今日、恐ろしいことに気づいてしまった(←大げさ)。
Fateの主人公・衛宮士郎も、ef1期のヘタレ主人公(?)・麻生蓮治も、
共に相応の腕を持つ料理人だということに。

……と、いうことで、今日も懲りずに3年前のアニメの話を取り上げつつ。

俺が幸せを願った少女、新藤千尋のことを、もう少しだけ、振り返りながら。

ef05-04「蓮冶くん、昨日のこと……」
(千尋のエプロンドレス、キター!!!)


~□~5話・outline~□~

□□□□□5話あらすじ□□□□□
 蓮治の料理は夕くんの料理より(たぶん)美味い。んで、千尋の小説の主人公は、実は羊だった(←嘘。

 (きちんとしたあらすじは、アニメオフィシャルで確認だ!)


しょっぱなから、千尋のピンクのエプロンドレスに狂喜乱舞しているのは、
俺だけだろうか? (←たぶんな)
かわいいよ、千尋、かわいい! うん。


あ、最初のうちに、ヒロヒロみやみや編の感想から。
ヒロヒロみやみやパートは、
景ちゃん、みやみやの正論の前に撃沈。ナルホドな。
以上。


と、いうことで、千尋編へ。
今回の冒頭で、鎖に囚われているいる彼女のセルフイメージが、初めて登場する。


さて。
告った後の初顔合わせとなる蓮治のそわそわぶり、
千尋にツッコミ返されてのアップ、(さらには後半パートのウインクなども)と、
今回は蓮治の可愛さが目立つ。
(……麻生蓮治のクセに、ブツブツブツ……)

ef05-03「い゛っ!!」
(千尋に ぎゃくたい される蓮治、の図)


そうした明るめの2人の対話を経て、
小説を書きたいと強く願う千尋の想いに、2人の協力体制が確立。
蓮治は告白の件はひとまず置いて、まずは彼女の望みに寄り添うことに。
自分のことはさておき千尋の感情を優先するとは、
蓮治のマジ惚れ具合が何気に凄い。
もちろん、千尋の障害の特殊性があるとはいっても。

このときの蓮治のアップが、とてもいい表情なんだけれども、ライティングが不安な感じ。
明るく前向きかつ意志的な表情の蓮治に対してこの光と影の使い方とは、
これはどういう感情表現と結びついているのか、ちとわかりづらい。
2人の暗い未来の暗示、か?

ef05-o1 renji
(明るいシーンにもかかわらず不安を煽る(ような気がする)ライティング、の図)


続いて線路の上を2人で歩くシーンは、いい。
特にロングの、
「え? なんで僕が料理を作るの?」
「今、蓮治くんがうちで作るって言ったじゃないですか」
「言ったっけ?」
「言いました」、
の辺り。
絵的なことだけで言えば、5本の指に入るほど、好きな場面。
空と大地が遠くて広くて透明で、2人がほのぼのとしていて、色彩が鮮やかで美しくて。

ef05-07「ウチで作って食べてもいいけど……」
(これとか、これの引きのショット(ロング)なんかも、すごくイイ!)


あと、このときに蓮治がボケていたけれども、
千尋が13時間以内であれば記憶力が良いというのは、
彼女の障害の特殊性から言って可能性として高そうな気がする、などと思ったり。
これに関する描写がもっとあったら、もっと物語的に面白くなったかもしれないね、とも。
最終話を考えると、なお。


こうして、蓮治の何気ない一言から、千尋の麻生家訪問が実現。
麻生家にいたのは、すみれママと、お隣の久瀬サン。
このときのすみれさんの笑顔アップのかわいさといったら、ふっふっふ、だぜ。

ef05-09「はい!」(すみれさんアップ)
(すみれさんアップ、の図。かわいいですぅ)

んで、最初の挨拶の時点で、千尋は久瀬サンが自分と初対面ではないらしいということに
気づいたっぽい。
この一瞬の描写が、実に巧み。

ef05-10久世に気づく千尋アップ
(久瀬サンと知り合いらしいということに気づいたっぽい千尋、の図)


ダメなオトナ2人が蓮治をもてあそぶ(もとい千尋をもてなす)シーン、
ここで蓮治をバカ呼ばわりするすみれさん、あなたは正しい、と思ってしまった……
ちなみに、ほぼ同じ展開となった原作のこのシーンでは、
そこまでは思わなかったんだが……

ef05-11大人のおもてなし
(大人のおもてなし、の図)


昼食を終え、蓮治の部屋で小説の相談をする2人。
そこで千尋から出てきた話が、
彼女にとってのセルフイメージでもある「鎖に繋がれた」羊のエピソード。
もちろん、それが千尋の(いびつな)自己像であることなど、蓮治は知る由もない。

ここで千尋が、
「この問題を聞くと、繋がれた羊が飢えて、ゆっくりと死んでいく姿を思い浮かべてしまうんです……」「私、この小説を……」
と、言いかけるのは、実に巧みな伏線。
小説を書き上げるということが彼女の中でどういう意味を持つのか、
彼女自身はおぼろげながらも理解しているが、
さすがに蓮治はそこまでは分かり得ない、という。

に、しても、この羊の絵、千尋、上手いなあ。
あと、文字が実にきれい。
ここは、字を書きなれた、実年齢(16歳)の肉体による手書き
という理解でいいのかな。


日が暮れて、
麻生家からおいとまする千尋を、久世サンが夕(ゆう)のもとへと送っていく。
ここでの描写で意外だったのが、夕と千尋との距離感。
今回、2人の間が結構親しい感じだったことが、なんか意外というかなんというか。
それを、直接的に夕の表情で見せるのではなく、
千尋が夕を見つけたときの表情と走り出すしぐさとで表現しているところが、巧み。
2話の2人を見ていると、なんかそこまで仲良しっぽさはなかった感じだったんだが。
こんなにこの人(←夕のことな)、千尋に好かれていたんだ、という不思議さよ。


そして最後のシーン。
千尋の小説のアイデア帳を読む蓮治のシーンでもって、
ようやく彼女の「小説」の概要が明らかになる、わけだが。
話自体は、正直凡庸。
ただ、彼女の心象風景を意味しているという点では、かなり重要。

で、後半最重要となるキーワード、
「女の子は世界に一人。だから彼女は神様だ」
が、ここで登場。

「完結していた」「完成していた」「だから何をしても全て正しい」「そして同時に全てが間違っているのかもしれない」、
のこの台詞(蓮治が発声しているけれど、書き手は千尋)は恐ろしく。

そこに続く千尋の独白、
「円の面積は、鎖の長さの二乗かける3.14」
「鎖の長さは12歳。事故に遭った4年前から、ずっと同じ長さ」
「延ばせる腕の長さは、13時間」
「そこまでが、今の私のすべて」
が、あまりにも哀しい。

千尋が、愛おしすぎる……


BDでの5話エンディングは千尋バージョン。
嬉しい。
けれどもこの曲、ものっそい曲だよな。彼女の心象風景、まんまの……


~つづく~

□□□□□5話まとめ□□□□□

 【今回の、蓮治くんの「そうだね」】
 ⇒(冒頭、駅での待ち合わせで)
  千尋「蓮治くん……ですよね?」
  蓮治「う、うん……そうだよ」(今回は変形バージョンで対応)


 【今回の名台詞/千尋】
 ⇒
 --いつから私は、この円の外に出ることを諦めたのだろう……それすらも、覚えていない……――
  「本当に、外に出られるの……?」


  (基本的に明るい内容だった5話なんで、そっち系の台詞から選ぼうかと思ったんだが、千尋の切実な願いがきちんとことばとして表出したということで、今回はこっちを拾って)


【関連リンク】
『ef-a tale of memories.』アニメオフィシャルサイト(音楽注意)
『ef-a tale of memories.』制作会社、シャフト

・当時励まされたブログ様『tukinohaの絶対ブログ領域』さん
 (いや、今も励まされてます、はい)