先日、学資保険が元本割れしたことで加入者と保険会社が揉めていたというニュースを見ました。
日本経済新聞WEB刊(2013/10/28 12:41)からの引用です。
学資保険「元本」割れ、差額分を返還 住友生命「誤解与えた」
住友生命保険の学資保険を巡り、保険料の払込総額(元本)より受取額が少なくなったとして、大阪市の契約者が差額分の返還を求める訴訟を起こし、大阪高裁で和解が成立していたことが、28日分かった。会社側が返還に応じる。契約者側は「外交員の説明が不十分だった」と訴えていた。
<中略>
提案書には「利率は経済情勢により今後変動することがある」などと書かれていたが、外交員は受け取り想定額を強調する説明にとどまっていたという。
住友生命保険は「外交員が断定的に説明して誤解を与えた面もあり、裁判所の勧告に従って和解に応じた」としている。
元本割れですか。
うーん、まあそんなこともあるんじゃないですかね?
でも、その辺りのことがきちんと説明されていなかったことは確かに問題ですね。
私の記憶が確かならば、学資保険(こども保険)は、こんな感じのものだったかと。
・毎月保険料を支払い、ある時期(子どもが18歳になった時など)になったら保険金が支払われる。
・契約者死亡時には以降の保険料が支払い不要かつ保険金は満額支給。
貯蓄型の保険に逓減保険(満期に近づくほど保険金額下がる保険)がくっついてるようなものでしょうか。
で、デメリットとしては、
・契約開始から数年間は早期解約控除というペナルティ的なものが保険会社に引かれることが多く、結果として元本割れになってしまうケースがある。
・保険金>支払保険料 となった場合でもそれ以上に物価が高くなってしまっていることもあり得る。
などなど。
私から見ると全く魅力のない金融商品です。
・コストが不透明
・期待できるリターンが低い
・流動性が低い
・保険会社にリスクが集中
などなど。
投資信託や個人向け国債+生命保険で同等以上のことができそうです。
でもこの学資保険、私の周りを見渡すと結構入っている人が多い。
現に私も妻から「うちは学資保険入らなくていいの?」と過去に2回ほど聞かれたことがあります。
子どもの将来の教育資金を貯める=学資保険(こども保険)という図式は金融に興味のない方にまで(だからこそ)浸透しているようです。
で、タイトル。
学資保険(こども保険)の何がズルいか?
もうこれに尽きます。
名前がステキ過ぎる学校へ行く
資金のための
保険。
こどものための
保険保険という言葉が持つ「ディフェンシブ」なイメージに加え、学校やこどもを「思いやってる」感がトッピングされています。
RPGゲームの魔法でいうと「ホイミ」とか「ケアル」みたいな白いイメージです。きっと。
一方、私がコツコツと積み上げている投資信託。
これには残念ながら上記のような良いイメージはありません。
資金を
投じて
信じて
託す。
こちらは「ギラ」や「サンダー」って感じですね。(←共感をもとめるな!)
ともあれ、多くの方からあまりいいイメージは持たれていないことは感触として分かります。
投資という性質上、このイメージが付きまとうのはある意味仕方がないことかもしれません。
しかし、イメージの差があり過ぎのは正直フェアではないっ!
ってことで提案。
数年間は早期解約控除が適用されることの多い
(一応数社に電話で聞きました)この学資保険(こども保険)。
早期解約控除が0になるまでの期間を懲役○年として商品名に必ず付けることにしてはいかがでしょうか?
例)
こどものための安心学資保険(懲役6年)例)
~イベントごとにお祝い金を支給~輝く未来のこども保険(懲役8年)どうでしょ?
- 関連記事
-