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アンディ・ウィアー『火星の人(上)』(ハヤカワ文庫)
いまさら感が強すぎて恥ずかしいのだが、ようやくアンディ・ウィアーの『火星の人』を読み始める。映画化されたときに原作の存在を知り、ずっと読みたかった一冊である。
こんな話。火星への有人探査が始まって三度目のミッション。しかし、今回は砂嵐の影響によって六日間で中止となることが決定した。ところが火星を離脱する際、折れたアンテナがクルーの一人、マーク・ワトニーを直撃。彼は一瞬で砂嵐の中へ消えていってしまう。
絶望的な状況であり、〈アレス3〉のクルーたちはワトニーが死亡したと判断。彼らは悲しみの中、地球へ向かい、地球でもワトニーの死を悼んでいた……。
ところがワトニーは死んではいなかった。奇跡的に軽傷ですみ、意識を取り戻したのである。しかし、問題は一人で火星に取り残されたことであった。ワトニーは残された機材や物資を、自らの知識や技術を駆使して、生き延びる道を模索する……。
▲アンディ・ウィアー『火星の人(上)』(ハヤカワ文庫)【amazon】
これは凄い。まだ上巻までしか読んでいないけれど、もうこの時点で傑作間違いなし。むちゃくちゃ面白いではないか。
とりあえずSFだし、天文学や工学など相当な知識がないと書けない内容だが、何より本作はサバイバル小説として秀逸である。無人島どころではない。ひとっこひとりいない惑星でのサバイバル。その中で主人公はどう生き延びるのか。それだけでもワクワクが止まらないのに、作者はそれだけでは物足りなかったか、ストーリーがまた輪をかけて良い。
個人的にはジェイムズ・ホワイト『生存の図式』、マルレーン・ハウスホーファー『壁』の二作がサバイバル小説の双璧だと思っていたけれど、ここに割り込むことは間違いない。詳しい感想は下巻読了時に書くとして、とりあえず、こんなものを書いていないで早く下巻を読まなければ。
こんな話。火星への有人探査が始まって三度目のミッション。しかし、今回は砂嵐の影響によって六日間で中止となることが決定した。ところが火星を離脱する際、折れたアンテナがクルーの一人、マーク・ワトニーを直撃。彼は一瞬で砂嵐の中へ消えていってしまう。
絶望的な状況であり、〈アレス3〉のクルーたちはワトニーが死亡したと判断。彼らは悲しみの中、地球へ向かい、地球でもワトニーの死を悼んでいた……。
ところがワトニーは死んではいなかった。奇跡的に軽傷ですみ、意識を取り戻したのである。しかし、問題は一人で火星に取り残されたことであった。ワトニーは残された機材や物資を、自らの知識や技術を駆使して、生き延びる道を模索する……。
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これは凄い。まだ上巻までしか読んでいないけれど、もうこの時点で傑作間違いなし。むちゃくちゃ面白いではないか。
とりあえずSFだし、天文学や工学など相当な知識がないと書けない内容だが、何より本作はサバイバル小説として秀逸である。無人島どころではない。ひとっこひとりいない惑星でのサバイバル。その中で主人公はどう生き延びるのか。それだけでもワクワクが止まらないのに、作者はそれだけでは物足りなかったか、ストーリーがまた輪をかけて良い。
個人的にはジェイムズ・ホワイト『生存の図式』、マルレーン・ハウスホーファー『壁』の二作がサバイバル小説の双璧だと思っていたけれど、ここに割り込むことは間違いない。詳しい感想は下巻読了時に書くとして、とりあえず、こんなものを書いていないで早く下巻を読まなければ。
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