■ 内田篤人 のW杯
W杯は残念な結果に終わりましたが、その中でも、孤軍奮闘とも言えるパフォーマンスを見せたのがDF内田篤人でしたね。
ブンデスリーガのジャルケで成長した姿をみせてくれました。
その内田が、W杯を振り返って、日本のサッカーについて、あるインタビューに答えた記事を読みましたが、サッカーに素人の私も、なるほどなあと感心したものです。
引用してみましょう。
―今回のW杯では日本代表の選手から「自分たちのサッカー」という言葉が何度も出ました。
「『自分たちのサッカー』と言いますけど、普段どおりのサッカーでいいと思うんですよね。言葉が勝手に歩いて行った気がします。そんなんじゃないと思うんですけどね」
―言葉が一人歩きしたとは?
「プレースタイルがあるのは良いと思います。スペインみたいなパス回しとか、アフリカ勢のように前線に体の大きな選手がいたりとか、そういうスタイルがあるのは良いと思うんです。ただ、言い方は難しいのですが、今の日本は他の国のようにできないからパス回しをやっているというような気がするんです。実際、スペインほど僕らはうまくない」
―スタイルを追求することには賛成しているが、違和感もある?
「岡田(武史)さん(元日本代表監督)がそれを打ち出して、チームが『自分たちのサッカーって何だろう』と考えるようになりましたし、(イビチャ・)オシムさん(同)もその前からそれについては言っていました。『日本って何だろう』と考え始めたのはすごく良いと思うんです。だけど、スペインが優勝したら『じゃあスペインみたいなパスサッカー』という消去法で行くのは違うと思うんです」
―答えはどこにありそうですか。
「簡単に答えは出ないと思います。欧州は歴史が違う。100年やってますから。Jリーグができたのは僕が幼稚園のときですから、そこに追いつこうというのは厳しい。ブンデスリーガを見ていても、正直言ってお客さんの数も熱も違う。だから現状では今の差はしょうがないんじゃないですか。実際、W杯のあのピッチの中では、どうにもできなかったんです。状況を変えたくても変えられなかった。だれ一人、状況を打破できる選手はいなかった。日本はレベル的にはまだそういう国なんだと思う」
―日本の特徴をもっと突き詰めて考える作業も必要と感じているのでしょうか。
「でも、勝つためには結局、パスサッカーしかないとも思います。僕らにはアフリカ人のようにデカイ選手はいないですから。僕自身、変な話ですが、アフリカンの血が欲しいなと思っているときがある。でも、それがない。だから、日本人に近い体形であり、すばしっこい技術のあるスペインということになる」
―でも安易に流れたくないという思いもある。
「強い選手が出てきてもいいのにと思うし、パワープレーで行ってもいいと思う。でも、技術のある選手が多いから技術なんだと思う。大きい選手が出てきたらそれはそれだし、パワープレーもある程度は必要なんじゃないかと思うんです」
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