長女の大学の文化祭に行った。
去年は一人で行って、学校で手の空いた時間に長女と合流し、2人で色々食べて楽しんだ。
今年はなんと長男と2人で行って来た。
小5から不登校、中学三年間も通常クラスに通えず、別教室とスクールカウンセラーさんのところへ週1、2回、数時間程度の登校、外出嫌いお家大好きなADHD.LD.コミュ障の通信制高校一年生の息子と出掛けました。
地下鉄に乗って出掛けられました。奇跡のようです。
春から何度か学校行事参加のために地下鉄利用が出来るようになり、少しずつ自信がつきつつある長男ですが外食嫌いでもあり、人混み大の苦手、文化祭の模擬店で昼ごはんが食べれるのか……まぁ食べれなくても学校周辺にコンビニやうどん屋さんなどもあるから何とかなるかと。
ちょうど高校の選択授業もない曜日で休みなんだから、お姉ちゃんの学校行ってみようよ、と説得。
彼は姉のためなら頑張れるのですよ、びっくりするほどに。
二週間ほど前、長女はかなりブチキレておりました。長女は学級委員で、文化祭の運営である学生会とのやりとりもしていますが、「今年の学生会は終わってる!」とのこと。
何もかも遅い!らしい。
とっくの昔に、長女のクラスの模擬店内容を『ミニチュロスとベビーカステラのデザートカップ』で申請していたのが、この二週間前の時期に「チュロスは他のクラスとかぶってたので削除しました」と連絡がきたそう。
「ベビーカステラだけしか使えないでデザートカップって言えないし、売れない!
色んな色のチョコとかトッピングとかするほど予算ないし、どうしろって言うのー
先生に今週中に学級委員が試作品作ってね、って言われたし! 」。
ブチキレて、……そして悩んでおりました。
そこで、何か力になれるかなとネットで色々検索、「おっ!これじゃない?これならそんなにお金かからないだろ✨」と考え、長女に提案してみる。
予算ないなら、かわいいよりも、面白い方にふったらどう?
カップじゃなくて、たこ焼きの舟にベビーカステラ乗せて、見た目はたこ焼きだけどベビーカステラ、ってのはどう?
ソースはチョコで、マヨネーズはホワイトチョコ、青のりは抹茶、おかかはきな粉、赤い何かで紅しょうが、ネットの人はチェリーを切ってたけど好きじゃないしね、予算もかかりそう、ちょっとだけ赤があれば、彩りもキレイだし面白くない?
長女「あー!前にともさん(赤髪のともさん)が動画で作ってたことあったー、その時は、カツオブシは板チョコを削ってたわ、きな粉も抹茶もうちにあるよね?水曜日、試作品作ってみる、Kに手伝ってもらおー
去年行った容器の店にたこ焼き用の舟を売ってるの見て知ってるし」
水曜日は長男も授業がない曜日。家にいる。
水曜日、仕事から帰宅すると台所に2人。
たこ焼き器で、ベビーカステラを焼いている長男。
紙コップにチョコかけベビーカステラ、バレンタインチョコ作りに使って家に残ってたカラフルスプレーやアラザンなどふりかけた2種と、一旦オーバルな小皿にのせ、たこ焼きモドキなベビーカステラの3種類を用意して写メをしている長女。
クラスLINEに投稿して、アンケートを取るのだそう。
その後、3人で出来上がりを試食。
たこ焼きモドキの、黒白のチョコに、抹茶ときな粉がちょっとした苦味で甘さを抑えて、これが『うまい!』
カップのチョコかけは、普通、なんてこともない想像通りの味。
アンケート結果は圧倒的にたこ焼きモドキなベビーカステラ。
ネットで最安値の冷凍ベビーカステラを長女ともう一人の学級委員が見つけの試食品送付を手配、それを我が家で受け取り、冷凍庫に保管したのは、長男。
中身を空けて、ベビーカステラの大きさを調べ、出先の長女にLINEしたのも長男。
その後の本商品、40個入りパック20個が入った大きな段ボールを、朝一で届けにきたクロネコヤマトさんにパジャマ姿のまま対応し、受け取ったのも長男。
そして、その20袋を我が家の冷凍庫に何とか納める手伝いをしてくれたのも長男。
姉思いな弟の快進撃はまだまだ続く。
学校の文化祭で使うものを、学校へ送付出来ないのは、大変です。去年はそんなことなかったんですが、去年トラブルがあり、学校宛てに荷物が送れなくなったそう。
もう一人の学級委員さんは、市外、先生に送付もありだそうだけど、先生が多忙のため、いつ受け取れるのかが不明だからと結局は我が家に。
じゃあ、その受け取った冷凍ベビーカステラ、大きな段ボール一つ、どうやって学校に持って行く?
はい、母の出番。
文化祭の前日、夕方から事前準備、なので、母の仕事終わり、爆速で帰宅し、すぐに荷物を載っけて、おまけに長男も乗っけて、車で学校へ搬入することに。
長男、その他の材料を買い出しに出掛けてまだ戻らない長女の指示で、届いた時の段ボールに、冷凍庫のベビーカステラ全部を詰める。
途中で溶けないように保冷剤も一緒に入れる。
長女が持てないその重い段ボール箱を車に積む。
母と一緒に、保冷対策で、シートを被せる。
買い出しから戻った長女も乗っけ、3人で長女の学校へ。車で片道約25分。
校門前でハザードをつけ運転席で待つ母。
長男は冷たい大きな段ボールを抱え、寒そうに長女と学校の中へ。
門の中は業者のトラックやバン、テントが張られていた。
長男は、調理室前まで荷物を運び、また寒そうに車に戻って来た。
風が冷たく寒い日だった。
ご苦労様です。
「姉ちゃんの学校、意外に広くてキレイだねー」
と長男。
その日夜、帰宅した長女はちゃんと「K~、今日はありがとうね」と長男にお礼。
嬉しそうな長男。
そして、文化祭当日。
また、お姉ちゃんが心配で仕方ない弟。
待ち合わせの時間になっても一向に現れない長女。
彼女のクラスの店舗テントに店番3人程がいて手書きの小さな看板といわゆるパンケースが2段。商品は?
模擬店オープンの時間過ぎに約束していた。
オープンに間に合わなかった?
前日長女が言っていた。
『やらなきゃいかん明日の私の担当はオープン前の調理だけだし、明日は準備担当が11人もいるから、2時間あれば余裕でしょ、まぁちょっと遅れても、先に何か食べててよ』と。
だから、ちょっと何か食べながら待ってようよ、と長男に。
焼き鳥を2串買って、1本ずつ飲食スペースに座って2人で食べる。
目の前は長女のクラスのお店。
他のお店は呼び込みの声や、焼けたフランクフルトを持って「いかがですかー」とうろうろ宣伝に動く。
長男「おい、姉ちゃんの店の店番、みんな他の店の物食って喋ってるだけだぞ、いいのかあんなんで」
長女のクラスの店はコーヒー、紅茶のセット販売もしているので、ようやく、学校指定のエプロンをした女の子がポットに入ったコーヒーらしきものを運んできて校舎内に戻って行った。
そしてしばらくしたら誰かの親御さん夫婦?前売りチケットらしきものを店番に差し出したところ、長机に置いてあったパンケースから、商品を取り出して販売していた。
なんだ!出来てる商品あるんかい!
なので、コーヒーセットで買いに行った。
長女からのLINE
『まだまだ全然行けない』
その後何度か返信するも既読にならず。
母は、ゆっくりとたこ焼きモドキのベビーカステラを食す。
他の店でちょっとなんか買って食べながら待とうよ、と長男に言うも「いや、いい要らん」
席から立って校舎内への入り口をしきりに見て人の出入りを見ながら「姉ちゃん、今日どんな服着て行った?」
など 心配で落ち着かないヤツ。
お店に担任が来て、店頭でたこ焼きモドキベビーカステラを食べながら生徒たちと話していると、少しずつ買いにくる人が。
待ち合わせ時間から一時間近く過ぎ、昼も過ぎたので腹も減っているだろうに。
長男「なんかあったんかな、担任に聞いてみる?」
心配で仕方ないヤツのために、聞きにいく。
「お世話になっております。Sの母と弟です、なんかトラブってますかね?待ち合わせから一時間たっても来ないので」
先生:「いや、トラブってはいないと思いますけど、学級委員で責任感をもってやってくれてるんだと思います、呼んできますね」と。
しばらくして、指定のエプロンと三角巾をしたかわいい姿の長女、「もう片付けしたら終わるから、もう少し」とだけ言いに来て、すぐに行ってしまう。
結局、一時間以上の遅れで合流でき、腹ペコ姉ちゃんともう一人の学級委員でお姉ちゃんと仲良しさんと4人でお腹を満たしました。
初対面のお姉さんと気まずいかなぁ~と思ったけど、『お姉ちゃんの仲良しさん』という意識があったからか、長男は普通に一緒に食べてました。
朝の準備担当11人どころか、9時に集まったのはたった3人だけだったそう。
みんな遅刻、そして2人は全く連絡つかず結局来なかったらしい。
なので、準備だけでなく、最後の片付けまで終わらせて私達と合流したのでした。
茶道の授業もあって学校内にお茶室もあり、お抹茶とお饅頭のセットチケットも買ってありました。
長女は茶道の先生に、褒められることが多く名前も顔も覚えてもらっているため、「ご家族なの?じゃあ、あなたが立ててあげれば?」と言われましたが、「いえ、私は明日が当番なので今日は一緒にいただく方で」と。
長女は明日午後、お茶室にお客さんにお抹茶をたてる当番
長男も初挑戦。でもお饅頭が一口でだめで私が2つとも食べる。
でも、お抹茶はおいしくいただけた。
むちゃくちゃ緊張したそうです。
夕方の全体片付けがある長女たちと別れてまた地下鉄に乗って長男と帰宅。
夜、長女が私の布団に来て「Kってさ~、イライラの原因でもあるんだけど、かわいいよね~」
と言いにきた。
はい、あいつはかわいいヤツです。