独断的映画感想文:フィルス
日記:2014年6月某日
映画「フィルス」を見る.
2013年.監督:ジョン・S・ベアード.
出演:ジェームズ・マカヴォイ(ブルース・ロバートソン),ジェイミー・ベル(レイ・レノックス),ジョアンヌ・フロガット(メアリー),イモージェン・プーツ(アマンダ・ドラモンド),エディ・マーサン(クリフォード・ブレイジー),ジム・ブロードベント(ドクター・ロッシ).
ブルースは悪徳刑事,今警部補への昇進を狙って,同僚刑事を陥れつつ特定の夫人への嫌がらせ電話という犯罪を自演している.
署としては日本人留学生の強盗殺人事件の解決を迫られ,ブルースに捜査指導を任せている.ブルース自身はヘビースモーカーの上アル中でコカインもやっているが,そのせいかどうか偉いエネルギーで捜査を展開,警部補昇進は目の前に見えたが….
コメディというカテゴリーだったので見たが,ブラックコメディー,それもかなり痛い方のそれであった.
ブルースの悪徳ぶりは必要以上で,同僚の妻と通じたり唯一の友人クリフォードの人生をめちゃめちゃにしたり,その目的も定かではない悪行に邁進する.
うまくいくかと思われた捜査の方も途中から雲行きは怪しくなる.何故これほどまでに無理をして捜査を進めるかという理由は,妻子に逃げられ,その妻子を何とか取り戻したいというめちゃくちゃマジな理由で,妻子を慕って夜一人涙ぐむブルースは,哀れそのものである.
という観客にとっては「痛い」感覚を強いられる映画だが,この難しい役柄をジェームズ・マカヴォイが演じきっていることが本作の魅力であろう.
ブルースが唯一行った善行(心臓麻痺を起こした男性に路上で心マッサージを施した)の結果がどういう報いになって現れるか,これもこの映画の焦点の一つ.まずはご覧あれ.
★★★☆(★5個が満点)
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コメント
スコットランド英語に触れたくて、この映画を観ました。
>観客にとっては「痛い」感覚を強いられる映画だが,この難しい役柄をジェームズ・マカヴォイが演じきっていることが本作の魅力であろう.
ジェームズ・マカヴォイ、最高です。ラストキングオブスコットランドを見てから大ファンになりました。
投稿: ETCマンツーマン英会話 | 2014/09/04 00:59