2012年2月20日にマイクロソフトは新たなサポートライフサイクル方針を発表し、Windows 7とVistaのサポート期間は変更されました。詳細は以下のページへ。
3月19日にWindows Vista SP1がダウンロードできるようになったらしいですね。私はVistaを使っていないので、XP SP3の登場待ちです。
さて、これは比較的有名な話なのでご存じの人も多いと思いますが、Windows Vistaの一部エディションはWindows XPよりサポート期間が短くなっています。せっかくVista SP1が出たので、個人的なメモを兼ねて情報をまとめておきます。
Windows Vistaのサポート期間
Vista Ultimate
-
メインストリームサポート
- 2012年4月10日まで
-
延長サポート
- なし
Vista Business
-
メインストリームサポート
- 2012年4月10日まで
-
延長サポート
- 2017年4月11日まで
Vista Home Premium
-
メインストリームサポート
- 2012年4月10日まで
-
延長サポート
- なし
Vista Home Basic
-
メインストリームサポート
- 2012年4月10日まで
-
延長サポート
- なし
Windows XPのサポート期間
XP Professional
-
メインストリームサポート
- 2009年4月14日まで
-
延長サポート
- 2014年4月8日まで
XP Home Edition
-
メインストリームサポート
- 2009年4月14日まで
-
延長サポート
- 2014年4月8日まで
XP Media Center Edition
-
メインストリームサポート
- 2009年4月14日まで
-
延長サポート
- 2014年4月8日まで
参考
メインストリームサポートと延長サポートの違い
上記のリストには「メインストリームサポート」と「延長サポート」の2種類があり、これだけでは何が違うのかよくわかりません。少し古い記事ですが、Microsoftのサイトには以下のように書かれています。
延長サポートでは、何がサポートされるの?
延長サポートでは、メインストリームで提供していた、無償によるお問い合わせを終了します。そして、デザイン変更、機能追加、およびセキュリティ関連以外の修正プログラムの新規作成を終了します。しかし、有償によるお問い合わせと、脆弱性の問題を解決するセキュリティ更新プログラムの無償提供は継続します。
Windows 2000 のメインストリーム サポートが終了しました (マイクロソフト)
ITmediaには、より細かく以下のように記載されています。
Windows XPのコンシューマー版である「Windows XP Home Edition」と「Windows XP Media Center Edition」のサポート期間が延長され、メインストリームのサポートフェーズの終了後に延長サポートフェーズが追加されることになった。
~中略~メインストリームサポートは5年間で、その期間中はセキュリティ修正プログラムとバグ修正プログラムがすべて無償で提供され、サービスパックやロールアップが提供される場合もある。延長サポートは、これまで企業向け製品と開発製品についてのみ提供されていたもので、こちらも期間は5年間。その期間中、セキュリティ修正プログラムは無償で提供されるが、バグ修正プログラムを入手するにはMicrosoftとの間で延長修正プログラムサポート契約(Extended Hotfix Support Agreement)を結ぶ必要がある。
ITmedia エンタープライズ:コンシューマー向けWindows XPのサポート延長、MSにも吉報?
要するに、メインストリームサポートが通常のサポート期間。延長サポートがセキュリティサポート(パッチ)のみということですね。(企業ならばバグ等も有料でサポートする。)逆にいえば、サポート期間が切れてしまうと、基本的にはセキュリティパッチの提供もおこなわれないということです。
まとめ
サポート期間で並び替える
わかりやすくサポート期間で各Windowsを並べると以下の通り。
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2017年4月11日までサポート
- Vista Business
-
2014年4月8日までサポート
- XP Professional
- XP Home Edition
- XP Media Center Edition
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2012年4月10日までサポート
- Vista Ultimate
- Vista Home Premium
- Vista Home Basic
結論としてXPよりサポート期間が短いVistaのエディションは以下の3種類です。
- Vista Ultimate
- Vista Home Premium
- Vista Home Basic
サポート期間の逆転はなぜ起こったか?
Microsoftのサイトには以下のように書かれています。
Windows デスクトップ製品向けのサポートは、サポートライフサイクルのポリシー (最新では 2004 年 6 月に改訂) に基づく場合は、ビジネス向け製品は最短 10 年間、コンシューマー向け製品は最短 5 年間一般発売後に提供できるように策定されています。
~中略~日本市場における Windows XP Home Edition のユーザー数は非常に多いことから、サポート提供期間の延長に関する要望も高まっていました。このたび、マイクロソフトでは、このユーザーからの要望を重視し、延長サポート提供することで、予定よりも 5 年延長することにしました。同時に、同じくコンシューマー向け Windows XPのEdition である Windows XP Media Center Edition も同期間メインストリームサポートを提供します。
Microsoft Windows XP Home Edition のサポート ライフサイクル (マイクロソフト)
つまり、XPのHomeとMedia Centerに、本来提供されないはずの延長サポートが提供されるようになったため、延長サポートが提供されないコンシューマー版Vistaのサポート期間と逆転してしまう状態になっているのです。XPを使っている人にはありがたいですが、Vistaのコンシューマー版を使っている人にとってはあまり納得できない対応かもしれませんね。
[追記]
Windows 7を含めた新しいサポート期間のまとめ記事は以下へ。
この記事へのコメント
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Vista Ultimate には延長サポートは無いようですよ。
ですから、Ultimateも2012年4月10日でサポート終了です。
Microsoftの公式ページを見ると確かにそうなってますね。本文でリンクしているニュースメディアでは延長サポートがあるように書かれていますが、間違いなく公式サイトの方が信頼度が高いでしょう。修正しておきますね。
ご指摘ありがとうございました。