チキンライス島日記その13 / う〜〜〜っ、マンボウ!
チキンライス島 8月5日(水)
島の北側の浜に行くには崖を登るためのはしごが必須で、ようやく登ってもなお人がひとりようやく通れるくらいの狭い道をなんとか通り抜け、そこから再びはしごを使って崖を降りていかなければならない。北の浜にはつねきちさんの船(いなりマーケット)が停泊していた。
今回僕は初めて招待され乗船を許されたわけだが、なんとそこで買った名画をフータさんの博物館に寄贈しようと持ち込んだらその場で偽物であることが判明した。つねきちさんにまんまと4980ベル騙し取られた。ちっくしょー(byコウメ太夫)。しかもたぬき商店でも偽物は買い取ってくれない。ちっくしょー(byコウメ太夫)。家の中に飾っとくにも場所取るし、これ処分どうしよかなあ? 4980ベル4980ベル……ちっくしょー(byコウメ太夫)。
あと今日マンボウが釣れた。こんなデカい魚まで釣れるのか。ジャジャーン! う〜〜〜っ、マンボウ!(って、古いなあ)
チキンライス島 8月6日(木)
ヴァヤシコフさんとキャンベラさんが立ち話してるところに遭遇。キャンベラさんが「あんたは腹筋を鍛えて何を目指しているの?」と訊くと ヴァヤシコフさんは「すげー腹筋を目指してるんだよ」と答える。「すげー腹筋になってどうするのさ?」と執拗にキャンベラさんが問い詰める。だんだんヴァヤシコフさんもわからなくなってきて、とうとう僕に「どうして腹筋を鍛えてるんだろう?」と助け舟を求めてくる始末だった。
「ヴァヤシコフさんの腹筋はヴァヤシコフさん自身ために鍛えてるんだろ」と僕。「オイラはキンニク繊維が1個増えるたびに感動してコーフンするんだー」とヴァヤシコフさん。「よくわからないけど盛り上がれるなら最高だね」とキャンベラさん。こんな不毛な議論を日々繰り返している僕らは、(何度も書くけど、ヴァヤシコフさんとキャンベラさんと僕は)このチキンライス島に最初に移住してきた初期メンバー3人組なのである。
海に潜ってダイオウグソクムシ獲ったどー。深海魚。フータさんの博物館に寄贈。
チキンライス島 8月7日(金)
きぬよさんの出店が案内所前に出ていた。僕自身はファッションにまるで興味ないから着たきり雀のシャツ一枚あれば良いのだが、いつも貰いものばかりしている住民のためプレゼント用の服を何着か買う。
チキンライス島 8月8日(土)
朝から降り続く雨の中、とたけけさんの野外ライブ。観客は僕ひとり。前回あれほど盛り上がっておいてみんなどうした? 冷たくない?
チキンライス島 8月9日(日)
この夏2回目の花火大会。例によってしずえさんから光るハート型のヘアリングをもらったのでそれを被っての見物。
チキンライス島 8月10日(月)
レックスさん来島。レックスさんというのが何者なのかよく知らないが、僕的には虫を高く買ってくれる人という認識。ふつうにたぬき商店で売る場合とどれくらい購入額が違うんだろう。正直これまで捕まえた虫が1匹いくらで売れるのかと考えたことあまりない。アゲハ蝶とかくまゼミとか無限で獲れそうなんだけど。時間があればずっと虫捕りしながらベルを稼ぐのもいいなあ。
レックスさんの口癖、一度で虫を2匹以上売ると「たとえこれが、何かのワナだったとしても決して後悔はしない!」だ。風貌も台詞もキザなのが鼻につくが、高く買ってくれるから少々のことなら許せるよ。
キンライス島 8月12日(水)
離島でナポレオンフィッシュが釣れた。っていうか、花火大会以来、ずっとハート型ヘアリングしたまま。
チキンライス島 8月13日(木)
離島でジンベエザメ釣れた。っていうか、ヘアリングだし、ハチに刺されて腫れぼったい目だし。
チキンライス島 8月14日(金)
ジャスティンさん来島、ジャスティンさんって誰? とにかくジャスティンさんの釣りの腕前テストに合格したっぽい。イベント盛り沢山で全然スローライフなんかじゃないぞ。
チキンライス島 8月15日(土)
とたけけさんライブ。観客は僕とアップルちゃんの二人だけしかいなかった。ちょっと寂しい。と言いながら僕も途中から抜けたけどね。アップルちゃんはそのあともずっと座って聴いていた。
チキンライス島 8月16日(日)
ウリ坊から初めてカブを買う。1カブ102ベルだった。よくわからないから手始めに100カブ買ってみた。損してもいいからせっかくなので楽しみたいと思って。日曜日恒例の花火大会。相変わらず見に来ない島民もいるんだなあ。ヴァヤシコフさんは一人みんなと離れて花火を見ていた。話にいったけど、特に何か理由があるわけでもなさそうで、ひとりを楽しんでるふうだった。
チキンライス島 8月17日(月)
きぬよさんの屋台が案内所前に出ていた。プレゼント用の服を買いに行ったら、いよいよ本格的な店をこのチキンライス島にも出してくれると言う。相談されて出店場所を決める。たぬき商店の隣の空き地を確保。そのたぬき商店も明日は拡張(改装)工事でお休みだとか、しずえさんの島民放送で知った。だんだんこの島も発展していくなあ。
今朝、ポストにこんな素敵なカードが入っていたよ。「もしかして、何かひとりで悩みでも抱えてるんじゃないかい? キミのココロに雨が降っているなら、いつでもボクが傘を差してあげるよ」(ベアードより)。アンソニーさんからも「好きな人に送るメッセージには何を書けばいいか、(中略)メッセージカードに書ききれないから、今すぐキミに会いたい、ってね」そんな映画のタイトルあったようななかったような。
チキンライス島 8月18日(火)
たぬき商店改装工事中。隣の空き地に仕立て屋さんもできる予定。
チキンライス島日記その12 / 花火大会
チキンライス島 8月2日(日)
花火大会。8月は毎週日曜日の夜7時から花火大会がある。今夜がその第一回目。みんなで案内所前の広場に集まって夜空を見上げた。しずえさんから光るスターアクセサリーを貰い、それを被っての花火見学。つねきちさんの屋台も出ていた。屋台では「いなりくじ」というのが1回500ベルで引けるというので僕も列に並んだ。引いたのは6番くじで、景品はかざぐるまだった。微妙。いなりくじはさすがにもう1回で充分かな?
さっきはみんなで集まって、というふうに書いたけども、実際には花火大会に集まって来なかった人(リッキーさんとヴァヤシコフさん)もいたのだ。とたけけさんのライブには全員集まったのに。あるいは僕と入れ違いに帰ったのかもしれない。ともかく誘いがてら家を訪ねてみたら部屋の明かりが灯っていた。中に入れてもらったけど結局ただ世間話をして帰るというね。別に花火の話題が出るわけでもなく、僕からもあえてその話題に触れず。
例えばみんながみんな花火大会に興味があるわけじゃないように、それぞれやりたいこと、やらなければならないことがあるわけで、チキンライス島では住民同士お互い何かを強要したりされたりというのがないようにしたいなあと思う。でも気がついたら住民、増えた。僕とキャンベラさんとヴァヤシコフさんの3人で初めてこの島に移住してきたのがまるでつい昨日のことのように思える。これも別に強要するわけじゃないけど、出来たらみんなでまたパニーさんの島のスタジオで集合写真撮れたらいいなあ。
チキンライス島 8月3日(月)
夕べは遅くまで花火大会に参加したから今日はやけに眠い。魚釣りにでも行こうか浜辺に向かって歩いていたら、キャンベラさんが走りよってきて、僕に新しい呼び名(ニックネーム)をつけたという。どんなの? と訊くと、「ヒロボン」だって。なんか、しっくり来ない。気に入った? とキャンベラさん。悪いけど「ううん」と正直に答える。じゃあどんな呼び名がいいの? とまた訊かれ、「ヒロシコ」と僕。「なんだ、そのままがいいのか」とキャンベラさんもようやく納得してくれた。
チキンライス島 8月4日(火)
ヴァヤシコフさんから神妙な顔で相談があると言われ、聞けば、なんでも心機一転この島を出て行こうかと悩んでいると打ち明けられる。自分が求めるもののために新しい刺激が必要かもしれないと考えているふうだ。よもやヴァヤシコフさんがそんなことを考えているとは思いもよらなかった。毎日顔を合わせていてどれだけ鈍感なんだ僕は。一昨日の花火大会に参加しなかったのもそういう理由があったんだなあ。
キャンベラさんと僕と3人で一緒にこの島に移住してきて、最初の夜のキャンプファイヤーで島の名前をチキンライス島にしようと多数決で決めた仲間だものね、ヴァヤシコフさんは。頼りない島民代表の僕を、いつも隣で支えてくれた。ここは痩せ我慢してでもかっこよく、応援するよ、と言えればよかったのだろうが、いやそう言うのがきっと正解だったのかもしれないけど、結局僕は、行かないでよ、と返すのが精一杯だった。
せめてもう少しだけ、島が発展するまではそばで見届けて欲しいと思った。ヴァヤシコフさんはヒロシコがそう言うのならやっぱり島を出ていくのはやめるよ、と言ってくれた。でも、本当にこれで良かったのかなあ……。
チキンライス島日記その11 / ゆめみさん現る
チキンライス島 7月30日(木)
博物館が美術品フロアの拡張工事で終日休館だった。
チキンライス島 7月31日(金)
昼間ついうとうとベッドで眠っていたら、夢の中にゆめみさんという人が現れ、もし僕が望むなら夢の世界へ連れていってあげるよ、と夢みたいなことをいう。それは現実に存在する、でもここではないどこか他所の島。ただしあくまで夢の中の世界だから、自由に歩き回ることはできるけれど、その島のものを持ち帰ったり、逆に自分の道具を持ち込んだりは出来ない厳格なルールがあるらしい。
白状するとちょっと怖さもあったが、マイル旅行券で行ける離島ではない他の島を、実際この目で確かめてみたいという欲望には抗えない。夢の中の島の住人は、こちらのことを見慣れぬ旅行者くらいにしか認識しないため、案内したりされたりする煩わしさもないというのもよかった。気がついたら僕は、ふたつ返事で「行ってみたい」とゆめみさんにお願いしていた。
夢の中で訪ねた場所は、この時期まだ島中を雪が覆っている、おそらく南半球の何処かの島に違いなかった。見たこともないくらい、もちろんチキンライス島とは比べるべくもないほど洗練されたオシャレな島でしたね。こういう人の手が隅々にまで行き届いた島を実際(夢だけど)この眼で確かめ、そこに住む住民たちが楽しそうに暮らしている姿を見ると、僕がいつまでも島の景観がーとか、あるがままの姿でーとか拘っているのも、なんかバカバカしいというか虚しいというか、むしろそっちの方が自己満足で我儘なだけなんじゃないかという気もしてきた。うーん、悩ましい。
まあ、また機会があればもっと別の島も探索してゆっくり考えよう。
夜、散歩してたら博物館の(そういえばリニューアルオープンしていた)フータさんの妹だというフーコさんとぱったり出会う。フーコさん曰く、「ふと夜空を見上げると流れ星が見えることがあって、その瞬間願い事をすれば良いことがあるかもよ」。実際フーコさんと別れてすぐ、博物館の上の空を見上げたら流れ星がふたつ、群青色の夜空をすーっと流れ落ちていった。あれはきっとうちの島の浜辺に落ちたに違いないと思ったけれど、夜ももう十分更けていたので確かめもせず家路についた。
あとそれから、おそらくビッグニュースと言えるのだろうと思うけれど、チキンライス島の評価がなんと星3つになり(星みっつですーっ! by堺正章)、いよいよたぬきちさんの悲願だったとたけけさんの野外ライブが近いうち開催されることになった、みたいですよ。でもホントくどいようだけど、とたけけさんってそんな島の運命を託すほど有名なミュージシャンなの?
チキンライス島 8月1日(土)
案内所前広場にて、とたけけさんの野外ライブが開催される。まあ僕も大人気なく色々言ってきたけど、島民みんなが楽しみにしているライブだったようなので、(僕も)もちろん気持ちよく参加させてもらった。正直なところ、とたけけさんの歌はいいとも悪いとも言い難いが、雰囲気はあるミュージシャンだなあと思った。なんか郷愁を誘うというか。
ライブの後、たぬきち社長がわざわざ僕の家を訪ねてきて、念願叶ってチキンライス島でとたけけさんの野外ライブを開催できたことをすごくすごく感謝してくれた。それ聞いてたら、なんだか僕まで泣きそうになった。たぬきちさんには、一時期不信感というか方向性の違いみたいなことも感じていたのは事実だけど、結局のところたぬきちさんも僕も、このチキンライス島を住民みんなが暮らしやすい、住んで楽しい島にしたいという願いは同じなんだなあと分かったから。
でもまあこれでわだかまりも解けたので、これからは僕も島民代表として島の発展のため微力ながらがんばろうと思う(たぬきちさんから、島クリエーターとかいう新しいアプリをもらったことだし)。島クリエーターについては、まだよく確かめてないので明日以降なんか書けたら書きます。
あとそうそう、昨夜の流れ星の欠片らしきものが2つ、浜辺に落ちていた。
チキンライス島日記その10 / 海開きヒャッホホー
チキンライス島 7月27日(月)
夏本番を控えていよいよチキンライス島も本格的な海のシーズンに突入した。今日は天気も良かったのでだいぶ前に買っておいたマリンスーツに着替え、手始めに桟橋に近い浅瀬で泳いでみる。水温はそれほど低くないし、ちょっと前まで無人島だけあって水質も申し分ない。波もほとんどない穏やかな海だ。慣れてくると今度は沖へ沖へと出て行き、大きく息を吸い込むや否や思い切って水の中深く潜ってみた。海底の生物たちの影がゴソゴソとうごめく。
海に潜ってタコやホタテやヒトデやイソギンチャクなどを獲るのは、魚釣や虫捕りとはまた違った格別な面白さがある。言ってみれば狩猟本来の醍醐味に近い。初日にして早くも病みつきになりそうなくらい楽しかった。あまりに夢中になり過ぎて気付いた時には、おそらくたぬき開発さんが設置してくれたのだろう、もうこれ以上は危険だというエリアを示すブイと網のところまで来ては、慌てて島の方角へ戻るの繰り返し。海が怖いのは、陸地が見えなくなるとたちまち自分が今どのあたりを泳いでいるのかまるで方向感覚を見失ってしまうことだ。
そんなわけですっかり時間がたつのも忘れ、マリンスーツのまま、引っ越してきたばかりのベアードさんを訪ねる。ベアードさんというのは、チキンライス島に新しく引っ越してきたちょっとキザなおじさん? キャンプサイトの最初のお客さんになってくれた人だ。まだ荷ほどきの途中で、部屋の掃除をしているところだった。新居もとても気に入ってもらえたようでうれしい。早く島のみんなとも仲良くなってもらいたいなあ。
チキンライス島 7月28日(火)
案内所を訪ねるたびに、たぬきちさんとしずえさんから島の発展のためには移住者を増やすことだと口をすっぱくして言われる。それは分かってるんだけどね、発展と引き換えに失うものだってあることを僕も都会生活で少しばかり学んだ。ちなみに移住者を増やすためにはこの島の評判を上げることだとしずえさんはいう。いま現在チキンライス島の評判は星1つだそうで(最高で星5つ)。島ミシュランが恨めしいよ。
しずえさん「『ヒトとユウレイが少ないのが魅力です。肝ったまの小さいわたくしがありのままでいられる唯一の場所です。』というたったひとりからの好意的な感想が寄せられています」
島の発展で失うのはまさにこういうたったひとりの小さな、でもとってもとっても貴重な声だ。
チキンライス島 7月29日(水)
とたけけというミュージシャンの野外ライブ計画(通称プロジェクトK)をほぼほぼひとりで推し進めているたぬきちさん。チキンライス島の評判が星3つ以上になったら正式なオファーを出すのだと意気込んでいる。正直いうとそんなたぬきちさんに近頃僕はちょっと不信感を抱くようになった。
そもそもとたけけとは何者なの? そんなに有名なミュージシャン? たぬきちさんに僕がとたけけさんのこと聞いたことがないと言ったら、まだそんな人がいるのかと驚かれ、でも「これから初めてとたけけさんのことを知ることができるなんて逆に羨ましい」とまで言われた。なんか知らんけど癪にさわるー。
昨日の日記でもちょっと書いたけど、たぬきちさんと僕と、お互い島の(自称)管理人と(これでも一応)島民代表の立場で、いずれとことん話し合わなければならない時が来るだろうなあという予感。
チキンライス島日記その9 /島の旗が盗まれた?
チキンライス島 7月24日(金)
案内所がリニューアルされていた。確か今朝早くそういう内容の島内放送が聴こえていたような気もするが、なにしろまだ半分寝ぼけてたからなあ。新しい案内所は昨日までの仮設テントとは打って変わって、時計台まである洋風で瀟洒な建物に生まれ変わっていた。一方の、いかにも貧乏臭い昭和レトロなタヌキ商店の佇まいが却って哀愁を誘う。同じたぬき開発の建物なのにこの歴然とした差はいったいなんだろう。社長と社員たちの差?
僕にもし財力があればタヌキ商店のリニューアルのこと考えてあげたい。今はまだ無理だけど。もうちょっと待ってね、まめきちさんつぶきちさん。ちなみに新しい案内所には、しずえさんというスタッフが加わったらしいね。今後はたぬきちさんとしずえさんと、分業で仕事を進めていくのだという。
チキンライス島 7月25日(土)
昨日リニューアルされたばかりの案内所には、仮設テントの頃からずっとたぬき開発さんの社旗というかお馴染み葉っぱマークのフラッグが掲揚されている。その葉っぱマークの絵柄だけが何者かによって盗まれた。これはチキンライス島始まって以来の大事件珍事ではあるが、実は犯人の目星はあらかたついている。なぜなら、こんな芸当ができるのはチキンライス島広しといえども(島の来訪者も含めて)たった一人しかいないからだ。それは・・・・・・え、僕?
▲左がたぬき開発の旗。右が絵柄を盗まれた旗。
チキンライス島 7月26日(日)
島の外れに、たぬきち社長肝煎りのキャンプサイトができた。わがチキンライス島発展のため、来訪者を増やして知名度を上げ、それを持ってさらに一層来訪者を増やし、出来ればお客さんには島への移住を考えてもらいたいという思惑だそうだ。まあ、そういった皮算用(タヌキだけに)はともかく、施設自体は思ったより案外しょぼい。こんなんでお客さん来るのかなあと心もとない気がしていたのだか、案ずるよりなんとかで早速はじめてのお客さんが泊まりに来ていた。
たぬきちさんから、時間があるときでいいから様子を見てきて、感触が良さそうだったら移住の話を持ちかけてみてよと頼まれていたので、夜遅くなったけどテントを訪ねる。お客さん、この島もキャンプ場も快適だって。島民代表としてはお世辞でも誉めてもらえるのはやっぱりうれしい。たぬきちさんから頼まれてた件、話のついでにそれとなく切り出してみたら、ことのほか歓んでくれた。首尾よくまとまるかもしれない。