●DMZツアーとは
DMZ(Demilitarized Zone)とは北緯38度付近の南北軍事分界線から韓国と北朝鮮の南北2キロメートルずつの地域のことです。
非武装地帯ということで軍事施設や武器の配置ができない地域です。DMZツアーでは展望台でこの非武装地帯や北朝鮮を眺望することができます。また、DMZ付近の民間人の出入りが制限されている地域にある施設にも入ることができます。撮影は制限がありましたので体験談の部分も多くなります。あしからず。指定されたピックアップ場所からツアーバスで出発。ソウル市内は道も広く町はきれいな印象です。
●パジュ臨津閣平和ゴンドラのある休憩所
パジュはソウルから北へ約40㎞の距離にあり、韓国分断の象徴であるDMZ(非武装地帯)に面した都市です。パジュにある臨津閣は南北軍事分界線から約7㎞南に位置されていて、南北の統一を念願する施設や戦争の痕跡などが見れる安保観光地です。ここに位置されているパジュ臨津閣平和ゴンドラは韓国最初で民間人通制地域を連結する長さ850ⅿのゴンドラです。今回はゴンドラには乗りませんでした。
場所は?というと、38度線付近です。板門店には行けないようです。っていうか、ちょっとこわい。
平和の鐘は、2000年1月に人々の平和と民族の統一を記念して臨津閣(イムジンカク)公園に立てられたものです。この鐘のすぐ裏側が「民統線」で軍により管理されていて警備の軍人がいます。民間人統制線の内側に向かっての写真撮影は禁止されています。鐘付近は撮影OKです。こうした、朝鮮半島統一への願いや平和への想いが込められたモニュメントが点在しています。民族分断って悲しい・・・考えさせられてしまいます。なぜか慰安婦像が二体ありました。やはり、戦争関連ということでしょうか。ですが、韓国人の日本語ガイドさんはモニュメント等の丁寧な説明をしてくださっていたのですが、この像には一切触れることはありませんでした。お客さまが日本人ですからね、説明が難しいのでしょう。でも、本物を初めて見て、あまりにも幼い顔だったので胸が痛みました。
自由の橋!!
臨津閣 捕虜交換のための北朝鮮との橋
●都羅(トラ)展望台
展望台の望遠鏡から北朝鮮側を見た写真です。ぼやけているのは視界がPM2.5と望遠レンズのせいです。中央の黒いビルは2020年に爆破された南北連絡事務所です。(ケソン工業団地内)
北朝鮮の旗!
ニュースの前に出てくるあの旗です。
トンネル入り口です。左手がトンネルへの通路ですが、撮影禁止区域でした。だらだらと下ること15分くらい。すると、掘ったんだなという感じのトンネルが現れ、高さは150~155センチ程度なので、頭をぶつける人も多いようです。(ヘルメットを被ってはいます)固そうな岩肌からは地下水が染み出し、韓国側へ流れないように北朝鮮側が低くなっています。ということは、北朝鮮側はだいぶ深いということですね。北から南への侵入を阻止するために何十にも防護壁を作っているので、途中までしか行けませんでしたが、それなりの距離がありました。岩肌には爆薬を使ったとみられる黒く焦げたような箇所が数か所見られました。資料館も併設されていて、実物大のこんな光景が再現されていました。
自由の村(韓国)と平和の村(北朝鮮)
軍事境界線から2キロメートルの範囲内は非武装中立地帯(DMZ)であり、国連軍が管理しており原則として居住や立ち入りはできません。一方、協定では南北双方ともDMZ内に1か所だけ村を残せることになっていて、台城洞はこれにより残されたのです。南側のDMZの中で唯一民間人が居住している村です。 立ち寄れるのは15分程度だけ小さな道の駅のような場所だけです。それ以外は走るバスの中から村のようすを見るだけで撮影もできません。村に入ったところで、また軍人さんがバスに乗って来て本人確認が行われました。住民のほとんどは農業を営んでおり、村の住民は、韓国人の三大義務中、納税と徴兵を免除されています。そのため、韓国の平均的な農家より所得が高いといわれている。村内には農業施設、初等学校等が備わっていてバスからはきれいな校舎や家屋をみることができます。休戦当時の住人の直系子孫だけ居住することができるのだそうです。ですが、人っ子一人、犬一匹、猫一匹たりとも見ることはありませんでした。ここで作られている農作物はあるのに、ガイドさんも何度もきていても村人を見たことがないそうです。ちょっと不気味な村です。地域の特性上、生活には様々な制約があり、毎日世帯ごとに人員チェックを受けなればならず、夜間0時から5時までは外出が禁止されているそうです。農作業をするにも、2 - 3日前までに活動時間を事前に軍に申告しなければならず、軍事境界線付近で農作業をする際には、軍の同行が必要だったり、耕作権は認められてても、所有権は認められていないので土地の売買は不可能で、耕作権の譲渡のみ可能なのだそうです。民間人出入統制区域内にあるため、住民や許可を受けた者、指定されたツアー参加者以外は域内に入る事は出来ません。台城洞(自由の村)からほど近い、北朝鮮側(開城特別市)の非武装中立地帯内には、機井洞(平和の村)という農村があります。これはコンクリート製アパートが立ち並び、保育所や病院も完備しているとうたわれている北朝鮮の宣伝村ですが、実際は無人とみられいます。
民族が分断されるという悲劇はあってはならないものです。争いのない世界はなぜ実現できないのでしょう。まずは、民間レベルでお互いを理解し合う、お互いを知ることから始めたいですね。
2日目は長くなってしまったので、次回「その2」として市場のようすをお伝えしますね!!