独断的映画感想文:ピンクとグレー
日記:2016年1月21日
映画「ピンクとグレー」を見る.
2016年.監督:行定勲.
出演:中島裕翔(白木蓮吾),菅田将暉(河田大貴),夏帆(サリー),岸井ゆきの,千葉哲也,マキタスポーツ,入江甚儀,橋本じゅん,篠原ゆき子,矢柴俊博,宮崎美子,柳楽優弥.
映画の冒頭,6人の少女達の踊りと美貌の青年・白木蓮吾の自殺シーンが交互に描かれる.
白木蓮吾は人気絶頂の俳優,その自殺の現場に呼び寄せられた旧友の河田大貴は一夜にして有名人となる.
画面は14年前に戻り,大阪から横浜に引っ越してきた大貴は,地元の小学校の蓮吾とサリーという友人を得る.サリーはその後転居したが,蓮吾と大貴はバンドを組んでいた関係のまま進学せず,一つアパートの部屋をシェアして暮らす.
やがて蓮吾はスカウトの目に止まり出世していくが,大貴は売れないエキストラのまま二人の差は開いていった….
前半だけでいろいろと複雑なストーリーは,後半状況が一変すると共に更にややこしい話となる.
売れっ子なのに死を選んだ蓮吾とその死によって浮かび上がろうとする大貴,大貴と共に生きようとするサリー,そして謎の死を遂げた美貌の踊り手・蓮吾の姉が紡ぐ物語の謎は,どのように解き明かされるのか.
映画は複雑なプロットと若手俳優の熱演が楽しめる佳作だ.主演の中島裕翔,菅田将暉,夏帆の演技は見応えあり.柳楽優弥は短い登場シーンながら,圧倒的な存在感があった.
しかし複雑なプロットが登場人物の個性を混乱させ,印象を弱めた憾みも無しとはしない.
冒頭の6人の少女の踊りの謎は解明されるが,6通の遺書の説明はないままだ.
見終わったあとの印象がややトッ散らかった映画だった.
★★★☆(★5個が満点)
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