独断的映画感想文:007/ノー・タイム・トゥ・ダイ: なんか飲みたい

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2022/07/09

独断的映画感想文:007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

日記:2022年7月某日
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」を見る.0070 2020年.監督:キャリー・ジョージ・フクナガ.0076 出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド),ラミ・マレック(リュートシファー・サフィン),レア・セドゥ(マドレーヌ・スワン),ラシャーナ・リンチ(ノーミ),ベン・ウィショー(Q),ナオミ・ハリス(イヴ・マネーペニー),ジェフリー・ライト(フェリックス・ライター),クリストフ・ヴァルツ(ブロフェルド),レイフ・ファインズ(M).0071映画の冒頭,雪原の一軒家を襲う殺人者.一軒家で暮らす母は射殺され,少女は氷の張った湖中に落ちる.
画面は切りかわり,ボンドと休暇を過ごすマドレーヌ.彼女は前作「スペクター」で恋人となった,元スペクターの幹部・ホワイトの娘だ.マドレーヌとの人生を作るため,かっての恋人ヴェスパー・リンドの墓に詣でたボンド.しかしそこでスペクターの待伏せを受け辛うじて切り抜けるが,スペクターとの関わりを持つマドレーヌとの暮らしを諦め,彼女と決別する.0075
5年後,引退生活を送っていたボンドは,旧友でCIAのフェリックス・ライターの要請で,スペクターの年次大会に潜入する.ボンドの潜入はばれており,ロンドンに拘禁されている筈のブロフェルドの指示でウィルス液が噴射されるが,ボンドは無事で逆に会場のスペクター会員が全滅する結果となる.ボンドはウィルスを操作した細菌学者・オブルチェフを捕らえフェリックスに引き渡すが,同僚のアッシュに裏切られ,フェリックスは命を落としオブルチェフは逃亡する.ロンドンに戻ったボンドは,ブロフェルドの尋問を行うため,立会人のカウンセラーであるマドレーヌと再会するが….0074 5作目を迎えこれが最終作となったダニエル・クレイグの007シリーズ.様々に展開された前作までの伏線がみな回収されて行くが,その分複雑な構成になったことは否めない(冒頭の少女はマドレーヌ,襲った殺人者はスペクターへの復讐に燃えるサフィンだった).しかし硬派でハードボイルド,しかしロマンスをまとったボンドを徹底したこのシリーズは好きだった.ヴェスパー・リンドとの悲恋は第1作でのことである.それを引きずり続け,前作で会ったマドレーヌとの恋でついにリンドへの気持ちの決着をつけようとボンドが考えたことが,今回の物語の発端となっている.こういうボンドは嫌いじゃない.0072 映画全体としては007系スパイもののパターン通りの映画だが,ダニエル・クレイグ,ラミ・マレック,レア・セドゥらの魅力と金をかけた贅沢なテンポ良い画面に引き込まれ,163分の長尺を一気に見た.ビリー・アイリッシュの主題歌,エンドロールに流れるサッチモの「We Have All The Time In The World」 も素敵.見て損はなし.
★★★★(★5個が満点).


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