2008年1月のブラウザシェア統計

2007年12/29~2008年1/29までに当Blogを訪れた人の使用ブラウザシェア統計です。

昨日のエントリ「2008年1月の人気エントリ&訪問者環境統計」で意図的に触れなかった、ブラウザ部分のデータのみを独立させたものです。データは上記エントリと同じく、Google Analyticsで集計したものとなります。

まず最初にお詫びというかお知らせなのですが、昨日のエントリ共々集計期間がおかしいことに今更気がつきました。29日から集計したのなら期間は翌月の28日にするか、もしくはそのまま31日に設定するべきでしたね。この調子で集計していったら、1日ずつずれていってしまいます。次回の集計期間は2008年1/30~2/29にして、ちゃんとした一カ月区切りにしようと思います。

さて、それでは本題に入りましょう。

全体ブラウザシェア

訪問者全体のブラウザシェア

全体のブラウザシェア
  1. Internet Explorer - 67.80%
  2. Firefox - 22.92%
  3. Opera - 6.70%
  4. Safari - 1.47%
  5. Mozilla - 0.56%
  6. Netscape - 0.24%
  7. Sleipnir - 0.12%
  8. gooRSSreader3.7 - 0.08%
  9. NetFront - 0.04%
当たり前ともいえますが、IEがシェアトップになっています。7割弱がIEであり、一般的な感覚としてはIEとそれ以外という感じかもしれません。しかしながら、私はむしろIEのシェアが70%を切っていることに驚きです。

かつてNetscapeとのブラウザ戦争に勝利し、その後圧倒的なシェア(一説では9割以上)を誇ったIEが日本でもここまでシェアを減らしているのです。(ただし、欧州では猛烈な勢いでIEのシェアが減っているのがニュースになっています。例12)

私もメインブラウザとして使用しているFirefoxは2位の約23%で、4人に1人ぐらいはこれでブラウジングしているということですね。今でも結構なシェアがあると思える反面、やはりもう少し伸びてもいい気がします。自分のサイトをチェックするときは当然自分で真っ先にFirefoxで見るので問題ないのですが、未だにFirefoxでレイアウトが酷く壊れるサイトもあります。(個人より企業サイトに多い気がしますが、これはWebにかけるコスト的な問題でしょうね。)IE以外のブラウザでのチェックも必須だと思われるには、もう少し利用者が増える必要があるでしょう。

3位は第三のブラウザといわれるOperaでした。6.7%と割合はそんなに高くないものの、無視していい数字だとはいえないでしょう。私もこのBlogのチェックはOperaでもきちんとやっています。(ただ私が考えるに、多分このOpera率は普通のサイトより相当高いのではないかと推測しますが。)

4位はApple謹製ブラウザとして有名なSafariで、1.47%。前回のOS使用率から考えて、Macの訪問者の少なさからこの数字になっているのでしょう。残念ながらSafariではチェックしていないので、このBlogがどう表示されるのかはわかりません。

5位のMozillaですが、これは旧Mozilla Suite、今のSeaMonkeyだと思われます。実質的にはFirefoxと同じですね。

6位はかつてIEと激しい戦いを繰り広げたNetscapeがやっと出てきます。ただ今のNetscapeはFirefoxと同じエンジンを使用していますし、そもそも開発・サポートが終了してしまいました。もうしばらくすると完全に見なくなるかもしれません。

さて、画像にはあるのにリストにはない「'Mozilla」というのがあるのですが、これは多分Mozillaではありません。何かのクローラがMozilla 5.0を名乗っているのか、ユーザーエージェントを変えることができるブラウザが引っかかったものと思われます。(詳細を見てもバージョン5.0としか出ない。)

小まとめ

全体としてはやはりIEが強いものの、Firefoxを始め他のブラウザもきっちりシェアを確保しているように見えますね。私自身Firefoxでレイアウトが崩れるサイトを見るとガッカリですし、IEのみに対応したサイトが少なくなると嬉しいなと思っています。ただし、この数値はあくまでこのBlogに訪れた人から出てきた数値で、サイトによって結果はまったく違ったものになるでしょう。
例えば下記のような話もあります。

Web屋のネタ帳
ブラウザのシェア

※リンク先サイトの画像ではIEが94.19%となっている。
日本語のサイトであり、「IT系の情報あるいは商品」に関するサイトではまったく無いことは付け加えておく。
~中略~
特定のWebサイトのアクセス解析で得られるブラウザのシェアの数値は、そのWebサイトがどういう人向けであるかによって違ってしまう。特にIT/Web業界情報サイトだとかなり偏る。実際、このブログでのブラウザのシェアはIE7割、Firefox2割超である。

この「IE7割、Firefox2割超」というのはこのBlogの数値と面白いほど一致します。リンク先の記事自体は2006年12月のものですから、そう考えるとFirefoxのシェアは全然伸びていないとも考えられるのでしょうか?また、さらに極端な例もあります。

Opera Playground - by saito
Who looks here?

なんと脅威のOpera使用率56.68%。
まあOperaコミュニティのサイトなので、当然なのかもしれませんが。
(例えばえむもじらなどは著しくFirefox(Mozilla)の使用率が高いはず。)

このBlogは一部を除きWindowsとBlog・Webの話題しか扱っていませんから、そういう意味ではIT情報サイトといえるでしょう。
元からIE以外の利用率が一般より高いとして、今後の推移でIEがさらにシェアを減らすのか、そのまま変わらないのかを注目していきたいところです。

各ブラウザの詳細バージョン

Internet Explorerのバージョン比率

IEのバージョン比率
  1. 6.0 - 67.20%
  2. 7.0 - 32.63%
  3. 5.5 - 0.18%
注目のIE7の普及率ですが、約33%とIE6の置き換えにはまだまだ成功していないようです。ブラウザ自体のシェアから考えても、主流は未だIE6といえるでしょう。しかしながら、今年の2/13にはWindows Vista以外でもIE7が自動的に配布されます。(Vistaは最初からIE7。)

「強制的にはインストールされない」――徹底解説「IE7の自動更新」

これによってIEのバージョン比率が一気に変わるのか、もしくはジワジワIE7に変わっていくのかは見物ですね。私自身も自動配信になったらIE6から替えてしまってもいいと思っています。(ただIE6でのチェックが手軽にできなくなる問題が……まあIE6とIE7を共存させる方法があるのですが。)

Firefoxのバージョン比率

Firefoxのバージョン比率
  1. 2.0.0.11 - 93.39%
  2. 2.0.0.10 - 1.57%
  3. 2.0.0.7 - 1.04%
  4. 2.0.0.6 - 0.70%
  5. 3.0 - 0.70%
Firefoxで圧倒的に使われているのは、安定最新版の2.0.0.11のようです。これはFirefoxに標準で自動更新機能が搭載されているからでしょう。旧バージョンの1.5は順位として6位で、比率として0.52%しかありません。ほぼすべての方は2.0系への移行がすんでいると思われます。

しかし逆にベータバージョンである3.0の利用率も相当低く、たったの0.7%です。いわゆる「人柱」やテスターとしての気概を持つ人は、Firefox使いの方々には少ないのかもしれませんね。

Operaのバージョン比率

Operaのバージョン比率
  1. 9.25 - 37.50%
  2. 9.50 - 33.93%
  3. 9.24 - 14.29%
  4. 9.23 - 4.76%
  5. 9.26 - 2.38%
安定最新版である9.25が1位であることは順当なのですが、驚くべきことはベータバージョンである9.50の使用率が2位で、しかも9.25に追いつかんばかりの勢いです。Opera使いの方はテスターとして積極的に参加する方が多いのでしょうか?

ただこの集計期間の1月は、丁度Opera関係の話題をBlogで何度もやっていたときであり、その時はトラックバックもいただいています。その話題に興味があって、Operaコミュニティの方が多く来てくれたのかもしれません。これは来月の数値とも比べてみないと、何とも言えないところでしょう。

その他のバージョンを見ると、一つ前のものと思われる9.24や9.23が入っています。Opera9.25を使い始めてからバージョンアップがないのでわからないのですが、OperaにはFirefoxと違って自動更新機能がないのでしょうか?全体的にばらけているという印象ですね。

Safariのバージョン比率

Safariのバージョン比率
  1. 523.12.2 - 35.14%
  2. 523.10.6 - 32.43%
  3. 523.15 - 16.22%
  4. 312.6 - 8.11%
  5. 523.12 - 5.41%
私はSafariを一度も使ったことがないのでよくわからないのですが、細かいバージョンが違うだけでほとんどが523というもの使っているようです。まあ母数自体も少ないですし、ほとんど参考にはならないでしょう。

これ以下の順位のブラウザはすでに主流ではなく、元データの数も少ないため詳細は省きます。ただNetscpaeについてだけ書いておくと、すべてが7.x系で4.x系は一件もありませんでした。(これはどうもGoogle AnalyticsのコードをNN4.7が認識できないからのように思えますが。)

まとめ

IEのシェアは未だに高いものの、このBlogを訪れる人に限っては他のブラウザは決して無視できない存在といえるでしょう。Firefoxで見ている方はもちろんのこと、Operaの使用率もかなり高いように見えます。

ただ少し気になるのが、何となくFirefoxとOperaでシェアを食い合っているように見えること。IEから他に乗り換えるのが普通のように感じますが、IEの人はいつまでもIEを使い続けるのではないかと思えるのです。「他のブラウザを使う」という選択肢を持つユーザから考えて、Firefox→Operaという乗り換え、もしくは逆はさほど難しくないでしょう。(私のようにOperaに馴染めなかった人もいるでしょうが。)

しかし元からブラウザ=IEと思っている人、もしくはインターネットそのものがIEだと考えている人(ブラウザという概念自体がない)は、「他に乗り換える」という選択自体が存在しません。こういう人を取り込めない限り、IEの牙城を崩して他のブラウザがもっとシェアを伸ばすというのは難しいでしょう。

今の数値でFirefoxやOperaが頭打ちなのか、IEからの乗り換えを促すことができるのかは今後の推移を見守るしかありませんが、非常に興味深いテーマに思えます。