ぶっとばすぜハイウェイ 2008年10月
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Dance With Me (1994)

dancewithme
先日の『The Hush Records Story』(1997)に続きまして。お馴染みのBig Beat Records、“Nuggets From The Golden State”からのオムニバス盤をもう1枚という訳です。
サンフランシスコのAutumn Records音源をまとめた『Dance With Me』(1994)です。


旧ブログにて取り上げましたRhino Records盤、『San Francisco Nights』(1991)と多少なりとも被る選曲でもあります。
本盤にはぎっちりと30曲も収録されていますけれど。


Autumn Recordsでいちばん有名なのは「S-W-I-MBobby Freemanですけれども、ここではThe Beau Brummelsを挙げなくてなりませんよね。


彼らの音源は本盤には未収録であるものの「Laugh, Laugh」(1965)、「Just A Little」というヒット曲があります。
そうは言いましても、所詮はブリティッシュ・インヴェイジョン頼みの弱小レーベル。Warner Bros. Recordsに吸収されて消滅してしまったとか。


そんな中で本盤収録のThe Mojo MenThe Tikisは後に大化けしたという意味で特筆に値しますね。
その後のReprise Records在籍中にBuffalo Springfieldのカヴァー、「Sit Down, I Think I Love You」のヒットをものにしたThe Mojo Menについては華麗なコーラス・ワークもどこ吹く風、ここではR&Bからの影響も色濃くねちっこい演奏を繰り広げて気を吐いています。


The Rolling StonesのM3「Off The Hook」をカヴァーするなど、いかにもブリティッシュ・ビート然とした側面が目立つ訳ですけれど、これはこれで頼もしかったりもしますね。
泥臭くて、がむしゃらですし。


Harpers Bizarreと改名後のWarner Bros. Records時代に大輪の花を咲かせたThe Tikisにしても決して燻っていたいた訳でもなく。
既に麗しくも眩いコーラス・ワークを巧みに織り交ぜたギターポップ(!)を披露しているのです。これには驚きましたよ。


それにしましても、後半に配置された彼らのほとんどの楽曲が未発表であったというのですから、これはもう犯罪ですね。


間に挟まれたThe UsThe Bundlesについてもお蔵入りの理由がまったく見当たらない訳なのですよ。日の目を見ることが出来て何よりですね。
両者ともにいかにも太陽の恵みをたくさん浴びた健康的なフォーク・ロックを聴かせてくれますので。


もうひとつ注目すべきは、The Vejtablesです。
ここでは1964年の必殺のデビュー曲、M7「I Still Love You」とその別テイク、M30「I Still Love You」(Previously Unreleased, Alternate Take)まで収録されていまして。
やはり、肝心要のシンガー/ドラマーのJan Errico在籍中の華やいだフォーク・ロック風情が最高ですね。
もう言うことなしです。


こちらのThe VejtablesにはSundazed Musicから発売された単独編集盤があったのですけれど、廃盤の憂き目に。
ただし、内容的にはJan Errico脱退後の音源が半数以上を占めるらしいのでひと安心かと思いきや、そこはやはり聴いてみたくなるのがレコード道、ですよね。まったく因果な性分です。


そんなJan Erricoはと言いますと。
Reprise Recordsへと移って行く件のThe Mojo Menに加入するのでした。
繋がりますね。
という風にフラワーでサイケデリックな1960年代後半のとば口に思いを馳せてみました。


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All Hallows Eve

こ、怖い・・・。
今回は非常に凄惨なロゴです。



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H★M

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話題の衣料品チェーン、H &Mもだいぶ落ち着いて来たようです。
行列もそれほどでないっすね。

クララが立った! クララが立った!

立った・・クララが立った! ハイジOST復刻!

時代と国境を越えて世界中に愛され続ける『アルプスの少女ハイジ』が、TV放映35周年を記念して長い間廃盤となっていたあのサントラ盤が遂にデジタルリマスターで完全復刻!!

不朽の名作アニメ、『アルプスの少女ハイジ』のサウンド・トラックが復刻されるという報せですよ、と。
初回限定盤はDVDトールケース仕様デジパックのうえに2枚組だそうです。
ザ・ボーナス商戦、ですね。


私、chitlinもR35世代なので勿論、直撃されていました。
ううぅ、目頭が・・・。


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The Mojo Men /Sit Down... It's The Mojo Men (1995)

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1967年の全米36位のヒット曲、「Sit Down, I Think I Love You」で知られるThe Mojo Menの音源集、『Sit Down... It's The Mojo Men』(1995)の登場です。

当時、Reprise Recordsでアルバム制作に取り掛かっていたにもかかわらずお蔵入りとなった音源をこれでもかと詰め込んだ1枚であります。
勿論、5枚分のシングル曲も収録されていますよ。


最近、同じBig Beat Recordsから未発表音源集が発売されたこのThe Mojo Menというのは、Lenny WaronkerVan Dyke Parksのお陰で冒頭の通りに「Sit Down, I Think I Love You」のヒットをものにしたグループなのです。
それはBuffalo Springfieldによるアルバム録音に先駆ける形でした。


所謂、元祖“バーバンク・サウンド”と呼ばれる音の作りでして、モノラル・ミックスにもかかわらず万華鏡のような圧倒的な煌やかさを放つその音像は筆舌に尽くし難いことこのうえないのです。


バーバンク・サウンド”がどのような音を指し示すかについては、なかなか難しいですよね。
アメリカの古のポピュラー・ミュージックの奥深さや歴史をまざまざと思い起こさせてくれますし。
身に覚えのない幻想的な郷愁感とでも言えましょうか。


The VejtablesのドラマーだったJan Erricoを迎え、なおかつ優秀な制作陣と充分な環境にあるReprise Recordsへの移籍が奏功したという訳ですね。


贅沢の限りを尽くしためくるめく斬新な編曲と麗しいコーラス・ワークがThe Mojo Menの最大の特長です。
古巣のAutumn Recordsでの同胞、The TikisLenny WaronkerVan Dyke ParksRandy Newmanたちから寄ってたかって、あのHarpers Bizarreへと仕立て上げられたことの方が遥かに有名になってしまいましたけれども、The Mojo Menも負けておりませんよ。


夢物語のような“バーバンク・サウンド”が炸裂する中で意外にも硬派でサイケデリックな感触も強烈なM10「What Kind of Man」が異彩を放ったり。
M14「Do The Hanky Panky」では、ガレージ・バンドの面影を残すなど彼らの持つ多面性を味わうことも出来ますよ。


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トレンディー

あるキーワードがどれだけ検索されたか、件数の推移をグラフで表示してくれる『Google トレンド』というサービスが開始されましたよ。
どうぞ、お試しあれ。



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機動戦士たっちゃんF91

ATH-CKM70
黒ずんだiPod touch付属のヘッドフォン(のケーブル)をかなぐり捨てまして。
audio-technica社製のATH-KCM70という密閉型インナーイヤーヘッドホンを購入してみました。


下馬評通り、全体的に音が前面に出て来ないようです。
特に低音が足りません。
これまで聞こえなかった音が聞こえて来たり、聞こえていたはずの音がどこかへ行ってしまったように感じることも。
やはり、時間をかけて鳴らしてやる必要がありそうですよ。


遮断性は抜群ですね。
今まで以上に音量を絞っても耳に届いて来ますので、耳にも優しい一品です。


早速、たっちゃんのお供に。



Formula 3 / Dies Irae (1970)

diesirae
1970年発売のFormula 3のデビュー・アルバム、『Dies Irae』を聴いています。


今朝、初めて聴いてみまして3回目ということなのですけれども。
意外や意外、ハード・ロックなのですね。
彩り鮮やかなジャケット・デザインにも相反して、どちらかと言いますと暗い雰囲気すら感じられますし。
仰々しいイタリアのプログレッシヴ・ロックだろうと勝手な思い込みが見事に覆されましたよ。


そして、表題曲の妙に神々しいM1「Dies Irae」では少々ですけれど、M3「Perche'... Perche' Ti Amo」では割と前面に女性ヴォーカルが出て来ることもさることながら。
いちばん驚いたことはあのThe Left Bankeの代表曲のカヴァー、あのM6「Walk Away Renee」ですよと。


まさかのまさか。
あの麗しくも儚い1曲が荒々しく解釈されてはまったく異なる一面を引き出されているという。
熱く歌い上げられることもないですし、そういう意味でも意外過ぎます。


最終曲のM8「Sole Giallo, Sole Nero」などでは渦巻くオルガンやらドラム・ソロやら、なかなか聴き応えのある演奏を繰り広げていますけれど、思わず再び長尺のM1「Dies Irae」に戻ってしまいますね。
単純にこの1曲目は格好良いです。


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“モータウンが今の私を育ててくれた。” バラック・オバマ

Stevie Wonderのクラシックも紙ジャケSHM-CD化決定!

1959年1月、ベリー・ゴーディーJr.によってデトロイトに設立され、2009年に50周年を迎えるモータウン・レコード。 ブラック・ミュージックの代名詞、アフリカン・アメリカン・カルチャーの一部として数々の伝説的なアーティスト、無数のヒットを生み出したモータウンの特別な年を記念すべく、今年12月より“M50プロジェクト”を開始!

モータウンを代表するアーティストのベスト盤がSHM-CD仕様で発売!監修はあの泉山真奈美氏。 さらにDVD作品が廉価再発される上、Stevie Wonderのクラシックも紙ジャケSHM-CD化決定!

1947年に設立されたのがAtlantic Records。
昨年の設立60周年を記念したリリース、ドキュメンタリーDVDや『アトランティック・ソウル1500シリーズ』(定価1500円(税込))などが記憶に新しいですよね。


1957年、メンフィスで設立されたのはStax Records。
昨年の設立50周年を迎えてレーベル活動を再開させ、新作をリリースしているとのこと。


そして、来年にこれまた設立50周年を控えているのがMotown Recordsなのです。
たまたま、『The Complete Motown Singles』のうち何セットかくらいは欲しいなと最近になって頭を悩ませていたところにこの報せですよ。


Stevie Wonderの諸作品が紙ジャケットSHM-CD化ですか。
ただでさえ単価が高いというのに。
本気でSHM-CDを標準化するつもりなのですね。
嬉しいやら困るやら。


困るなぁ~!
なぜ私、chitlinの手取りは少ないっ!?


The Yardbirds / Five Live Yardbirds (1965)

fivelive
今回はThe Yardbirdsの歴史的な名盤、『Five Live Yardbirds』(1965)のご案内です。
1964年はマーキー・クラブでの模様を記録した傑作であることは言わずもがなですよね。


デビュー・アルバムにして白熱のライヴということですけれども、恥ずかしながら最近になって初めて聴いたのでした。


何を今更というお話でしょうけれど、これがまた凄まじいのです。
その勢い、その青臭さ、その気迫。
痺れました。
これはもう、そのままガレージ・パンクではないですか。
まさしく衝撃的です。


だからこそ、取り上げてみたかったのです。
熱く激しい生演奏の醍醐味が余すところなく捉えられていますし。


Keith Relfの歌に問題ありと最初から刷り込まれていたのですけれど、思いの外にまともなことに面食らってしまったことはここだけの話です。
何しろそんなこと以上に白熱のステージの模様に度肝を抜かれた訳なのですので。


弱冠18歳のEric Claptonが既にEric "Slowhand" Claptonと呼ばれていることにも驚いていまいました。
全編ブルースとR&Bのカヴァーとは言え、そのほとばしる情熱に取り憑かれてしまわれそうになりますね。
言うまでもなくライヴ・アルバムとしても一級品であること間違いなしですね、今更なのですけれども。


そして、感動です。
振り返ることを知らないそのつんのめった向こう見ずな演奏とがむしゃらさに乾杯です。


一方で手持ちは良かれと思って購入した紙ジャケットCDです。
左上のレーベル・ロゴがありえないことになっていますよ。
それというのも、あのビクター犬が・・・。
泣きが入りますね、これには。


それから本作に関しては各国の復刻レーベルが入り乱れて再発しているために追加収録曲がまちまちのようです。
まったく手がかかりますね、これは。


The British Invasion The History Of British Rock, Vol.5 (1991)

bi5
唐突に『The British Invasion The History Of British Rock, Vol.5』(1991)のご紹介です。
Vol.1から持っていないということでもあります。
全9枚からなるRhino Records編集盤シリーズのうちの当然ながら5枚目です。


ヒット・チャートを含むアメリカからの視点に基づく選曲でもある訳ですけれど、構えずに単純にブリティッシュ・ビートを楽しむことが出来ますよ。


この頃のRhino Recordsには勢いもあり、1960年代から1970年代にかけてのロック・ミュージックならず、R&Bやら何やら隅々まで掬い挙げてはCD化していましたね。
こういったレーベルを跨いで音源を拾い集める(提供してもらう)編集というのも、いかにRhino Recordsが素晴らしい仕事をしていたからこそではないでしょうか。


The Beatlesとその関連のM1「Ain't She Sweet」とM6「My Bonnie」もさることながら、いちばんのお目当てはM2「TelsterThe Tornadosでした。
その魅惑の無重力サウンドがこの優れた選曲のオムニバス盤の中でも浮き上がりまくっているのですけれど、これもまた歴史のひとつです。
鬼才、Joe Meekの偉業をしっかりと胸に刻みつけてあげましょう。


飛び切りにお洒落なM5「Yeh, YehGeorgie Fame & The Blue Flamesにガール・ポップの「DowntownPetula Clark、M17「I Only Want To Be With YouDusty Springfieldと来ましてお上品なM12「DianeThe Bachelorsや大人の色香たっぷりのヒット曲、M13「It's Not UnusualTom Jonesといった曲群が揃っている一方で。


猥雑さを放つM10「Baby, Please Don't GoThemやらやさぐれたM11「Road RunnerThe Pretty Thingsが同居しているあたりに面白さがありますよね。
そして、ソウル・ミュージックを遂にものにしたLuluのM3「Shout」。
えげつないくらいに真っ黒です。


そして、フォーク然としていたDonovanが一変。異形のサイケデリアが表出するM19「Sunshine Superman」で以て紫煙が立ち上る桃源郷を目指そうとする時代へと転換して行くのです。


それにしても壮観ですね。よくある玉石混淆とはほど遠く、まさに百花繚乱です。
購入した当時、やはり初めて聴くものばかりでしたので大変な刺激になりましたよ。


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オープン

amazonfoods
先日、Amazon.co.jpからメールが届いていました。
何と『食品&飲料ストアオープン』の報せですよ。


ここまで来てしまいましたか。
そりゃ、先行しているサイトは山ほどありますけれど、ますます依存してしまいそうですね。
うはっ。


甘党の私、chitlinにとりましては勿論“スイーツ”には堪らないものがあります。



Stone Circus / Stone Circus (1969)

stonecircus
注目のFallout Recordsから復刻されていましたStone Circusのアルバムが我らのP-Vine Recordsから紙ジャケットCD化されました。
Psychedelic Journey”のうちの1枚という訳ですね。


ということでStone Circusの同名アルバム、『Stone Circus』(1969)を取り上げてみましょう。
手持ちはFallout Records盤CDですよ、まだ。


その内容はと言いますとジャケット・デザインからしてサイケデリック・ロック丸出しですけれど、想像通りにヘヴィーな音の塊が封じ込まれています。
ファズ・ギターと渦巻くオルガンが幅を利かせていますので、平たく言うと類型的なサイケデリック・ロックとも捉えられるのですけれども。
それは聴き終わってみますと大きな勘違いだとはっきりします。


初っ端のM1「What Went Wrong」からしてボサノヴァ調の麗しさ。
ヴィブラフォンが効果的に使われていまして、さざ波のようなハーモニー・ヴォーカルと相俟って何とも夢心地です。


以下、曲調も演奏についても意外なほどに引き出しが多く器用に立ち回っていまして、飽きの来ない巧妙な仕掛けで音作りが成されているのですよ。
全体の収録時間もほどほどですし、M7「Inside-Out Man」と最後のM9「People I Once Knew」以外は各曲とも尺が長くもなく聴き易ささえあります。


サイケデリック・ロックの肥大した醍醐味を感じさせるようなのはそのM9「People I Once Knew」くらいのもので、あとは小粒ながらもきらりと光るという逆にそれが今まで陽の当たる場所に引っ張って来られなかったと思しき要因なのかも知れませんね。


そんな本作、『Stone Circus』こそまさしく掘り出しもの、“Nuggets From The Golden State”なのではないかという気になってしまいますね。



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The Hush Records Story (1997)

hush
今回の出番は『The Hush Records Story』(1997)です。
今なお、安定したリリース量かつ充実し切った内容を誇るAce Records傘下のBig Beat Recordsの名物シリーズ、“Nuggets From The Golden State”からのオムニバス盤です。


折からのブリティッシュ・インヴェイジョンの影響も手伝いまして、1960年代中頃から後半のガレージ・バンドと言えば、勢いだけでぶっとばしている連中ばかりのような気がするのはあながち間違いではないでしょう。


更にはアルバム制作にまで至らなかったそんな有象無象のガレージ・バンドたちが放つ一瞬の煌めきに思わず鼻の下を伸ばしてしまう方々も数多くいっらしゃるはずです。
この『The Hush Records Story』というアメリカ西海岸の弱小レーベルを総括する編集盤にしましても例に漏れず、そうした好事家たちの需要を満たすであろう小振りな金塊がごろごろしているという訳です。


収録曲の大半を占めるSyndicate Of SoundWilliam Penn & The QuakersThe Broguesといった辺りが少しは名が知られていますし、やはり聴きものとなっておりますよ。
どれもブリティッシュ・インヴェイジョン経由のR&B色に染まりつつも、やけっぱちな空回りの成せる業ですね。


意外にも出色の出来なのが男女デュオ、Gerry & Leslieでたった1曲選ばれたM13「I Like That Girl」ですね。
この可憐で激しい1曲だけでも本盤の価値が高まること必至でしょう。


と言っているそばからM19「Nothing Matters NowThe Stop Signの甘酸っぱさにも特筆すべきものがあると声を大にして言っておかなくてはなりませんね、これは。


本家『Nuggets』(1972)にすら収録されていないにもかかわらず、無鉄砲な度胸に衝き動かされたガレージ・バンドが人目を忍ぶどころか一目を憚らずに跳梁跋扈している様子は何とも痛快ですね。


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Donovan / Fairytale (1965)

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先日のDnovanのデビュー・アルバム、『What's Bin Did And What's Bin Hid』(1965)に続きましてアルバム・ヴァージョンのM1「Colours」を含む『Fairytale』(1965)を聴いてみました。


慢性的な睡眠不足に悩まされているくせに秋の夜長に最適だろうと思っていましたら。
素朴そのものの『What's Bin Did And What's Bin Hid』とは受ける印象も違いますし、醸し出される趣きも確実に異なることに多少なりとも驚いてしまいます。
柔らかな歌声はそのままに全体の雰囲気に華があるような気がしますね。


ソロ・アルバムもなかなかの出来のShawn Phillipsが12弦ギターで参加だとかバックに付く演奏からして程好く賑やかで朗らかな感触だったりするのです。


それに加えてジャズの香りを漂わせるM3「Sunny Goodge Street」があったり、妖しささえ滲み出るM4「Oh Deed I Do」まで収録されているくらいですので、芸の幅が広がっていることがよく判りますよ。
あまつさえ、Bert Janschのカヴァー曲なのですね、M4「Oh Deed I Do」は。天晴れです。


The Beatlesがサイケデリックの波を被りつつあったこの時期、1965年のDonovanの音からはサイケデリアの影も形も見えて来ないのですけれど。
これはこれで充分に聴きものですね。


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KINKYBOX

The KinksのBoxセットが発売、CD6枚組で全138曲収録!

ビバ・年末商戦ということですよね。
The KinksのBoxセット発売の報せです。


悪名高いとの呼び声も聞こえて来るSanctuary Recordsが発売元ですので、充分に心許ないですよね?
デモ音源やらBBC音源、ライヴ音源を散りばめたと思しき中途半端なアンソロジーといった体裁のようですよ。


The Kinksも何かと編集盤の多いグループで、こういう仕打ちを甘んじて受け入れなくてならないなんて・・・。



RSBOX

ローリング・ストーンズ、デッカ/ロンドン期の作品群をSHM-CD+紙ジャケで収めたボックス・セットをリリース!レアなボーナス紙ジャケ付き

全世界5,000セット限定というレア・アイテム化必至の、ザ・ローリング・ストーンズの新たなボックス・セットが発売決定! デッカ/ロンドン・レーベル期の作品17タイトルを高音質CD「SHM-CD」+紙ジャケット仕様で収め、さらに16枚のボーナス紙ジャケもプラスした『in the 60’s コレクターズ・ボックス』(UICY-91317 税込48,000円/シリアルNo.入り/写真)が、今年7月に移籍が発表されたユニバーサル ミュージックより12月3日に発売されます。

ザ・年末商戦ということですよね。
The Rolling StonesのBoxセット発売の報せです。


踏み絵のようなこの価格をどう判断するのかはマニア度の問題でしょうが、決して安くはないですよね?
“目玉になるポイント”というものもあるにせよ、もはやこういった形で付加価値を乗せるということなのですね。



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ジャイアンツセール

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早めに上がったのでビックカメラに寄ってみたら。
特売品があったりポイント還元がお得になっていますよ。

Macの新型ノートに触ってみました。
アルミのボディがクール過ぎます!

今週のスポットライト ⒅

ichi
私、chitlinが勝手に赤丸急上昇なモノやコトを選んでは好き勝手に垂れ流す『今週のスポットライト』のお時間です。


綾瀬はるかさんが瞽女を演じる『ICHI』が公開目前です。


あの『座頭市』の女性版ということで殺陣にも挑戦しつつ愛に目覚める役所を演じ切った時代劇アクション映画、とのことです。


公式HPはコチラ
立て続けに映画出演(主演)、お疲れさまです。



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Quella Vecchia Locanda / Quella Vecchia Locanda (1972)

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最近、図に乗ってイタリアのプログレッシヴ・ロックも取り上げるようになりましたけれども、まだまだ門外漢。
甚だ見当違いであることを承知しているのですけれど、個性的な音盤ばかりなので何かしら書き留めておきたくなる訳です。


そこで今回はQuella Vecchia Locandaのデビュー・アルバム、『Quella Vecchia Locanda』(1972)を聴いてみました。


彼らの最大の特徴はやはり存分に弾き倒されるヴァイオリンでしょう。
5分弱のM1「Prologo」からして絡み付くように奏でられていまして、緊張感を強いられる幕開けであったりするのです。


ほかにもアコースティック・ギターは勿論、フルートやピアノといった生楽器も駆使されていまして、アコースティックな響きと轟くヘヴィ・ロックとのつば迫り合いが終始、繰り広げられていますよ。


イタリアのプログレッシヴ・ロック特有の大袈裟な展開というよりも若干、荒削りなもので強引さがちらほらと。
いかにも勢いで捩じ伏せているかのような。


普通に聴き流していますとひと続きに感じるM4「Immagini Sfocate」とM5「Il Cieco」が本来ならばA面とB面との切れ目になるとは意外ですね。
そのくらい違和感なく収まっていますし、M5「Il Cieco」ではこれまた意外にも滑らかな展開なので息つく間も与えてくれませんよ。


そうかと思うと後半に進むにつれて粗が目立って来るような気がするの単なる気のせいなのでしょうか。
1曲の中で様々な要素が複雑に入り混じっては未消化で放り出されていると言ったら語弊がありそうですけれど、そのくらいに詰め込まれている感がありありとしています。


これを整理整頓してしまえば逆に野暮ったくなってしまうのか判らないところなのですけれども、このどっちつかずのまとまりのなさ加減も本作、『Quella Vecchia Locanda』の魅力のひとつとしておきましょう。


1周年

エキサイトブログよりこちらに引っ越して来ましてすでに1年となりました。(実際には10日も過ぎていますけれど)


これもひとえに当ブログを通り過ぎてくださる方々、コメントを寄せてくださる方々、リンク先の皆さまに支えていただいた結果だと感じております。
大変に感謝しております。
ありがとうございます。


ブログなんてものを始めてみたきっかけのようなことについてはいつだか書いた憶えがあるのですけれど。
どうしてブログなのかと言いますと。
結局のところは自分のためなのです。


例えば何か音楽を聴いて感じたことをどうにか書き留めておきたい気持ちが湧いて来まして、書いてみたことは以前からあったことでした。
それはメモ程度に。


で、それは続かない訳なのです。


たまたまブログであれば何とか体裁を整えて書き残しておくことが出来ますし、後から、例えば3年後にでも読み返してみて、この時の自分は何て思慮の足りない馬鹿だったのかと判るのです。
つまり、その頃より今では少しはましになったかなと気付かされるという訳です。


ということを気付かされた1年でもありました。


何とも拙いブログではありますが、今後もよろしくお願い申し上げます。



エキサイティング

今夜はFC2の調子が悪いのか、画像表示されないので更新を諦めようと思っていたらとっくに日付が変わってしまいました。


何かネタはないかと探してみましたら。(←暇なのか?)
最近、エキサイトブログにもYouTube動画を貼付けられるようになったのですね。


以前は無闇やたらと貼付けることに抵抗感がありましたが。
今ではそんな小さなことどうでもよろしいかと。
そんな訳で旧ブログ、『とばすぜ ハイウェイ』にログインしてはこっそりと仕込んでいたりします。


また、必然的に過去にしたためた自らの駄文を目にする羽目になるのですけれども。
わかってないなー、のひと言です。
何を気取っていやがるんだと。


でも、これからももう直せないと思いますのでどうぞご承知おきくださいませ。


The Jon Spencer Blues Explosion / Acme (1998)

acme
興味本位で初めて聴いてみたThe Jon Spencer Blues Explosionが今回の『Acme』(1998)でした。
10年前のことになるのですね。


Pussy Galoreですら未だに聴いたことがないですし、ほかのアルバムもろくすっぽ聴いていないのはやはり本作、『Acme』との相性がとても良いからなのですよ。


実は、この『Acme』を聴く少し前からOtis ReddingやらAretha FranklinやらJames Brownといった“ソウル・ジャイアンツ”を聴き始めまして。
案の定、その頃はいまひとつ馴染めなかった訳です。


いつぞやのThe Beatles のインタヴュー記事を真に受けて、ブラック・ミュージックの世界に片足を突っ込んではみたものの首を傾げていた訳なのです。
それが本作をきっかけに道が開けて来たのですよ。目の覚める思いでしたね。
極めて R&B色が強く、ひと言でソウルフルな音楽です。


クレジットには仔細な録音データが記載されていまして、楽曲毎に様々な製作陣が入り乱れているのですけれども、ファンキーな音作りの中にもそこかしこでそれぞれの個性が散見されます。
それでいてアルバムとしての統一感が損なわれていないという絶妙さ。


具体的にはCalvin Johnson(冒頭の曲名がM1「Calvin」(!)にSteve Albini、果てはAlec Empireまで関わっているのですけれどもThe Jon Spencer Blues Explosionの3人も決して引けをとることなく、ブラック・ミュージックの持つ艶やかさや滑らかさと本来の野性的で破壊的な衝動を余すところなく発揮しおります。


暴発するパンク・ブルースがヒップホップまでをも飲み込んでお洒落で何とも艶かしい音に変換され、胸の空くような爆発力と黒光りするコクの深さが溶け合うという塩梅なのです。
ずばりセクスィーですね。


M3「Do You Wanna Get Heavy?」などは意外なしっとりさにうっかり誰かのそばに寄り添いたくなるくらいに魅惑的です。


蛇足ですけれど、M12「Torture」のサビは“父ちゃん”に聴こえます。



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誕生日、おめでとう

先日、Radioheadの来日公演を観戦して参りました。
ご一緒したのは映画/音楽ブログ界の首領、eclipse的な独り言のぷくちゃん。
師匠筋に当たる大先輩です。


初顔合わせにドキドキしながら、ようやく落ち合うことが出来ましたら。
師父ぷくは物腰の柔らかい紳士でございました。


開場まで1時間といった頃に会場の東京国際フォーラムに着きますと我々と違って熱心なファンがすでに長蛇の列を成していました。
となれば、ここで祝杯をあげるべく出入口隣りの店で軽くビールを。
自己紹介がてら余計なことまでお話してしまったかも知れません。


19時開演で始まったのは前座のDJプレイ。
ただでさえ終演を待たずに帰宅するのが確実の師父ぷくに更なる悲劇です。
どんどん観戦時間が削られて行く機材セッティングの中、音楽談義というかブログ談義を。


Radioheadのメンバーたちは20時過ぎにようやく現れました。
登場するなり観客は総立ち。やむを得ず我々も立ち上がりました。
せっかく久し振りの座席指定だったのですけれど。
幸いなことに目の前が通路なので視界も良くて、手すりにももたれることができました。
R36には立ち見もだんだんと厳しくなったことを実感しましたよ。


初めて目の当たりにするステージングは進行も滞りなく。
また、当日はヴォーカル/ギターのThom Yorkeの誕生日だということでお祝いの言葉が飛び交っていまして。会場は比較的和やかな雰囲気に包まれていましたよ。


自分はと言えば割と冷静に見守るように眺めていました。
恥ずかしながらお仕着せのベスト盤1枚のみ所有という有り様でライヴに臨んだくらいですので。
ギタリストが3人も居ると演奏に幅が出ますね。
だからこそシンセサイザーやらサンプラーを躊躇いもなく導入していると。
その反面、コーラスやらハーモニー・ヴォーカルに欠けてまして、歌ものが好きな身にとっては物足りなかったことが判りました。


向かって右の長身ギタリスト君が同い年らしいのですけれども。
ある時はシンセサイザー(2台)を、ある時はサンプラーだかPCだかを自在に操ります。
ほかにも弓弾きをやってのけたり、挙げ句の果てはギターを弾きながらそのヘッド部分を鍵盤に押し当てて弾くことで曲の終盤を盛り上げたり。
とにかく器用ですね。


ほかのメンバーですとThom Yorkeがピアノ以外にもアンコール時の1曲のためにドラム・キットを用意させたり。
べーシストですらベース・ギターを放棄して完全にドラムスとキーボードのみの演奏という場面もありましたよ。


隠し味と言わず、とても大胆にエレクトロニカを取り入れては新境地を切り開いて行くという21世紀を生きる現役のロック・バンドの在り方を見せつけてくれたような気がいたします。
皮肉でも何でもなく、良いグループだと思いました。


そんな訳で、こんな若輩者をお誘いいただきまして師父ぷくには大変に感謝しております。
中座されたのは残念ではございますが、とくかく実際にお会いすることが出来まして楽しかったですし、嬉しかったのです。
再会を願って止みません。



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LEGO MY EGO

LEGO』ブロックにはいい歳のオトナを魅了する何かがありますね。


コチラの記事では、歴史的に有名な写真のシーンを再現させている旨が紹介されていますよ。


アマチュア写真家の手によるものと言えども手間ひまかけられ、相当に見応えのある本格的な写真だと思います。
モノはブロックですけれどもね。


“アマチュアとは愛し続けること”とか何とかいう言葉を思い出してしまいました。


そして

20081007224711
やむを得ず師弟は途中から別れわかれに。

ご一緒できて楽しかったです。

終演

20081007223258
ただいまRadioheadのライブを観戦し終えました。

前座

20081007190513
前座から始まるのです。

ビック

20081007185919
先ほど師弟が集合しました。
プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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