独断的映画感想文:水は海に向かって流れる
日記:2024年11月某日
映画「水は海に向かって流れる」を見る.
2023年.監督:前田哲.
出演:広瀬すず(榊千紗),大西利空(熊沢直達),高良健吾(歌川茂道),戸塚純貴(泉谷颯),當真あみ(泉谷楓),勝村政信(榊謹悟),北村有起哉(熊沢達夫),坂井真紀(高島紗苗),生瀬勝久(成瀬賢三).
直達は高校の新入生,高校に近い叔父・茂道の家に厄介になることになる.移動当日駅に着くと土砂降り,その中を茂道に頼まれたと千紗が迎えに来る.茂道は実は親に内緒で脱サラして漫画家になり,シェアハウスに住んでいる.そこには他に女装の占い師・颯と放浪癖のある大学教授・成瀬が住んでいた.千紗はきわめてぶっきらぼうだが気が向くと料理を作ってくれる,成瀬の友人の娘である.直達は翌日早速登校するが,途中で子猫を拾い,それが縁でクラスで一番の美少女楓と知り合うが,楓は颯の妹だった.
千紗と同居するうち直達は淡い憧れを抱くようになるが,実は千紗の母と直達の父はW不倫で10年前に駆け落ちした仲だった.千紗は直達を迎えに行ったとき渡された直達の家族写真からそのことを知り,そのことを成瀬に話すが,その話を直達と楓は立ち聞きしてしまった….
直達の父は今は戻ってきて元のさやに納まっているが,千紗の母はそれ以来行方不明である.以来千紗は恋愛なんかしないと思い決めて生きてきた.一方直達は父の不倫は子どもの時のことで覚えていないが,男女のことには鈍感な方である.一方楓は直達に恋心を抱いて何かとアタックしてくる,という何というか微妙・アンバランス・イレギュラーな三角関係の物語.
原作は漫画であるが,いかにも漫画らしい設定と展開の映画である.人物の造形もかなり漫画チックだし描かれる世界はごくごく狭い範囲で,そう言う物語を映画は妙に丁寧に描いているので,やや間延びした感じ.広瀬すずちゃんファンなら一見の価値あり,そうでなければそれなりに.
★★★(★5個が満点).
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