いよいよ 『GET BACK』 の3部作がディズニープラスから配信されました。
昨日、一昨日とEpisode1、2を食らいつくように観て、さっきEpisode3を観たところです。
Episode 1
Episode 2
Episode 3
ビートルズファンにとっては、封印されてコピーを重ねに重ねた海賊版しか見ることができなかった映画 『LET IT BE』 の全貌を、綺麗な動画で観ることができるという、もうこれでビートルズに関する蔵出しモノは最後か?という垂涎モノです。
しかし、見終わった率直な感想は、ビートルズを知らない(興味がない)人たちにとっては、「ただダラダラとしたリハーサル映像」 というのがEpisode1~2の途中ではないでしょうか?
ただ、Episode2の途中、一度脱退宣言をしてスタジオから消えたジョージが、場所をアップルスタジオに移したのと同時に復帰し、さらにビリー・プレストンが加わって、4人の音楽家としてのヤル気がイッキに噴き出てきて以降は、ファンならばグッと画面に引き込まれるシーンが続きます。
曲の完成形を知っている自分でも、Episode1で 「この曲、ホントに仕上がるの??」 っていうぐらい酷いリハーサルが延々と続くのですが、ジョージの復帰+ビリーの加入によって、曲が一気に完成形に近づくところが、ホントに凄いと思いますね。
ただ、例えば 「Two Of Us」 とか 「Get Back」 とか、リンゴが独特のドラミングを奏でる曲で、それ以前は普通にハイハット+キック+スネア というコンビネーションでリハされていたのに、ビリーが加わった時点で急に完成形のパターンに変わっているので、自分としてはあの独特のドラミングが、どういういきさつで、どういうやり取りがあって完成したのかを観たかったなぁ、、、という部分が残念でした。。。 (ジョージの 「Two Of Us」 のバッキングのギターフレーズもいきなり完成していてビックリ)
それまでのやり取りの中で、「Dig A Pony」 のドラミングについて、プレイバックを聴きながらジョンとポールが完成形のオフビートの取り方を要求しているシーンがあるので、 「Two Of Us」 も 「Get Back」 も同じようなやり取りの末の結果なんだろうと思っていますし、曲全体について、「すごく良くなった!今まであんなに苦労してきたとは思えない」 とジョージが言っていますが、その通りだな、と。
もっと意外だったのが、ジョージがもの凄い発言力(?)を持っていることですね。
「Anthology」 でもそういう雰囲気は伝わってきたんですが、まさかここまで自己主張が強い人だったんだ、と。
その主張をキチンと受け止めるポールは、困ったように、どうしたら自分の描く完成形を分かってもらえるのか、と悩み、ジョージが脱退宣言してスタジオに来なくなり、ジョンの遅刻もあって、リンゴと 「そして二人になった」 と言っているシーンのポールの途方に暮れて泣き出しそうな顔がとても印象的でした。
また、意外だったのが、全員が歌詞の選び方に非常に気を使っていて、リハでアレンジをしながら、言葉の響き、韻の踏み方、言葉の意味、色々な面から最適と思える言葉を選んで仕上げている点でしたね。
こういう仕上げ方だから、日本語にすると意味不明な歌詞が心地よかったりするんですね (・∀・)
ルーフトップは、もう、、、言いようのない感動。。。。
こんな綺麗で、しかも全高&全幅が切れていないフルスクリーンで見ることができるだけでもう、、、(´;ω;`)
また、屋上のセッティング、ビル内外での警察の対応も含めた撮影等々、『LET IT BE』 では見れなかった部分もトキメキました。
総じて、なんとかバンドをまとめようとするポール、自分の曲の採用率の低さ、自分のギターアレンジへのダメ出し等々、ビートルズに自分の居所を見いだせないジョージ、ヨーコとの活動が最優先のジョン、既にその存在は3人のビートルをつなぎ留める役割になっていないリンゴ、この時代の4人の葛藤がひしひしと伝わってくるのに、ルーフトップの演奏ではそんなことを微塵も感じさせない素晴らしく楽し気に演奏している4人を見て、改めて中学2年の頃に映画館で観た 「終わってしまった寂しさ」 を再び思い起こさせてくれた映画でした。
しかし、何と言ってもこの年になってようやくこれだけ綺麗な映像を観れるとは、もうそれだけで感動です!
しばらくは見放題に浸りたいと思います (^^)v