独断的映画感想文:われらが背きし者
日記:2017年11月某日
映画「われらが背きし者」を見る.
2016年.監督:スザンナ・ホワイト.
出演:ユアン・マクレガー(ペリー),ステラン・スカルスガルド(ディマ),ダミアン・ルイス(ヘクター),ナオミ・ハリス(ゲイル),ジェレミー・ノーサム(オーブリー).
ペリーは詩を講義する大学教授,妻のゲイルは弁護士で稼ぎが良い.マラケシュで休暇中の二人はレストランに行くが,途中で仕事の電話が入ったと言ってゲイルは帰ってしまう.
残されたペリーはレストランに居た男ディマと打ち解け,彼に誘われてロシア人のパーティーに行き,更に翌日彼の家族とテニスをする.
ペリーを信用したディマは,ロシア・マフィアのマネーロンダリングのための銀行が近々設立されること,設立後は用済みとなったディマは家族もろとも抹殺されると考えられることを話し,MI6に情報提供し家族を保護して貰うための仲介をペリーに依頼したいと言う.
ペリーはやむなく引き受け,情報ファイルをMI6のヘクターに渡す仲介を引き受ける.ヘクターは情報の受け渡しには,ディマが信用するペリーの立ち会いが不可欠と言い,ペリーとゲイルは不本意ながらMI6とロシア・マフィアの攻防に巻き込まれていくが….
ジョン・ル・カレ原作のサスペンス映画.
ヘクターが使うイギリス官僚特有の二枚舌のお陰で,ペリーとゲイルはディマの家族を守る命がけの闘いに参加する羽目になる.
ロシア・マフィア番頭格のディマが,悪人とは言え豪放磊落で魅力的な人物,ペリーが惚れ込むのももっともと観客も受け止めるだろう.終盤,フランスアルプスの山間で空中爆発するヘリコプターのシーンは,悲劇的だが誠に美しい.
映画にはあちこちに伏線やどんでん返しがちりばめられ,最後まで一気に見ることが出来る.
★★★★(★5個が満点)
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