参考にならない?測定器
トランジスタの測定器(チェッカー)には高いのも安いのもありますが、
実は、参考にはなるけれど、信頼は置けない存在です。
他のアンプはどうか分かりませんが、Spec.*, mini Spec.*のベース機に関しては、
測定器でOKだからと言って、安定動作する指標には全くなりません。
これには、本当に頭を抱えまして、、、でも結論は、書いた通りです。
分かりやすい実例だと、
・ショート(短絡)
・hFE低下(一番インパクトがあったのは、hFE0というトランジスタですが、、、苦笑)
しかし、実際に目にするのは、
・テスター正常判定でも、動作は短絡としか思えないもの
・通電時間とともにDCが徐々に漏れていくもの
だったりします。
この意味不明な現象に悩まされ続けて、膨大な時間をかけて探し出した解決策が、
「代替トランジスタへの置き換え」です。
時間と部品代、言うなれば「研究開発費」の償却がありますから、オプション設定と致しました。
音もさらに良くなければいけない、
保守性の向上も必須でなければいけない、
長期的なメンテナンスを考慮することも必須、
それを踏まえてのオプションです。
通常は、代替トランジスタの置き換えは、そこまで難易度は高くありませんが、
殊、Spec.*とmini Spec.*に於いては、不可能に限りなく近いです。
修理ブログを見るのが好きな自分(色々な構造があって面白い)ですが、
実は、このアンプは、突き詰めていくと、かなりめんどいです。
トランジスタの正常・異常判定に四苦八苦することや、代替トランジスタの置き換えが不可能に限りなく近いことも理由です。
客観的に見ると「何をそんなに苦労してんねん。あの人も、この人も、トランジスタの置き換えは、割とすんなりと出来てるやないか」と思うのが、普通の感覚です。
しかし、このアンプは違うんですね。
作る側からの、裏話でした。
「このアンプ、トランジスタやばいです。オプションお勧めします。」と申し出ることもあるかもしれません。
このような裏事情があるわけです。
そんな時は、絶望的にヤバイ状況で、置き換えが大前提になってしまう状況だとご理解願います。
唯一の救いは、オプション価格よりも、ずっと大きなメリット(コスパで言うと、オプション価格の数倍以上の効果)があることでしょうか。