母が亡くなって、9カ月が過ぎようとしています。
そんな中、母が入院していたS病院の担当医であったN医師から電話が入りました。
生前、母が希望していた献体により病理解剖の結果を説明したいとのことでした。
献体から半年~1年はかかると言われたので、亡くなって9カ月目に結果はでたのは、想いのほか早く出たと感じました。
説明の日、旦那と車で4時間かけてS病院へ向かいました。
道中、ススキが風に揺れて、山が秋めいてきた風景が目に入る。
それは、昨年のちょうど今頃、母が発症し、入院となり、
病院に面会に通っていた風景と同じ。
重なり合った風景は
「まだあの頃は、母は元気だったのに・・」と昨年を思い出させ、涙が伝い落ちていく。
時がたつのは、早いものなんだと・・感じずにいられませんでした。
S病院につき、N医師から病理解剖の結果をきく。
・全身アミロイドーシスのアミロイドは食道・胃・十二指腸、小腸、大腸、蠕動運動をつかさどる神経にまで多量に付着していたのが母の全身アミロイドーシスの特徴であった。
・そのため、腸の蠕動運動が遮られ、麻痺性イレウスを併発。そのため栄養などの吸収などがされず、衰弱し、死に至ったと思われる。
・多発性骨髄腫を原因としている全身アミロイドーシスのため、全身アミロイドーシスの治療としては多発性骨髄腫の治療をしなければ改善が見込めなかった。抗がん治療としてDLd治療を開始したが、血球数の減少があり、一旦中止。普段の治療ならば、それで血球は増量するはずであるが、母の場合は血球数が増加することなかったため、抗がん治療を再開することができなかった。これは稀なケースでS病院での症例も少ないものであった。
・母のような全身アミロイドーシスを発症してから、原発が多発性骨髄腫であることが判明するのも少ないケースであった。
・これだけの全身アミロイドーシスで、消化管を中心にアミロイドが多量に付着していたのも関わらず、死に至る原因が心不全(心臓にアミロイドが付着しているがための心不全)ではないことも珍しい症例である。
・ベースに多発性骨髄腫があったが、全身アミロイドーシスが来短期間で急激に進行したために、死に至ったと考えられるが症例としては少ない物ではないかと思う。
・献体をして病理検査をさせていただいたからこそ、母のケースが稀なケースの一つであったこと、これからの治療に生かせていけます。
以上の説明がされました。
今後の治療に役に立ちたい・・・。
その意思が母にあったから、献体(病理解剖)を申しでた。
それが希望どおり、これからの医学に役にたつのなら、母のおこなったことは本望だったと思う。
希望がかなえられてよかった・・・・・・・。
そう思えば思うほど、涙がでてきてしまい・・、止まりませんでした。
母は亡くなったけれど、その思いは残せたのかな・・と。
このブログで、
母の闘病の一部をアップしました。
その時の自分の想いが中心ですが、少しでも誰かの役に立ったり、参考にしてもらえたら、母も浮かばれるのだろうと思います。
亡くなって9カ月が経過しても
まだ母が亡くなった実感はありません。
悲しみは続いています。
それでも私は生きていかなければならないのです。
いつか時間が解決してくれるのならば
それを待とうと思います。
実生活でも
母が亡くなっての変化はありました。
色んな事を考え、養父とも養子縁組は解消しました。
母が決して喜ぶとは思えない決断もせざる得ませんでした。
それでも、母がしてくれたこと、母が残してくれたものを大事にすべきものを第一に考え、出した結論です。
母に心の中で謝りながら、養子縁組は解消しました。
これからもまだ母のことを想っていきます。
また母のことを記録として残していきたいです。
長文を呼んでいただきありがとうございました。