★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RVP 50 さくら色に 衣は深く そめてきむ
花のちりなむ のちの形見に 紀 有朋 『古今和歌集』 巻第一
東京・千鳥ヶ淵の桜。
江戸城・田安門の櫓が見えています。
この光景、春の東京といえば必ず登場するほどすっかりおなじみの眺めです。
★ Hasselblad 503CW/Distagon CFi 50mm F4/RVP 50以前も書いたことがありますが、桜の魅力は花の一つ一つではなく、無数の花が集まって作り出す形にあるのではないかと思っています。
そして、その形の中を貫いている見事な枝。
花だけでは、ここまで人々を惹き付けることはおそらくないでしょう。
★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RVP 50冒頭の歌は、古今和歌集に登場する一首です。
読み人の紀有朋(きのありとも)は、平安初期の貴族。
おそらく皆さんも高校生の時に学校で読まされた「土佐日記」を著した紀貫之(きのつらゆき)の叔父に当たる人です。
ご存じのとおり、紀貫之は三十六歌仙の一人に数えられる歌人です。
歌においては、甥っ子の方が上手のようでした(^^)
★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RVP 50歌の大意です。
桜色に、衣を深く染めて着よう。
花が散ってしまった後の思い出の形見に。
★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RVP 50一枚目の写真のバリーションとして撮ってみました♪
本音を言えば、ピントを合わせた手前の枝には、もうちょっと花が付いていて欲しかったです(^^;
(歌の表記、大意ともに、岩波書店 『新日本古典文学大系』 に拠りました)