
自分が今使用しているスマートフォンにはFeliCa(おサイフケータイ)が搭載されていないため、おサイフケータイ版のnanacoやEdyといった電子マネーを使いたいときは、すでに使用しなくなったFeliCa搭載の端末を使用する形にしていた。いわゆる“2台持ち”になって邪魔だという点を除けば、WiFi環境があってFeliCaとアプリさえ動作すれば基本的に何の問題もなく使えるのだが、実は例外もある。
それは「モバイルSuica」で、これに関してはSIMがないとSuicaのアプリが起動しないのだ。正確にはアプリを起動できなくても、チャージ済みの残高を使ったりすることはできるのだが、クレジットカードなどからのチャージはアプリが起動しないとできない。SuicaはGoogle Pay経由で使用することもできるのだが、自分の端末はAndroidバージョンが古く、すでに非対応になってしまっている。
調べたところ上のリンク先に書いてあるように、端末に「(そのスマートフォンを購入した)通信会社のSIM」が入っていればいいらしい。これは解約や未開通状態で使えなくても問題なく、回線が同じならMVNO(格安SIM)でも構わないとのこと。自分が使用していたのはドコモの端末なので、ドコモ純正のSIMか、あるいはドコモの回線を使用したMVNOのSIMがあればいい、ということになる。
ところが困ったことに、手元にドコモ関係の余ったSIMが全然ないのだ。いちおうメイン端末もドコモ回線なので、一時的に入れ替えれば使えることは使えるのだが、当然ながら旧端末とSIMを取っ替え引っ替えするのは面倒でしょうがない。しょうがないので別の方法を探ることにした。

対処法のひとつは、上でも少し触れたが「未開通のドコモ系SIM」を入手すること。以前Amazonには「MVNOのスターターSIM」的なものがたくさん売っていて、ほんの数百円で入手することができた。Amazonなら上手く使えば送料無料にできるので、コストも最小限で済む。
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が、この方法は上手くいかなかった。というのも今のMVNOのスターターキットはSIMそのものは入っていないものがほとんどで、「申し込んで初めてSIMが発送される」という形を取っているからだ。SIMが入っているものが皆無というわけではないのだが、在庫がないのか数千円の価格が付いており、正直言ってモバイルSuicaを使うためだけに買うのは高すぎると感じた。かつては安価でいくらでも入手できた「未使用SIM」は、現状だと手に入れる難度がグッと上がってしまったのだ。
しょうがないのでヤフオクやフリマサイトで「解約済みSIM」(そういうものも売っている)でも購入するしかないのかと思っていたら、もっといいものを見つけてしまった。それは「アクティベートカード」あるいは「アクティベーションカード」や「ダミーSIM」と呼ばれるもので、元々はiPhoneやセルラータイプのiPadを“初期設定するためだけ”につかうものらしい。
前述のモバイルSuicaと同じく、iPhoneなどは電話として使うつもりがなくても、SIMがないと初期設定もできない場合があるとのこと。これを回避するために売られているのが、この「アクティベートカード」というわけだ。
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上のタイプはドコモものだが、これも回線ごとに種類が違うものが販売されていて、auならau用、ソフトバンクならソフトバンク用のものを使うらしい。前述のとおり自分の端末はドコモのものだったので、ドコモ回線用のアクティベーションカードを買ったが、使いたいスマートフォンが別の回線業者のものなら、そのタイプを選んでおくべきなのだろう。
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というわけで口コミで“使えるらしい”という情報は確認しつつも、少しドキドキして旧端末のSIMスロットにアクティベートカードを入れてみたのが、無事にモバイルSuicaのアプリが起動することが確認できた。これでもう、ヤフオクで通信できないのに妙に高い、解約済みSIMを買わなくて済むというわけだ。
自分のように「SIMがない端末で、モバイルSuicaが使いたい!」という人は、アクティベートカードを入手してみてはどうだろうか。
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