げきぴあ: 『アナスタシア』アーカイブ

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2020年3月、4月に東京と大阪で上演されるミュージカル『アナスタシア』。

今回は、2017年に開幕したブロードウェイ版から参加されている、オリジナル振付家のペギー・ヒッキーさんにお話を聞きました。

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ペギーさんはブロードウェイの『紳士のための愛と殺人の手引き』や、リンカーン・センターの『マイ・フェア・レディ』なども手がけられており、現在は本作の稽古のため、アメリカから来日されています。


――世界各国で上演を重ねる『アナスタシア』が、ついに日本初演を迎えます。まず日本での上演が決定した時の心境を聞かせてください。
「とても興奮しましたし、楽しみにしていました! 実は私、もう何年も前のことですけれど、日本に住んでいたことがあるんです。那須塩原でダンサーの仕事をしていて。当時から日本のことは大好きでしたし、帰国してしまうのがとても寂しかったくらい。そして今、この『アナスタシア』で30年ぶりに日本に帰って来ることが出来て、とても嬉しいです」
――本稽古開始から約1週間とのことですが、その手応え、感触のほどはいかがですか?
「とても順調です。すでに1幕の振付は終わって、明日にはもう1幕を通す予定です。日本のキャストは皆さん、才能豊かな、気持ちのいい方ばかりですから。美しい主演のおふたり、(葵)わかなさんも(木下)晴香さんも本当に素晴らしいですし、ディミトリ(=海宝直人、相葉裕樹、内海啓貴)は素敵で、ヴラド(=大澄賢也、石川禅)はもう言わずもがな、ね(笑)」

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――本作の振付を一からつくり上げられたペギーさんですが、その中で特に大事にされてきたのはどんなことですか?

「ダンスを通して物語を伝える、ということを一番大事にしてきました。この作品はまずロシアから始まり、ロマノフ家の宮廷の人々が登場します。そこで年配の方々は当時のロシアの踊りをしますが、若い人たちはワルツを踊ります。さらに2幕に入って舞台がパリに移ると、ダンスもジャジーなものに変化し、さらに後半にはロシアの伝統的なバレエである、『白鳥の湖』を踊るシーンもあります。そのためダンサーたちはそれぞれの時代に合った、さまざまなスタイルのダンスを踊れるようにならなければいけません。それは非常に大変なことだと思います」
――日本のダンサー陣にとっても、かつてない高い壁になりそうですね。
「いや、そこはぜひ楽しみにしていただきたいと思います。皆さん本当に素晴らしいですから! 特にバレエは、これまで世界各国で上演してきた『アナスタシア』ですが、私は今回がベストだと思っています。バレリーナの(渡久地)真理子さんは、まるで浮くように、流れるように動きます。私は彼女が踊るのを見るだけで泣きそうになるくらいです。さらに彼女のパートナー役のTAKKさん(=大柴拓磨)も素晴らしい、たくましいダンサーですし、(西岡)憲吾さんはまるでガゼルのように跳びます(笑)。本当に信じられないくらい高く跳ねるんですよ! だから私は今、とてもハッピーです!この口ぶりからも伝わっていると思いますけど(笑)。Yeah!」

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――ミュージカル作品で、それほど本格的なバレエを観られる機会もそうありませんね。
「あのレベルのものがミュージカルで観られるというのは、きっと観客の皆さんも驚かれると思います。それはブロードウェイでもそうでしたから」

――本国のクリエイティブスタッフに、日本のキャスト、スタッフが加わったことで、またどんな新しい『アナスタシア』が生まれていきそうですか?

「とても強固なチームが組めていると思います。だからブロードウェイクラスのもの、もしくはそれ以上のものが出来るかもしれません。美術、映像、衣裳、照明、すべて完璧ですし、またキャストのことを私たちは"ユニコーン"と呼ぶんですよ。なぜなら彼ら、彼女らのやることは、まるで魔法のようですから。あんなに踊れて、歌って、さらには芝居まで出来るなんて。本当に素晴らしいと思います」

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――この美しく、感動的な舞台は、日本のお客さまにもさまざまなものを届けてくれそうですね。
「ええ。『Home Love Family』という歌詞もあるように、この作品は自分の家族、そして愛を見つける旅のお話です。きっと誰もが共感出来るものであり、そしてお客さまも一緒に家族を見つけたような気分になるのではないかと思います。どこか知っている場所に戻って来たような懐かしさを感じてもらえたら...。カラフルで、ユーモアもあり、とても心のこもった、どんな世代の方にも楽しんでいただけるミュージカルです。ぜひ劇場に足を運んでいただけたらと思います」

取材・文:野上瑠美子

撮影:源賀津己

 

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【公演情報】
3月1日(日)~28日(土) 東急シアターオーブ(東京)
4月6日(月)~18日(土) 梅田芸術劇場メインホール(大阪)

【東京公演】
■スペシャルカーテンコール
日本初演開幕記念スペシャルカーテンコールを行います!
対象公演
3/1(日) 17:30
3/2(月) 18:15
3/3(火) 18:15

■終演後アフタートークショー
対象公演
・3/5(木) 13:30 葵わかな×木下晴香
・3/6(金) 13:30 木下晴香×海宝直人×石川禅
・3/9(月) 13:30 宝塚トーク(麻実れい×朝海ひかる)
・3/19(木) 13:30 葵わかな×相葉裕樹×大澄賢也

【大阪公演】
■ウィークデーナイトキャンペーン
対象公演
4/6(月)18:00 大阪公演初日カーテンコール
4/8(水)18:00 ご来場者全員プレゼント
4/15(水)18:00 ご来場者全員プレゼント
4/17(金)18:00 スペシャル抽選会

■終演後アフタートークショー
対象公演
・4/8(水) 18:00 大澄賢也×朝海ひかる
・4/15(水) 18:00 相葉裕樹×内海啓貴×石川禅

※登壇者は急遽変更になる場合もございます。予めご了承ください。

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2020年3月、4月に東京と大阪で上演されるミュージカル『アナスタシア』。本作は帝政ロシア時代最後の皇帝ロマノフ2世の末娘で、一族の中でひとり難を逃れたと言われるアナスタシアの伝説をもとにしており、アニメ映画『アナスタシア』に着想を得て制作されたミュージカルです。

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2017年にブロードウェイで開幕し、その後世界各国で上演されてきたこの大ヒット作が、ついに日本上陸。そこでマリア皇太后に仕える伯爵夫人リリーを演じる、朝海ひかるさんに話を聞きました。

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――本稽古開始から約1週間とのことですが、その感触、手応えのほどはいかかでしょうか?

「初日に全員で歌入り本読みをしましたが、とにかく音楽が素晴らしく、ミュージカルの醍醐味を堪能した、とても感動的な一日でした。その後は3つの稽古場に分かれて芝居、歌、ダンスのレッスンをしていますが、昨日までにもう3分の2が出来たと聞いてとても驚いて! 私の出番は2幕が主なので、自分の知らない間に作品が出来上がっている...って(笑)。1幕の通しをマリア皇太后役の麻実れいさんと見ていたら、麻実さんが『夢を見ているみたいね』とおっしゃるので、『確かにそうですね』と。改めてすごい作品に参加しているなと実感しました」

――そのスピード感ある仕上がりは、やはり海外スタッフのチームワークの良さが大きいのでしょうか?

「チームワークと、やはりすでに世界各国で幕を開けているので、そのノウハウがあり、段取りが完璧に出来ていらっしゃるんですよね。それでいてちゃんと私たちの状態に合わせてスケジュールを組んでくださいますし、何よりこの作品に対する愛情がとても深い。皆さん子供のように思っていらっしゃるというか、『我々のアナスタシアにようこそ!』って感じで。事務的なところは一切ありませんし、『何かやりたくなったらいくらでも相談してね』という懐の大きさもあるんです」

――海外ミュージカルの中には、制約が厳しい作品も多いですよね。

「そうですよね。でもこの作品はとてもフリーですし、逆に私たちが新しい『アナスタシア』を提案していくことが、これからの課題だなと思います」

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――音楽が素晴らしいというお話はありましたが、作品全体の魅力とは?

やはり史実に基づいたところ、おとぎ話過ぎないところだと思います。ロシア革命での貴族の苦労、祖国を思う気持ちなども描いていますし、主人公のアナスタシアも現代の女性に近い、強い女性として描かれている。単純にめでたしめでたしではない、ひとひねり、ふたひねりされた脚本で、お客さまを飽きさせない展開になっているなと思います」

――演じられるリリー、どういった女性として捉えていらっしゃいますか?

「リリーはロシア貴族の伯爵夫人だったのですが、革命でパリに亡命し、皇太后の侍女として働き始めます。そこで皇太后ととても馬が合い、お仕事も頑張っているんですが、週に1度は羽目を外して鬱憤を晴らしたくなる、みたいな(笑)。そしてかつて愛人関係にあったヴラドと再会し、危ない男だとわかっていても、やっぱり恋愛に流されてしまう。まぁ欲求不満だったんでしょうね(笑)。そういうとてもリアルな、人間らしい女性だと思います」

――リリー役には他に、マルシアさん、堀内敬子さんがキャスティングされています。

「全然違う3人ですね。お互い『全然違うね! 同じようにはやれないもんね』ってケラケラ笑っています (笑)。この3人でよかったなと思いますし、他の役の方も、いろんな出自のキャストの方が集められているんですよね。だからそれぞれの役がひとつの型にはまらないで、一人ひとり自分の色が出せれば、きっと面白いものになるんじゃないかなと思います」

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――そして先ほどのお話にもありましたが、宝塚歌劇団の大先輩である麻実さんが、マリア皇太后を演じられます。

「私は9年前に『みんな我が子』という舞台でもご一緒させていただきましたが、当時の私にはまだわからないことがたくさんあったと思うんです。麻実さんの持っていらっしゃるものって誰にも真似出来ないもので、どう役を構築されていかれるかなど、そのプロセスをもう一度学ばせていただきたいと思っています。しかも今回はお付きの侍女役。ずっと一緒にいられるので、やった!という感じで嬉しいです

――前作『ドクター・ホフマンのサナトリウム 〜カフカ第4の長編〜』では、麻実さんが少女役にも挑戦されていて驚きました。

「そう! 少女から皇太后まで、もう完璧ですよね(笑)。他になかなかいらっしゃらないと思っています」

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――間もなく待望の日本初演が開幕しますが、この舞台からお客さまに、どんな時間を提供出来たらいいなと思いますか?

「ひとつのサクセスストーリーという分かりやすい物語の中に、女性の強さや冒険心、挑戦することを忘れない心、そしてさまざまな人生の教訓が隠れワードのように散りばめられています。見た目の豪華さに圧倒されてそれらのワードは見逃しがちですが、決してそれだけではなく素晴らしい脚本に支えられた作品。お客さまにはぜひそれらを受け取っていただけたら嬉しいですね」

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取材・文:野上瑠美子

撮影:源賀津己

 

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【公演情報】
3月1日(日)~28日(土) 東急シアターオーブ(東京)
4月6日(月)~18日(土) 梅田芸術劇場メインホール(大阪)

【東京公演】
■スペシャルカーテンコール
日本初演開幕記念スペシャルカーテンコールを行います!
対象公演
3/1(日) 17:30
3/2(月) 18:15
3/3(火) 18:15

■終演後アフタートークショー
対象公演
・3/5(木) 13:30 葵わかな×木下晴香
・3/6(金) 13:30 木下晴香×海宝直人×石川禅
・3/9(月) 13:30 宝塚トーク(麻実れい×朝海ひかる)
・3/19(木) 13:30 葵わかな×相葉裕樹×大澄賢也

【大阪公演】
■ウィークデーナイトキャンペーン
対象公演
4/6(月)18:00 大阪公演初日カーテンコール
4/8(水)18:00 ご来場者全員プレゼント
4/15(水)18:00 ご来場者全員プレゼント
4/17(金)18:00 スペシャル抽選会

■終演後アフタートークショー
対象公演
・4/8(水) 18:00 大澄賢也×朝海ひかる
・4/15(水) 18:00 相葉裕樹×内海啓貴×石川禅


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