文学少女 レビュー(ネタバレあり): 無限回廊幻想記譚

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2010年5月 7日 (金)

文学少女 レビュー(ネタバレあり)

 【ストーリー】

井上心葉は偶然にも天野遠子が本を食べるという秘密の現場を目撃してしまい、自称“文学少女”の遠子に無理やり文学部へと入部させられる。
それからは、心葉は放課後のたびに部室で遠子のために「おやつ」として物語を描いていた。
遠子は物語を読むのではなく、文字通り食べるのだ。

そんなある日、遠子は校庭に設置したラブレター代筆のBOXに手紙が入っていたと心葉を呼び出す。過去に1度しか入っていた事のないそこに入っていたのは、奇妙な落書きのような動物の絵。
心葉はただの悪戯だと考えるが、遠子はそれが宮沢賢治の小説に出てくる怪物だと気付く。
宮沢賢治の小説を読んだ事のない心葉だが、何かが心に引っかかり、過呼吸状態となる。更にそんな彼の耳に、小説家『井上ミウ』が自殺したという噂を話し合う女子生徒たちの会話が耳に飛び込んでくる。

週刊誌に描かれた井上ミウの自殺記事。
井上ミウはかつて『青空(そら)に似ている』というタイトルの小説を発行し、ベストセラーとなった謎の小説家。

連日投函される手紙の投函人を捕らえようと、心葉を引き連れて網を張っていた遠子が捕らえたのは心葉に想いを寄せる友人・琴吹ななせの後輩・竹田千愛だった。
千愛はこの手紙を心葉に届けるように井上ミウに依頼されたのだという。

正月を迎え、心葉はななせと初詣に出かけるなど、交遊を深めて行く。
しかし新学期のある日、心葉はななせが入院した事を聞かされる。
慌てて駆けつけた病院で心葉はななせが一人の少女と口論している現場に遭遇する。その相手こそ、心葉の幼馴染みの朝倉美羽だった。
地元を離れて遠くの病院に入院していたはずの美羽は、1年前からこの病院に戻ってきていたのだ。
更に親友の芥川一詩も彼女の入院の事を知っており、美羽から手紙を託されていたものの、心葉に届ける事はなかった。
だから美羽は千愛にあの手紙を頼んだのだという。

友人達との付き合いが疎遠となり、美羽の病院に通う日々となる心葉は文芸部の退部も決意する。
美羽の母と偶然病室で出会った心葉は、美羽が心葉と会いたくないから転院していたという事実を知る。
心葉は美羽に銀河鉄道の夜の「カムパネルラの本当の願い」を知らないと言われてしまう。

悩む心葉は帰り道に遠子と出会う。
二人は心葉と美羽が幼い頃に作った地図を下に、「ほんとうのさいわい」を探しに向かう。
心葉は遠子に井上ミウの正体が自分である事、美羽が応募した賞で自分が大賞を取ってしまい、その事を話して直ぐに美羽が学校の屋上から飛び降りた事を語る。
何故、美羽が飛び降りたのか判らない心葉だが、全ての鍵は二人の過去と宮沢賢治に繋がって行く。


 【感想】

正直、期待してものとはまるで違った。
なんか見ていてイラっとするアニメ。
なんであんなに前評判が良かったのか。原作はもっと面白いのかな。
あえて大スクリーンで見る必要性を感じず、別に劇場版としてやる必要はなさそうな感じだったかな。TVアニメでいいんじゃないのか、と思ってしまった。

いばらの王と連続で見たため、絵のギャップを思い切り感じてしまった。
CGバリバリのいばらの王とアニメ系の文学少女では全然雰囲気違うし。ま、それが悪いという訳ではないのですけどね。
後、やたらと尖っていた顎が気になって仕方ない。尖った顎が好きなアニメーターっているけど、あれって変に顎が長く見えるので気持ち悪いんだよな。

遠子はなんで本を食べてるんだろうか。
普通に腹壊しそうなんですが……そもそも校庭で食べてて秘密も何もあったもんじゃないと思うのだが。
ラストに心葉が遠子を選択したのは、劇場版だけでは意味不明
どう見てもあそこで遠子を選ぶ理由はない。そこまでの積み重ねがあってこそだと思うのだが、劇場版ではそこら辺がバッサリ存在していないので、原作を知らなければただの先輩後輩の関係にしか見えませんよ。いきなり過ぎて理解に苦しむ。

美羽は声が平野綾だった時点で黒い人確定。
なんかラストのエピローグでは一詩といい感じ?
琴吹ななせが一番良い面の皮。
どう見ても付き合う寸前だったのに、トラウマの元凶である幼馴染の登場で疎遠にされた上、うやむやのうちに他の女に寝取られたわけだしな。

お金持ちの先輩とかは、原作などではもっと描かれているのでしょうか。
千愛もなんかラストに恋人といたっぽいが、あの辺の演出は完全に原作ファンのためのものですね。劇場版だと必要性ないし。

なんだかんだで、結局今回の劇場版だけではかなり内容不足という感じが否めない出来の作品だったというのが個人的な感想。
原作のライトノベルやマンガ読んだり、OVAを見ていたらまた違うのかもしれないですが……

個人的評価:65点

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