独断的映画感想文:ダークナイト
日記:2009年1月某日
映画「ダークナイト」を見る.
2008年.監督:クリストファー・ノーラン.
出演:クリスチャン・ベイル(ブルース・ウェイン/バットマン),マイケル・ケイン(アルフレッド),ヒース・レジャー(ジョーカー),ゲイリー・オールドマン(ゴードン警部補),アーロン・エッカート(ハービー・デント検事/トゥーフェイス),マギー・ギレンホール(レイチェル・ドーズ),モーガン・フリーマン(ルーシャス・フォックス),エリック・ロバーツ(マローニ),ネスター・カーボネル(ゴッサム市長),モニーク・カーネン(ラミレス),ロン・ディーン(ワーツ),キリアン・マーフィ(スケアクロウ),チン・ハン(ラウ).
ゴッサム市は犯罪が蔓延し,バットマンが身体を張ってそれと戦う日々,そこに新しい検事が着任する.
検事の悪と戦う姿勢にバットマンは期待するが,一方恋人のレイチェルを競う仲ともなる.
他方ジョーカーはその天才的な頭脳と躊躇することのない残忍さでマフィアを恐怖支配し,警察の腐敗にも乗じてゴッサム市の掌握に乗り出す.彼は,バットマンがマスクを取らない限り無差別に市民を殺害すると宣言,それを実行するやバットマンに市民の非難は集中する….
前作に続き耐えて耐えてというバットマンの苦闘が続く.
ジョーカーの手段を選ばぬ機動的・組織的な悪行に対し,バットマン・カーで乗り付け殴り倒すだけのバットマンの活動は,いかにも無力で意味がないと見える.
ハービー・デント検事はジョーカーとの戦いの中で,ついに手段を選ばぬ復讐に走り始める(このあたりはスター・ウォーズを思い出しますね).
大詰めのフェリー爆破計画のシークエンスが,いかにもアメリカの現状を反映して印象的.もっとも日本の状況もこの映画からそれほど遠いとは思えなくなってきたのが恐ろしいが.
いろいろな意味で9/11後のブッシュ政権のやってきたことが,アメリカ社会にどう影響したかを感じさせる映画.
こういう映画を制作し大ヒットさせるという点が,アメリカの映画制作者の抜きんでたところかも知れない.
今後バットマンは如何に戦うのか,という点が宿題になってしまったような気がするが,ヒース・レジャーの演技とともに心に残る映画であった.
★★★☆(★5個が満点)
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