いよいよDZMツアーへ!
PXL_20240312_222749057

●DMZツアーとは

DMZ(Demilitarized Zone)とは北緯38度付近の南北軍事分界線から韓国と北朝鮮の南北2キロメートルずつの地域のことです。
非武装地帯ということで軍事施設や武器の配置ができない地域です。DMZツアーでは展望台でこの非武装地帯や北朝鮮を眺望することができます。また、DMZ付近の民間人の出入りが制限されている地域にある施設にも入ることができます。撮影は制限がありましたので体験談の部分も多くなります。あしからず。指定されたPXL_20240312_223421630ピックアップ場所からツアーバスで出発。ソウル市内は道も広く町はきれいな印象です。

PXL_20240312_223758924.MP
ときどき、日本語表記もあります。助かります。でも、今回はスマホの翻訳機能が大活躍でした。グーグル・ピクセルは写真を撮って翻訳をタッチするだけで日本語に訳してくれるんです。すごく便利!!

PXL_20240312_233824930
PXL_20240312_234553542
だんだん、田舎の風景になってきて、撮影禁止区間を説明されたり、軍人がバスに乗って来てパスポートとツアー参加者の確認を一人ずつされたりしました。休憩所が数か所あり、軽食や飲み物、トイレには困りません。建物もきれいでした。

●パジュ臨津閣平和ゴンドラのある休憩所

パジュはソウルから北へ約40㎞の距離にあり、韓国分断の象徴であるDMZ(非武装地帯)に面した都市です。パジュにある臨津閣は南北軍事分界線から約7㎞南に位置されていて、南北の統一を念願する施設や戦争の痕跡などが見れる安保観光地です。ここに位置されているパジュ臨津閣平和ゴンドラは韓国最初で民間人通制地域を連結する長さ850ⅿのゴンドラです。今回はゴンドラには乗りませんでした。


非武装地帯
場所は?というと、38度線付近です。板門店には行けないようです。っていうか、ちょっとこわい。
PXL_20240312_235759890

平和の鐘は、2000年1月に人々の平和と民族の統一を記念して臨津閣(イムジンカク)公園に立てられたものです。この鐘のすぐ裏側が「民統線」で軍により管理されていて警備の軍人がいます。民間人統制線の内側に向かっての写真撮影は禁止されています。鐘付近は撮影OKです。こうした、朝鮮半島統一への願いや平和への想いが込められたモニュメントが点在しています。民族分断って悲しい・・・考えさせられてしまいます。なぜか慰安婦像が二体ありました。やはり、戦争関連ということでしょうか。ですが、韓国人の日本語ガイドさんはモニュメント等の丁寧な説明をしてくださっていたのですが、この像には一切触れることはありませんでした。お客さまが日本人ですからね、説明が難しいのでしょう。でも、本物を初めて見て、あまりにも幼い顔だったので胸が痛みました。
PXL_20240313_001715107

PXL_20240313_002118688
PXL_20240313_002531906
自由の橋!!
臨津閣 捕虜交換のための北朝鮮との橋
自由の橋は、臨津閣のそば。臨津江に架かる鉄橋で、1953年に朝鮮戦争の休戦協定が結ばれ、捕虜1万3000人がこの橋を渡って南に帰ってくる際、「自由万歳」と叫んだことが橋の名前の由来しています。傍らに、爆撃を受けたSLの展示もあって、けっこう生々しいです。橋は渡れませんが、橋の向こうは北朝鮮。
PXL_20240313_003047056
この地域は自由立ち入りは禁止されていることもあり、自然が豊かで貴重な動植物の生態がみられるのだそうです。一部、散策路として整備されているようです。小腹が空いたので、チーズベーグルを買ったら、チーズは別についてきて、自分で塗る方式でした。日本だと、チーズがサンドされて出てきますが・・・。味はおいしかったです。
PXL_20240313_003933664
PXL_20240313_004015273PXL_20240313_004924223

●都羅(トラ)展望台
展望台の望遠鏡から北朝鮮側を見た写真です。ぼやけているのは視界がPM2.5と望遠レンズのせいです。中央の黒いビルは2020年に爆破された南北連絡事務所です。(ケソン工業団地内)

PXL_20240313_015649620
都羅(トラ)展望台は韓国の西部戦線にある軍事分界線の最北端に位置され民間人通制地内の展望台です。そのため個人でも訪問はできず、専用シャトルや許可を得た車両ではないと出入りができないです。トラ展望台では北朝鮮の開城市の工場団地や町、宣伝村など北朝鮮をより近くで見れます。

PXL_20240313_021608308.MP
これも、望遠鏡からの眺めです。
北朝鮮の旗!
ニュースの前に出てくるあの旗です。
第3トンネルへ!!
都羅(トラ)展望台の近くには第3トンネルがあります。第3トンネルは北朝鮮が韓国に侵入するために造った長さ1.6㎞の地下トンネルで、1978年に発見されました。1時間に3万人の兵力が移動可能な規模だそうです。なんとおそろしいのでしょう!しかもこうしたトンネルは多数あるというのです。まだ発見されていない物もあると予想されています。
PXL_20240313_030500241

トンネル入り口です。左手がトンネルへの通路ですが、撮影禁止区域でした。だらだらと下ること15分くらい。すると、掘ったんだなという感じのトンネルが現れ、高さは150~155センチ程度なので、頭をぶつける人も多いようです。(ヘルメットを被ってはいます)固そうな岩肌からは地下水が染み出し、韓国側へ流れないように北朝鮮側が低くなっています。ということは、北朝鮮側はだいぶ深いということですね。北から南への侵入を阻止するために何十にも防護壁を作っているので、途中までしか行けませんでしたが、それなりの距離がありました。岩肌には爆薬を使ったとみられる黒く焦げたような箇所が数か所見られました。資料館も併設されていて、実物大のこんな光景が再現されていました。
PXL_20240313_030054664
ガラス張りの床の下はDZMのジオラマが!
PXL_20240313_030109242
資料館のフォトスポット&トイレ
PXL_20240313_034008985
PXL_20240313_040548918.MP
北朝鮮に一番近い村へ!!
自由の村(韓国)と平和の村(北朝鮮)
自由の村は大韓民国京畿道坡州市郡内面造山里にある宣伝村。韓国と北朝鮮の間に位置する板門店軍事境界線から約500メートル韓国側にある。正式名称は台城洞(テソンドン、대성동)。

軍事境界線から2キロメートルの範囲内は非武装中立地帯(DMZ)であり、国連軍が管理しており原則として居住や立ち入りはできません。一方、協定では南北双方ともDMZ内に1か所だけ村を残せることになっていて、台城洞はこれにより残されたのです。南側のDMZの中で唯一民間人が居住している村です。 立ち寄れるのは15分程度だけ小さな道の駅のような場所だけです。それ以外は走るバスの中から村のようすを見るだけで撮影もできません。村に入ったところで、また軍人さんがバスに乗って来て本人確認が行われました。住民のほとんどは農業を営んでおり、村の住民は、韓国人の三大義務中、納税と徴兵を免除されています。そのため、韓国の平均的な農家より所得が高いといわれている。村内には農業施設、初等学校等が備わっていてバスからはきれいな校舎や家屋をみることができます。休戦当時の住人の直系子孫だけ居住することができるのだそうです。ですが、人っ子一人、犬一匹、猫一匹たりとも見ることはありませんでした。ここで作られている農作物はあるのに、ガイドさんも何度もきていても村人を見たことがないそうです。ちょっと不気味な村です。地域の特性上、生活には様々な制約があり、毎日世帯ごとに人員チェックを受けなればならず、夜間0時から5時までは外出が禁止されているそうです。農作業をするにも、2 - 3日前までに活動時間を事前に軍に申告しなければならず、軍事境界線付近で農作業をする際には、軍の同行が必要だったり、耕作権は認められてても、所有権は認められていないので土地の売買は不可能で、耕作権の譲渡のみ可能なのだそうです。民間人出入統制区域内にあるため、住民や許可を受けた者、指定されたツアー参加者以外は域内に入る事は出来ません。台城洞(自由の村)からほど近い、北朝鮮側(開城特別市)の非武装中立地帯内には、機井洞(平和の村)という農村があります。これはコンクリート製アパートが立ち並び、保育所や病院も完備しているとうたわれている北朝鮮の宣伝村ですが、実際は無人とみられいます。
民族が分断されるという悲劇はあってはならないものです。争いのない世界はなぜ実現できないのでしょう。まずは、民間レベルでお互いを理解し合う、お互いを知ることから始めたいですね。
2日目は長くなってしまったので、次回「その2」として市場のようすをお伝えしますね!!