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㉟ヘンヒェン指揮:オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
★1990年2月6、7、10、11日、コンセルトヘボウにてライブ録音
ブルックナー;交響曲第9番 ニ短調
①24:30②10:00③23:40

★ヘンヒェン(1943~)47歳頃の録音。



58分、とりわけ、第2、第3楽章は速め。
メリハリも十分ながらも、どちらかと言えば、穏やかな正攻法。
さほどの重厚感もなく、バランスは良好。

録音は良好。


◆第1楽章:ソナタ形式
中庸なテンポ。
冒頭は穏やかながら、その後、提示部第1主題の頂点(02:36)は迫力十分。
(03:50~)提示部第2主題は流麗。木管群は臨場感豊か。
(07:06~)第3主題への推移部では古風な響きのオーボエの響きが印象的
(07:50~)第3主題は穏やかに入る。
(11:12~)展開部入り。
(14:33~)それなりのアッチェレランドとクレッシェンドで盛り上がる。
(16:50~)展開部の頂点は迫力十分ながらも、バランス良好。
(17:53~)第2主題から始まる再現部。
(20:00~)第3主題
(22:32~)コーダ入り。
フィナーレは、金管群が適度に咆哮。

◆第2楽章:ABAの三部構成
どちらかと言えば、軽快。
速めのテンポで勢いあるスケルツォ主題。どちらかと言えば、軽快。
(03:46~)トリオは木管群が臨場感豊か。

◆第3楽章:ABABAーコーダの構成
中庸なテンポで、どちらかと言えば、あっさり。
作曲者が「生からの別れ」と呼んたコラール風旋律(02:52~)の
ホルンとワーグナー・チューバはまろやか。
(04:13~)最初のB。
(07:36~)通常の「間」があって2度めのA。
木管群が臨場感豊かに響く。
(11:50)頂点は迫力十分。
(14:04~)ストレッタ・カノンは全体のテンポが速いので、アッチェレランド感なし。
(15:27~)第8交響曲終楽章そっくりのコラール主題。
(16:52~)2度めのB入り。
(19:38~)頂点はさすがに強烈。
(20:00~)3度めのA入り。
(22:17~)コーダ入り。
(23:10~)ホルンの奏でる第7交響曲第1楽章冒頭楽句も明瞭で印象的。
拍手なし。




ヘンヒェンは、来日も多く、実演を数回聴いた記憶あり。
最近は、来日していないので、今現在、最後の実演は、2016年10月

Der Dirigent Hartmut Haenchen | Bildquelle: Thomas Brill







DSCN2449.JPG
2014年7月、読売日本交響楽団客演時




その17ヘ続く


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