スバイズ・マンガ喫茶4 (魔法遣いに大切なこと/よしづきくみち)2008-06-25 Wed 00:14
今回はちょっと…というか、かなり懐かしいマンガを紹介
魔法遣いに大切なこと -Someday's dreamers (原作:山田典枝 作画:よしづきくみち) 全2巻です。 発売は2002年~2003年ということで、5,6年前になりますかねw そういえば、完結しているマンガを紹介するのは初めてですね。 -あらすじ- 高校2年生の少女・菊池ユメは、正式な魔法遣いになるための研修を受けるべく、岩手県の遠野から東京へとやって来ました。両親共に魔法遣いであった彼女は、当然のように自分も魔法遣いになりたいと思ったのです。 しかし彼女は、漠然と「良い魔法を遣いたい」「人のためになる魔法を遣いたい」と思っているだけで、魔法遣いにとって本当に大切なことは何なのかをまだ理解してはいないようです。 1ヶ月間の研修で、指導官の小山田や依頼人達と触れ合いながら、ユメはどんな魔法遣いに成長していくのでしょうか・・・。 こういう雰囲気の作品は個人的に大好きです。 なんというか、人の温かさやそれによる心の動きがとても繊細に描かれています。 世界観には多少の矛盾が生じていますが、それが気にならないくらいに良いストーリーだと思います。 主人公のユメは、魔法で世界が幸せになるように…なんてこと願う純粋な少女。 そんな少女が都会にやってきて、様々な現実を知るようになります。 魔法が多く用いられてる…。そんな設定は、現実とかけ離れたものですが、心理描写などはかなりリアルです。 魔法を遣えない人が、魔法遣いに憧れるか…というと、そうでもないんですよね。 魔法を遣えない人々にとって、魔法は疎ましい存在。 なぜかというと、魔法遣いは魔法でなんでもできてしまうから…。 魔法を遣って成績を良くすることもできるし、魔法を遣って犯罪に近いこともできてしまう。 まぁある種の嫉妬に近いものですよね。 そんな、人々の感情が、妙にリアルだなぁ…なんて感じたものです。 そして終盤までのソラの心理描写は、とても素晴らしいものでした。 自分の魔法がきっかけで、ある人物が死んでしまう。 (決してユメが悪いわけではないのですが、彼女はそれを抱え込んでしまうんですよね) それがきっかけで、彼女は魔法に対してある種お恐怖を覚えてしまいます。 そこでの彼女の心の動き、「助けたいけれど、今の自分では助けることができない」という痛み。 その描写が切なくて切なくて…。 同じく、ユメの研修指導官である雅美が、過去の悲しみから解放されるシーンも良かったですね。 自分は、相手が死んでしまったことばかりを悩み、抱え込んでいますが、もしも自分が死んだら相手はどうするのだろうか… そんな視点を魔法で見せる、というのにはハッとさせられました。 で、前に述べた"世界観の矛盾"というのは、魔法による犯罪等をどう取り締まっているのか?ということなんですよね。 魔法で本物に限りなく近い札束を出したり、タクシーの乗り逃げをする魔法遣いがいるなんて話もありました。 それが氾濫しているような世界なら、とっくにおかしくなってる気がするのですが…。 現に、作品中では犯罪等が頻繁起きているという描写はありません。(前で挙げたのは、作品中で記述されたり起きたりしている数少ない例です) 一応「魔法局」というものが存在して、管理をしているのですが、話を聞く限りでは全て取り締まれているわけではなさそうですw ご都合主義と言われればそれまでですがね…。 読んだときはそれほど気にならなかったのですが、深く考えてしまうとこんなことになってしまいましたw それでも私はこの作品が好きですよ。 雰囲気がたまらないです…。 そういえば、アニメ化もされていました。 主人公のユメ役は、今や知らない人はいないであろう、女優の宮崎あおいでした。 演技はどうだったのかというと…いや、やっぱりこの話はやめておきましょうw さて、6/26にはマンガ「魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~」の発売が控えています。 それに続けて、7/2からはアニメの放送も始まります。 制作がハルフィルムメーカーということで、背景などにも注目して見てみるとよいかもしれません。 どうしても、「ARIA」や「スケッチブック」のような、背景の描写を期待してしまうんですよね…。 全2巻ということで読みやすいですし、アニメが始まる前に世界観を確認しておくのも良いかもしれませんよ? 〔気に入ってもらえたら、一押ししてくれると感謝です〕 しかしながら…なんか、読みにくい文ですいませんでしたorz 改めて自分には文才がないのだなぁ…と痛感させられましたよw
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