負荷側の短絡事故を疑う→負荷側の一括メガーだけでなく相間の絶縁を確認する。
②キュービクル内機器については、PFとかOCRがあるので、外観問題なければまず大丈夫と判断。
③キュービクル機器が問題なければ、短絡ケ所はPAS2次側からキュービクルの間が怪しくなります。
④目視でPASやVCT、ケーブルなどに異常があれば判断できますが、事例のように外観が異常なしの場合は、相間絶縁を測定するしかありません。
⑤相間の絶縁抵抗を測定するには、間に電力会社の電力量計用のVCTが付いているでVCTの切り離しが必要です。
この事例では、上の参考写真と同じでVCTはキュービクル内に取り付けられているので、昇柱しなくても切り離しは可能ですが、電力会社にお願いしなければなりません。・・・復旧にはかなり時間がかかります。
又、PASがVT内蔵の場合は、1相が短絡されているので判断が難しい時があるかもしれません。
⑥協会からの情報にも記載してありましたが、高圧事故の場合当事者は動転してしまうので、仲間の会員に相談したり応援を受けたりすることが大切と記載してありましたがもっともなことだと思いました。
事故をおこさないために・・・・・
この事故について仲間の管理技術者の方と、SOGの場合は、このような事故のリスクは考えられるので、お客様に早めの機器の更新など説明しておく必要があるね。とか
最近AOG形のPASの更新で、費用の関係でSOGに変更されれることが多々あるが、これもAOGなら全く心配ないので、こういった面でも説明が必要だねと話し合いました。