またも、してやられた!『レベルE』4話。


3話までもスゴかったが、
4話は1話完結モノとして、さらにクオリティを上げてきた。
完全に脱帽モノの、完成度の高さ。

目から鼻に抜ける、だっけ?
そんな感じ。

4話の完成度もまた、先週同様、
構成、画面、演出、文句なしだねえ、こりゃ。


4話は、オチをばらしてしまうと、劇中劇、の構成。
なんだが、
その劇の中の劇、部分だけでも充分怖いミステリー。 
むしろ、オチの部分、なくてもいいかも、というほど。

いや、最後に王子が出てきたから、
ビビらず安心して眠れたんだけど(←www。


信じ難い凄惨な殺人事件。
その犯行を目撃してしまった4人の高校生たちの、
恐怖の日々が、つづられる。

あの犯人、人間じゃねえ。
人の血をすすり、
骨も皮も肉も、むしゃむしゃと、食べやがった・・・・・・

人外と思しき、とんでもない殺人鬼に対する恐怖。
右往左往する4人組。
そうした中、4人組がたずねあてた、一人の怪しい精神科医。

結果的に、物語を解き明かす役割を担うキーパーソンが、
この怪しい精神科医、夢野九四郎。
なんだが、
その怪しさたっぷりっぶりが、実にいい。
(この名前はたぶん、夢野久作、が原型かな)

途中、
地球外の生物(小動物)のホルマリン漬けや水槽が沢山示され、
犯人はまさしく人外、宇宙人であるということが、
巧みに説得力を持ってくるのも、上手い。
これ、台詞だけだと陳腐だもんな。よく考えると。
そこに、絵として、生きものを沢山投入してくる、
というのは構造的にはすんげー上手い。

こうして、犯人が宇宙人であること、
(劇中では「山本」という地球人に化けていたことが明らかになる)
その宇宙人がどうして地球人を「喰ったのか」ということが、
夢野が探し出した「山本」の弟(の宇宙人)への
インタビューを援用することによって、説明される。

ここ、
リアルタイムで犯行を行う「山本」と、
その弟の証言ビデオとが、
交互に、交差するようなかたちで、画面の上で展開される。
その台詞運びと、画像の切り替えの巧みさには、
舌を巻く。


今回の見どころは、そうした物語の構成、台本部分とともに、
場面ごとに変わる画像の質。

劇中の本編部分は、ややダークなトーンで統一されているし、
描線もちょっくらボケ気味。

さらに、途中、
夢野が死亡した部下に撮らせたらしい画像を再現したシーンは、
さらに画像の色目も動きも「つくりもの」っぽく処理を加えている。

最後の方、盗撮らしい弟の証言部分の画像もまた、
基本のダークトーンよりもさらに不鮮明な処理を入れて、
物語の不気味さをさらに盛りたてる。

極めつけが、夢野が研究の為に集めたという、
地球外生命を入れていた、水槽の数々。
中でも、地球にはいない魚の水槽の、美的クオリティは、
もう、何と言ってよいのやら。
透明で不気味かつ美的な魚がゆらゆらと、ぬるぬると、
水槽の中をスマートに泳ぎ回る、あのキモチワルさ。
たまらない・・・・・・怖いけどな。


どうして宇宙人の犯行だったのか、というその犯行の動機も、
物悲しい。
クモの種類には生殖後にメスがオスを食べる種類がいるということだが、
それの逆バージョンの宇宙人、という理解でいいのかな、これ。

好きな子を食べるのが嫌だ、
と叫ぶ弟の悲しみと呼応する、兄の「食事」シーン。
最後の場面、兄がいた場所をカメラが引きながら映すあたりは、
ぞっとした。

グロい話なのに、悲しいよなあ。
(というか、地上波向けにグロさを上手く削ぎ落してまとめたな、というのも感心)

劇中劇のラスト、四人組が、
それでも「眠りらずにはいられない」「腹は減るもの」と、
生きるために殺すしかなかった宇宙人の「山本」と自分たちとに
どれだけの違いがあるのか、という視点を提起して・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・


と。
いうような、ゲームを、王子が売り込みにいったっぽい。
www

王子、最後に美味しいとこ、持っていきやがる。

あと、クラフトさん、髪なげーのな、驚いたww

んでもって、雪隆、完全に部屋乗っ取られているしwwwまあ、これは
先週で見当ついていたか。


次週予告からすると、今度は劇中劇のような仕掛けではなく、
直に王子が行動するハナシらしい。

それもまた、楽しみ。


に、しても毎週毎週、上手い具合に騙して、乗せてくれるなあ。
まあ、毎週毎週「してやられた!」ばっかりという、こっちの頭の悪さも
何とかしないといけないんだろーけれどもな。


(次週楽しみ!つづくぜ!)