ARTIFACT@はてブロ

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最近はオーディオブログです

5000円から1万円台のワイヤレスイヤホン選び(2024年10月期)―EarFun Air Pro 4 / Soundpeats Capsule 3 Pro + / Anker Soundcore P40i / QCY Melobuds Pro / Xiaomi Redmi Buds 5 Proを比較する


今年登場したワイヤレスイヤホンで、5000円から1万円台には注目を集めた製品が多かった。どれが良いのか悩む人も多いと思うが、つい気になってほとんどの製品をうっかり買ってしまったので、比較をしてみたい。
中華メーカーの製品は、セールで安くなることが多く、価格性能比は基本的にセール価格で考えている。
※再生機器はPOCO F6でLDACで接続、音楽の再生にはAmazon Musicを利用。通話のテストはskypeのテスト通話を使った。録音ソフトでは音質が良くても、skypeのテスト通話だと音質が悪いことが多々あったため、実際の通話シチュエーションに近い方を選んだ。
※ノイズキャンセル性能の比較は下記の動画を使った。
新幹線の車内音でリラックスする2時間[名古屋駅 - 広島駅] - YouTube 60dbほどで再生
【走行音】E233系3000番台〈東海道線〉東京→熱海 (2021.12) - YouTube 7分辺りのかなりうるさくなるところを70dbほどの音量で再生
【高音質4時間】スタバの音風景【作業用勉強用】 - YouTube

まとめ

  • 音質、ノイズキャンセル、使い勝手を総合的に評価してEarFun Air Pro 4
  • 音質、特に高音の良さを求めるのなら、Soundpeats Capsule 3 Pro+
  • 価格の安さとノイズキャンセルの性能で選ぶのならQCY Melobuds Pro
左からRedmi Buds 5 Pro / Air Pro 4 / Capsule 3 Pro + / Melobuds Pro / Soundcore P40i

EarFun Air Pro 4

7月末に登場した新製品だが、結論からいうと、特にこだわりがないのなら、この製品を買えば良い。ハイレゾCODEC対応、高性能のアクティブノイズキャンセル(以下ANC)、マルチポイント接続(LDACとの併用は不可。aptX adaptiveは併用できる)、ワイヤレス充電、装着検出とすべての機能が入っている。特にハイレゾCODECはLDACとaptX Adaptiveのどちらにも対応しているのは、高級モデルでもあまりない特徴だ。
レビューは大量にあるので細かく紹介はしないが、音質の良さはなかなかのものだ。capsule 3 Pro +と比較すると 女性ボーカルやアコースティックな楽曲で差は感じるのだが、両者にはそれなりの価格差があり、その価格を払う価値を、誰もが感じるかというと微妙ではある。
ノイズキャンセルの性能は capsule 3 Pro +に比べると少し弱さを感じるのだが、この価格帯としてはトップクラスであることには違いない。新幹線の車内音はよく下がったが、東海道線のうるさい音は耳障りかなというぐらい残っていた。
また、ケースのイヤーピースがおさまる場所にに余裕があるため、他社のイヤーピースを使いやすい。密着性の高いイヤーピースに交換すれば、ノイズキャンセルの性能が上がる。自分のおすすめのイヤーピースはTechnics EAHシリーズで使われているイヤーピースだ。Panasonicの公式サイトから入手できるが、自分は面倒なので、Yahoo!ショッピングで売っているところがあったので、そこから購入した。「Technics イヤーピース」で検索して見つけて欲しい。
ワイヤレスイヤホンがLDACに対応していても、LDACでの再生時間について触れられていないことが多いのだが、この製品もそうだった。なので実測したのだが、NC ON / LDACでの再生時間は4時間50分だった。ハイエンドモデルでもLDACは公称で3~4時間というものは多い中、かなり優秀である。なお、aptX Losslessだと5時間40分と更に優秀であるのだが、aptX Losslessに対応するSnapdragon採用スマホは高価なので、導入のハードルは高い。
※カジェログで10/20までのクーポンを配布中
【読者限定クーポンあり】予算1万円以下でワイヤレスイヤホンが欲しい?EarFun Air Pro 4一択でOK! | カジェログ

Technicsのイヤーピースをつけたところ

Soundpeats Capsule 3 Pro+

MEMドライバーを搭載して高音質が売りのイヤホンで、今回紹介したイヤホンの中では、高音が綺麗に出るため、一番よく使っている。女性ボーカルやアコースティックな楽曲をよく聴く人にはお勧めだ。
また、ノイズキャンセルの性能が高いのも嬉しい。新幹線の車内音はもちろん、東海道線のうるさい音もかなり下がった。
気になる点は、モード切り替えで、どうしてもノーマルモードがはさまれて、外音取り込みとノイズキャンセルのトグルにできないという仕様。一番の難点は再生時間の短さだ。ノイキャンON / LDAC接続は実測で3時間だった。3時間というのは、外出で電車に乗って移動、所用をこなし、どこかの店に入っていると、ちょうど店にいる時に切れるぐらいの感じである。
Edifier NeoBuds Pro 2は、音の良さとNC性能が高くて評価の高い製品だが、ノイキャンON / LDAC接続で2時間と非常に短かった。Capsule 3 Pro+は高音質とノイキャン性能の良さで、NeoBuds Pro 2と立ち位置が似ているといえる。
通話で使うと、騒音がある場所だと、かなりノイズが入り、マイクが実用に耐えなかったのも何気に難点である。
定価ベースだと、EAH-AZ40M2やAVIOT TE-W1、TE-V1Rといった他の機種も視野に入ってくるが、セール価格の1.1万円で検討したいところだ。

QCY Melobuds Pro

セール価格は5000円台とかなり安いのだが、この価格とは思えない驚異的なノイズキャンセル性能の高さを誇る。新幹線の車内音を再生した動画では、かなり効果的に音を下げててくれた。東海道線のうるさい音もかなり下がる。マクドナルドの店内では、人の声は明確に下がり、エアコンの音も消えた。音質にこだわりがなく、ノイズキャンセルの性能を求めるのならこれだ。
音質は悪いという訳でなく、紹介した他の製品と比べるとよくないというだけで、有象無象の格安ワイヤレスイヤホンと比べたら、良いので安心して欲しい。
Air Pro 4と比べると3000円近く安いので、プレゼントに選ぶのによさそう。

Soundcore P40i

AnkerがEarFun Air Pro 3の対抗のために出した製品だが、Air Pro 4が登場してしまった今となっては、微妙な製品となってしまった。音質、ノイズキャンセル性能ともにここで紹介した製品の中で一番下であった。利点はANC ON時公称10時間のかなり長い再生時間。ただ、Air Pro 4もAAC接続にすれば、ANC ONでも7.5時間になる。
音質は、レンジの狭さを感じるもので、アップテンポな曲は迫力があるのだが、アコースティックな曲のような繊細な表現はできない。
Anker製品は、単に製品の性能だけでなく、サポートの良さの魅力もあるだろう。ワイヤレスイヤホンは充電できなくなるなどのトラブルが多いので、手厚いサポートを求める向きもあるだろう。紛失に対する保証はないが、紛失に対して良いサポートがあったという話もネットで見かけた。ただ、正規の対応ではないので、基本的にどのメーカーも紛失に対してどうしようもないと考えた方が良い。
ここで紹介した製品の中では、一番有名な会社のAnkerだが、プレゼントする相手がメーカーの知名度などを気にするような人なら、Ankerは安定の選択だろう。またカラーバリエーションが多いのも魅力だ。
なお、P30iという更に安くて下のクラスの製品もあるが、これは本当に「Anker製品である」以外に選ぶ理由が思いつかない。

一番左がRedmi Buds 5 Proだが少し厚みがある

Xiaomi Redmi Buds 5 Pro

Soundcore P40iが出るまで、1万円以下では一番という人が多かった機種。店頭では売っておらず、通販のみのため、試聴は難しい。AliExpressのセールで7000円ほどで売っているのを見かけたので購入してみた。悪い製品ではないが、特別人に勧めたいかというと微妙であった。音質もこの価格としては良い方であったが、Capsule3 Pro+やAir Pro 4が出た今となっては、特筆するほどの良さはない。
ノイズキャンセルは公称-52dbで、ノイズキャンセル性能が高いという評が多いが、自分が試した中では、この5機種の中で勝てているのはP40iだけであった。マクドナルドでは、人の声の音量は下がっているのだが、声だけやけに目立ち、特に女性の声が聞こえた。エアコンの音もかなり聞こえた。
気になったのは、外音取り込み時に他機種と違って、音が軽くなってしまうこと。また、本体がちょっと大きめのため、ぴったりハマって遮音してくれる場所を探すのに手間取ってしまう。ノズルが短過ぎて、他社のイヤーピースをつけられないのも難点だ。
マイク性能の良さと、イヤホンの向きがAir Podと同じなので、取り出して耳につけやすい、LDACでマルチポイント接続できるのは利点だ。

Edifier NeoDots

この記事を書くのを決めたあと、発売され、購入したのだが、なかなか良い製品で、プライム感謝セールで安くなっているのでぜひ紹介したい。

  • ワイヤレス充電対応
  • 装着検出を装備
  • LDACでマルチポイント接続ができる(安価な製品ではRedmi Buds 5 Proぐらいしかできない)
  • ノイズキャンセルON / LDAC接続時の再生時間は7時間以上

音も良く、高音質で長時間再生を求める人なら、AVIOT製品とならんで、ぜひ検討して欲しい製品だ。

スワイプ操作が便利なAnker Soundcore Liberty 4 Pro


Ankerが大人気のワイヤレスイヤホン(以下TWS)「Soundcore Liberty 4」の上位機種「Soundcore Liberty 4 Pro」を発売した。ノイズキャンセルの性能とピンチ・スワイプ操作が気になり、10%ポイントとAnkerの製品提供で紹介しているYouTube動画で配られている10%オフクーポンを適用すれば、約16,000円程度とかなり安くなるので買ってみた。なお、この土日ならダブルポイントで+1000ポイントもつくので更にお買い得だ。
https://www.youtube.com/results?search_query=Soundcore+Liberty+4+Pro
結論から言うと、AnkerのTWSとしては音質、ノイズキャンセル性能ともに最高ではあるが、音質やノイズキャンセル性能に期待して2万円を出すのなら、他に選択肢はある。もっと安い1万円前後の価格帯にも選択肢はある。
この製品の一番の魅力は音質やノイズキャンセル性能ではなく、操作面である。TWSのタップ操作が苦手だったり、嫌いな人も多いと思うが、この製品ではタップではなく、ピンチ(つまむ)で操作をする。音量はスワイプ操作で直感的に変更できる。
ピンチ操作ができるTWSHUAWEI FreeBuds Pro 3、スワイプができるのはAirPods Pro 2や最近出たGoogle Pixel Buds Pro 2で、どれも高めの価格帯の製品であるため、2万円前後の製品でこの操作ができるというのは嬉しい。

ディープグリーンとスカイブルーが良い色だったので、どちらを買うか悩んだ。他にブラックとホワイトがある。

ワイヤレスイヤホン仁義なき戦い

1万円以下から1万円前半の価格帯のTWSで、コスパが良い製品を出していると言われていたメーカーはAnkerだった。2021年8月に登場したSoundcore Life P3は1万円を切る価格で、長い再生時間やアクティブノイズキャンセル、ワイヤレス充電など多機能さで人気になり、更に2022年に登場したSoundcore Liberty 4はハイレゾCODECのLDACやマルチポイントに対応しながら、14,990円と安めでありながら、全部入りイヤホン*1として高い人気を誇った。直近ではAmazonプライムデーセールで約1万円と大幅に安くなっていたこともあり、いまだにAmazonでは1ヶ月に3万点以上(各色の販売数を合計)も売れている化け物製品だ。

Air Pro3」で2023年に躍進したEarFun

こんなAnker一強の状態に一石を投じたのが中国系オーディオメーカーEarFunだった。もともと中国系メーカーは2000~5000円ぐらいの価格帯に「令和最新モデル」というような怪しげなTWSを大量投入しているが、アクティブノイズキャンセルは搭載しておらず、対応アプリもないというような安かろう悪かろう製品しかなかった。EarFunのように、アクティブノイズキャンセルを搭載して、対応アプリも出すという中国系メーカーはあまりなく、SoundpeatsやEdifierぐらいだった。
2023年頭にEarFunから登場したAir Pro 3は充実した性能ながらも1万円を切る低価格で、デジタルガジェット系YouTuberやブログの間で話題になり、知名度が上がっていった。SoundpeatsやEdifierも、低価格で多機能のTWSを投入しているが、EarFunに比べるとそこまでの存在感ではないこともあり、まだまだAnker一強時代は続きそうだ。
一昔前は5000円前後では、ノイズキャンセルを搭載してない製品が多かったが、最近は5000円前後の製品でもノイズキャンセルを搭載しているのが当たり前になってきており、現在はLiberty 4と同機能を持った製品が1万円を切っているというのが現状だ。

EarFunに対抗するAnker

EarFunの攻勢の前に、Ankerも手をこまねいていた訳でなく、今年4月にSoundcore P40iという製品を投入した。これはEarFunに喰われていた1万円以下のシェアを取り戻す戦略的な製品で、ハイレゾCODECに非対応以外は全部入りといえるTWSである。P40i登場時、Air Pro 3を絶賛したYouTubeのレビュアーたちは、P40iを最高のコスパを誇る製品と評価し、1万円以下のTWSの定番であると喧伝した。
しかし、EarFunが1年経って7月末に出した後継機のAir Pro 4は前作より音質が向上し、ハイエンド製品でも珍しいLDACとaptX adaptiveの両方に対応し、これまで搭載してなかった装着検出も搭載、まさに「全部入り」の製品であった。P40iを絶賛していたレビュアーたちはAir Pro 4を絶賛しており、P40iの天下は4ヶ月足らずで終わった。今となっては、P40iはAir Pro 4に音質、機能面ともにほぼ負けており、再生時間が少々長いことぐらいしか利点はなくなってしまった。
最近はレビューも動画の方が強いのだが、YouTubeTWSのレビュー動画を検索すれと、ついこの前まで1万円以下のコスパ最強TWSは「Air Pro3」だったのが、「Soundcore P40i」に変わり、今は「Air Pro 4」になっているのがよくわかる。「コスパ最強の神製品」がここまでコロコロ変わって大安売りされるのを見ていると、何がいったい本当にコスパ最強なんだよ!と思ってしまうが、TWSはオーディオ製品というよりも、デジタルガジェットなので、機能の搭載や性能の向上がしやすく、どうしても後発の方が有利なのだ。3ヶ月後にまた状況が違う可能性も大いにある。

Liberty 4 ProをAir Pro 4と比較する

Air Pro 4の多機能さに対抗できる製品が、今回のLiberty 4 Proである。Liberty 4 Proは発売後、絶賛する声が多いが、Air Pro 4と比較してみると、音質やノイズキャンセル性能といった基本的な面では大きな差を感じない。一番の違いは先ほど挙げたように操作面だ。
定価ベースでは倍近いほどの価格差がある両製品であるため、単純に性能面だけで、Liberty 4 Proを選ぶ理由は薄い。Ankerというメーカーが非常に好きなら、買っていいと思うが、特に思い入れがなく、それなりの性能のTWSが欲しいだけという人なら、EarFun Air Pro 4を買えば、失敗はない。

Liberty 4 Proの基本性能について

アップデートが長い!

アプリを起動すると、イヤホン本体、ケースのアップデートが始まり、じゃLDACで接続するかーと思って、設定を変えると、なんとまたイヤホン本体のアップデートが始まった。すぐに使えないというのはストレスなので、今後の出荷版はアップデートを反映させて欲しいものだ。

音量調整がスワイプ操作でできるのは便利

安価な製品を出す他の中国系オーディオメーカーが真似しないのが、この操作形態だ。はじめてピンチとスワイプ操作のTWSを使ったが、スワイプで音量が調整できるのは便利だった。
ピンチははずしたりつけたりする時に誤操作するのではと心配したが、イヤホンをはずしている時は操作を無効にする設定のおかげで問題はなかった。

P40iと比べると、大きく変わって高音質

人気がある製品ということで、Soundcore P40iを購入しているのだが、P40iの音はレンジが狭く、ボーカルの帯域と低音強調によって、楽曲を楽しく聴ける感じではあったが、繊細さに欠ける音のため、アコースティックな曲を聴くのは厳しかった。感想を見ていると、P40iの音質を絶賛する人は多く、こういった音作りがオーディオマニアでない人に評価されるのがよくわかる。
無印Liberty 4は試聴のみで、その時の印象はP40iよりは断然に良かったのだが、無印とProの音質の違いについて語れるほどでないので、他のレビューを参照して欲しい。レビューを見ていると、無印は高音が刺さるという評が多いが、Proではそこまで刺さる高音ではない。
Liberty 4 Proはバランスがよくなり、P40iと比較すると、レンジが広くて大幅に分解能が上がり、アコースティックな楽曲もいい感じに聴けるようになった。もちろんアップテンポな曲もよく聴けることには変わらない。
ただ、仮想敵であるAir Pro 4と音質を比較すると、それほど差は感じなかった。Liberty 4 Proの方が少し高音が出てない感があったが、イコライザーをアコースティックにすると高音が強調され、くっきり感が増す。お勧めのイコライザー設定だ。ともあれ、価格差ほどの音質の差を期待しない方が良いのだが、Air Pro 4のコストパフォーマンスが異常ともいえる。
2万円以下の製品で、音質が良い製品というと、AVIOT TE-W1やTechnics EAH-AZ40M2があるが(どちらも試聴のみ)、TE-W1は取り出しにくく、音の分解能は高いが、高音の伸びがいまいち、EAH-AZ40M2は音質は良いもののLDACでの再生時間が3.5時間(おそらく実際には3時間ぐらいだろう)と短いという難点がある。最近出たAVIOT TE-V1Rは試聴したのだが、TE-W1と比べると高音の伸びがかなりよくなっており、長い再生時間、取り出しやすさと相まって、自分の評価は高いのだが、ネットを検索しても、あまり購入している人はいない。
2万円以下で音質を求めるのなら、SoundPEATS Capsule 3 Pro+(所有)もお勧めだ。自分は高音が好きなので、Capsule 3 Pro+をよく使っているのだが、ノイズキャンセルの性能も高く、LDACでの再生時間が3時間という欠点以外は満足度が高い。女性ボーカルをよく聴く人なら、Liberty 4 Proより、Capsule 3 Pro+の方がお勧めである。
※POCO F6とLDAC接続で音質評価をした

ノイズキャンセル性能

低音はかなりがっちり消してくれるので、新幹線の音などはかなり消えた。ノイキャン性能は「Liberty 4 Pro = capusle 3 Pro+ >> Air Pro 4」こんな感じ。ただ、Liberty 4 Proの方が人の声に対して強い印象はあったので、少しでも良いノイズキャンセル性能を求めるのなら、Liberty 4 Proだろう。音質重視か、ノイズキャンセル重視かで選択が変わる
ただ、これぐらいの価格帯の製品は、低音は消えるものの、人の声は通りやすい。電車の車内放送などは音量は下がるが、そこそこ聞こえてくる。人の声を更にノイズキャンセルしたいのなら、SONY / BOSE / Appleといったノイズキャンセル性能で定評があるメーカーの最上位モデルを買うべきだ。
※参考記事 【特集】BOSE最新ノイキャンイヤフォンなら新幹線内ですら静寂に。WF-1000XM5やAir Pods Proと比べても好成績 - PC Watch

外音取り込みは自然さ足りず

いかにもマイクを通した音という感じで自然さは薄い。外音取り込みの人工感はAnker製品全般に言えるようだ。

マイク性能はよくなってる?

紹介動画で無印やNCとの比較を見ると、マイクは騒音をうまく消しており、通話に向いてそう。

再生時間

まだ使いたてなのでよくわからないのが再生時間。公称ではノイズキャンセルONで7.5時間とあったが、短くなるLDAC接続時にどれぐらいになるか。
5分の充電で4時間再生できる短時間充電があるので、うまく運用すれば、短くても気にならないかも。

Air Pro 4 / Capsule 3 Pro+のケースと比較すると大きめ

接続安定性

POCO F6のLDAC接続だと、10分に一回ぐらい接続が途切れることがあった。

気になったポイント

イヤーピースが薄くてはずすとひっくり返る

イヤーピースが薄めのせいで、はずすとひっくり返ってしまう。ただ、ノズルが六角形ながら円形に近いので、他社のイヤーピースを使うことはできる。

ケースの操作

売りとなっているケースのディスプレイだが、LDAC接続だと、3Dオーディオが使えないため、ノイキャンのレベルを変えるぐらいしか使い道がない。しかもノイキャンレベルは常に一番強くするという運用をしている場合はケースの操作は使わなくなってしまう。
番役立つのはケースを開けた時に短く表示さえるバッテリー残量だった。またこの機能のせいで、ケースが結構大きくなっている。

わかりやすいバッテリー残量表示。なんと小数点二桁まで表示してくれる

便利そうなEasy Chat機能

装着者が話すと、自動的に音楽の音量が下がり、外音取り込みモードになるEasy Chatはかなり機敏に反応して、実用性が高そうだった。ただ、独り言でも、すぐ反応してしまうので、独り言が多い人は注意だ。

装着検出機能はOFFにできない

装着検出機能はついているのだが、無印やNCのように装着検出をOFFにする機能がアプリからなくなっている。装着検出をOFFにできなくなったのは、この機能に依存する他の機能があるからではないかと推測した。イヤホンをはずした時、操作を無効にする設定(これ自体はOFFにできる)や、片方のイヤホンをはずすと、音楽が止まって、自動的に外音取り込みになり、元に戻すと、最初の状態に戻るという機能があるのだ。

相変わらずマルチポイントはLDAC非対応

Ankerのマルチポイント対応は早かったのだが、他社と同じく、LDACだとマルチポイントが使えないという仕様がずっと続いている。Technics EAH-AZ40M2ならマルチポイントは3つ対応で、2つまでならLDACを使える。Ankerもこれぐらいはやって欲しかった。

今回新たについた機能は本当に求められている機能?

ケースのディスプレイや、気圧センサーを搭載した航空機向けのノイズキャンセル最適化などがハード面での変化なのだが、ケースはディスプレイ搭載によって、大きくなってしまうなどの難点を生み出すことになってしまった。気圧センサーも飛行機なんて年に一回乗るか乗らないかなんだから、必要性は薄い。
今回の機能追加で、確実に良さを感じるのは、タイトル通りスワイプ操作ぐらいなのだ。
1万円前後の価格帯の製品は、機能や高音質化が充実化して、競争が激しい。この価格帯での正面勝負を避けて、多機能な高額モデルにするのなら、小手先の多機能化よりも、音質やノイズキャンセルでもっと圧倒的な性能差を見せて欲しかったところだ。

まとめ

  • 音質は今までのAnkerのような派手なドンシャリではなく、微弱ドンシャリで、アコースティックな楽曲も合っている。逆に過去のAnkerの音が好きな人は要注意
  • ノイズキャンセルは低音に対してはかなり強く、電車の走行音に対してはよく効く。店内の人の声もそれなりに音量は下がる
  • ノイズキャンセルONでも再生時間はそこそこ長い。充電が早いので、再生時間の不満は少ない
  • Anker製品はサポートが良いという評判が多い。ワイヤレスイヤホンは充電ができなくなったり、紛失などのトラブルも多いので、24ヶ月(Anker公式会員になった場合)というサポートの強さに期待して買うのはあり。単純な故障に対しては、すぐ新品を送ってくれる。紛失は基本保証されないようだが、片方紛失して連絡したら保証外と言いつつ、送付してくれたという報告があった
  • ディープグリーンとスカイブルーのカラーは黒と白しかない他社と比べると、所有の満足感は高い
  • ケースの大きさが気になる人は無印やEarFun Air Pro 4にしよう
  • 10/10まで10%ポイントがつくが、それとクーポンを使っての実質1.6万円なら、お勧め度は高い。2万円だとちょっと悩むところ

AnkerはAppleを目指すのか

渋谷のANKERストアは、アップルストアの隣にできたが、ANKERはApple社のようなポジションを目指したいと感じる。今回のLiberty 4 Proのレビューは、YouTubeを中心にいわゆる案件ものがほとんどで絶賛ばかりで、まるでかつてのApple社の製品を思い出すような状況だった。
直近で出て、人気の高い多機能モデルのAir Pro 4との比較はユーザーとしては非常に気になると思うのだが、誰もしてなかった。これは案件ゆえの制限ではないか。
メーカー提供を受け、毎回最新機種を絶賛ばかりしているレビューばかりだと、受け手はどんどん不信になっていく。そんなことを感じた新製品の登場であった。

*1:TWSで一般的に全部入りと言われる機能として、ハイレゾCODEC対応、アクティブノイズキャンセル、マルチポイント接続は必須で、オプションとしてワイヤレス充電、装着検出が入る。Liberty 4はこれらの機能が全部入っていた

匿名ダイアリーのワイヤレスイヤホン記事でチューリングテストが行われていた

anond.hatelabo.jp
最近、ワイヤレスイヤホンのレビュー記事を見てると、どうもAIに書かせたと思われる文章にたびたび遭遇していたのだが、匿名ダイアリーに、これはAIだと断定できる記事が上がっていた。しかも、それに対して、AIだと指摘する人は非常に少なくて驚いた。AIが書いた文章でもAIだと思う人が少ないのなら、そりゃAIに文章書かせるよね。AIの書いた製品紹介の文章の特徴として、書き手の主観の少なさがあるのだが、逆にそれを客観性と感じて、良いと感じる人が多いのかもしれない。
そして、花見川さんが指摘しているように、紹介している機種があまりに少ない。秋に出た新型TWSならB&W Pi6 / Pi8は必須のはずだが、紹介されていない。YouTubeでのレビュー動画はカジェログの人ぐらいだったので、おそらく学習元がなかったのだろう。

今秋のワイヤレスイヤホン収穫について

勢いのある中華勢(Earfun/SOUNDPEATS/QCY)には全く触れておらず、BOSE QCEは前作と比べて接続時の初期不良多くて評価が微妙だし、Jabraは無線イヤホンはもう新型作らない宣言してる。日本語も違和感あるのでLLMが書いたのでは。

2024/09/22 23:48
b.hatena.ne.jp
JBL Tour Pro 3の部分で“イヤホン本体が小型化している”と書かれているが、3はデュアルドライバーのおかげで2よりわずかに大型化している。逆に重さは軽くなっているのは不思議だが。レビュー記事を読めば、だいたい書いてある情報なのだが、そこまでは学習できなかったようだ。
猥語と使っているだけでLLMでないという判定をしている人がいたが、あとから人間が追記した可能性もあるんだし、あまり良い判定基準ではないと思う。

ともあれ、2024年9月時点で、1万円前後でワイヤレスイヤホンが欲しい人は、EarFun Air Pro 4を買っておけば間違いないぞ! この辺りの価格帯の人気製品である EarFun Air Pro 4 / Soundpeats Capsule 3 Pro + / Anker Soundcore P40i / QCY Melobuds Pro / Xiaomi Redmi Buds 5 Pro を全部購入した上での見解である。

Amazonプライムデーのお勧めイヤホン

2000円以下のPCスピーカーの新定番「FUNLOGY Speaker」

イヤホンの前に一押ししたいオーディオ製品があるので、最初に紹介したい。FUNLOGYが出したPC用スピーカーは1,980円と非常に安いのだが、音の空間が広がり、しっかりした低音が出る。ほぼ同価格のCreative Pebbleと同様にパッシブラジエーターを採用しており、構造はそっくり。違いは形ぐらいで、音はかなり似ている。どちらを選ぶかなら形で選んでいいのだが、FUNLOGY Speakerは現在セール中で1,490円となり、完全にライバルがいない製品となっている。PC用のアクティブスピーカーでとにかく予算を押さえたい人はこれを買っておけば間違いない。

1万円前後のワイヤレスイヤホン

前回書いた記事以降、いろいろワイヤレスイヤホンを買ったのだ、そこから感じたこと。
ワイヤレスイヤホンの価格帯別選び方 - ARTIFACT@はてブロ

  • LDAC対応にこだわるな
    • AACしか対応していないiPhoneユーザーは当然だが、Androidユーザーでもハイレゾ音源を聴くなど、音に強いこだわる人でもなければ、LDACは動作時間が約半分になるというデメリットをよく考えた方がいい
  • 安価な製品は音質より機能優先で考えろ
    • 安い製品の音質はそこそこ良いのだが、正直どんぐりの背比べなので、それよりも欲しい機能が装備されているか気にしよう。特にワイヤレス充電やマルチポイント、装着検知は装備していない製品が多いので注意。
  • 操作のカスタマイズができるかどうかは重視した方がいい
    • SOUDPEATSやEdifierなどアプリで操作がカスタマイズできな製品が意外と多い
  • アクティブノイズキャンセル機能を搭載したイヤホンを選べ
    • よく話題にされる怪しい中華ワイヤレスイヤホンはアクティブノイズキャンセル機能を搭載してないので、アクティブノイズキャンセル機能がついているイヤホンを選べば、自動的に怪しげな製品を除外できる。アクティブノイズキャンセル機能はそれなりの技術力がないと搭載できないので、いい線引きになるのだ

SOUNDPEATS Capsule3 Pro Plus

ちょうどプライムセールに合わせて発売された新製品だが、かなり評価が高い。MEMSドライバーを搭載して、高音の抜けがかなり良くなった。購入したが、とにかく音が気に入っている。LDACだとマルチポイントに対応してないので注意。発売前にYouTuberやブロガーなどにかなり配ったため、発売前のレビューが大量にあり、その高評価を怪しむ人も多いと思うが、高音好きならぜひとも聴いてみて欲しい製品だ。

Xiaomi Redmi Buds 5 Pro

1万円以下で最強といわれることが多くて好評のこの製品。今までセールでは1000円下がるだけだったが、今回2000円下がって、7,980円とかなり安くなった。店頭では売られてないので、AliExpressのセールで6,980円になっていた時に購入した。この辺の価格帯のワイヤレスイヤホンの音質はかなり上がったが、その中でも目立つ音の良さがあった。ただ、高音の抜けはそれほどでもなく、高音にこだわる人はCapsule3 Pro+の方を勧める。どの機能も平均以上に良いが、これといって目立つ良さがないので、定価の1万円近くだとちょっと満足度は低いなと感じてしまった製品。LDACでもマルチポイントに対応しているのは珍しい。また、他の低価格中華ワイヤレスイヤホンではあまり装備していない装着検知機能がついている。

Anker Soundcore Liberty 4

Ankerの最上機種が1万円ちょいと大幅に安くなった。人気のP40iが初のセールということで話題になっていたが、最上位機種が1万円ちょいで買えるので、下手に妥協せず、こちらを買った方がいい。ただ、発売されて2年近く経っているので、今年中に新製品が出る確率は高そう。

5000円前後のノイズキャンセル機能搭載ワイヤレスイヤホン

Xiaomi Redmi Buds 5

上位機種との大きな違いとしてはSBC / AACのみ対応で、LDACに非対応なことだが、マルチポイントには対応している。なるべく安くノイズキャンセル機能付きイヤホンが欲しい人に

QCY MeloBuds Pro

LDACとマルチポイントに対応したMeloBuds後継機。購入したが、今のセール価格の5500円ぐらいなら機能的には良い製品。音もそこそこ良いが、上位機種を知ると物足りないかも。装着検知機能がついているのが珍しい。

Donner Dobuds ONE

安価な製品なのにBAドライバーとダイナミックドライバーをハイブリッドで搭載しているDobuds ONEが4000円ちょい。かなりのドンシャリサウンドで、この価格帯の製品の中では珍しく高音がキラキラしており、自分は購入して非常に気に入っている。高音が刺さるという人もいたが、刺さる高音と強い低音はデフォルトのイコライザーのせいなので、イコライザーを変えればいい。そこそこのノイズキャンセル機能と操作カスタマイズができ、気になる点はマルチポイントに対応していないぐらいだ。ぜひとも後継機を出して欲しいイヤホンである。

有線イヤホン

TRN ORCA

イヤホンを繋げる方法として、3.5mmのステレオミニプラグが一般的だが、最近のスマホにはステレオミニプラグがなくなってきた。そこでUSB Type-Cで接続できるイヤホンに需要があるのだが、実はこちらの方が音質的に有利だ。音にこだわる人はスマホにUSB-DAC内蔵のアンプ(ドングルDACやスティックDACと呼ばれている)を接続して、有線イヤホンの音質を向上させているが、ざっくり言うと、このドングルDACと同様のものがあのUSBコネクタの中に入っているのだ。その中で、音質の良さで勧めたいのが、TNR ORCAである。
USB接続のイヤホンはいろいろ試聴したが、音質面ではこれがベストと断言する。抜けの良い高音とキレの良い低音が低価格で楽しめる。難点はマイクの音質が他と比べると悪いところなので、ボイスチャットやリモートワークに使いたい人には勧めない。
花見川さんがこのUSB接続モデルを絶賛してなかったら、購入しなかった。

TRN CONCH

バランス接続のコネクタに交換可能なケーブルや、コンフォートタイプのイヤーピース、ケースなど付属品が豪華なことと音の良さで人気のCONCHが10%ポイントクーポンがついてセールに。もともと4500円ぐらいだったので、現在の4000円以下ならいつでもお買い得であろう。販売元が複数あるので注意を。

JBL TUNE310C

個人的には大絶賛されるほど音が良いとは思わないのだが、USB接続イヤホンで現在人気が高い製品。JBLの低音が好きな人なら。そうでない人ならORCAを勧める。

水月雨 MOONDROP Aria 2

女性ボーカルが気持ちよく聴けるイヤホン。人気が高く、しばらく在庫切れだったが、20%OFFクーポンとともに在庫が復活。

Maestraudio MA910SR U149Edition

アイドルマスター シンデレラガールズ』とコラボした製品だが、一部のキャラの製品が8,000円とかなり安くなっている。試聴したが、音の空間の広がりが強く、ボーカルの伸びの気持ち良かった。花見川さん大推薦。