
宅内のWifiの電波状況の関係で、メインのルータとは別にAP(アクセスポイント)モードやブリッジモードなどに設定した無線ルータを設置している人は多いのではないかと思う。実際に自宅もそういう環境なのだが、ある日メインルーターの設定を色々と変更してセットアップが完了した後に、どうしてもAPモードにした無線ルータにアクセスできないというトラブルが発生してしまった。DHCP機能割り当て機能がオンになっているメインルーターには何の問題もなくアクセスできるが、ルータ機能を切った方が見つからず、設定画面にいけないという状態。
APモードで使用していたルーターは、NECの「Aterm WG2200HP」で、LANはギガビット対応、無線の方もIEEE 802.11acなら1733Mbpsの速度にも対応しているミドルレンジモデルだ。自分の環境では安定して使用できており、不満も特になかった。
本当はAPモードではなくルータとしても使いたかったのだが、すでにゲートウェイとして機能しているISPの貸し出しルーターがあり、2重ルータ-を避けるためセキュリティやルーティングはそちらに任せるという流れになっていた。
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実はある事情からPPPoEブリッジを使用してみたくなり、ゲートウェイ側のルーター設定や接続機器を変更したり、WG2200HPのルーターモードとAPモードを何度か切り替えたりしていたのだが、一通りテストが終わって設定と配線を全部戻すと、なぜかWG2200HPがネットワーク上で消失してしまった。ただアクセスポイントやスイッチングハブとしては普通に機能しており、トラブルとしては「目の前で機器は動いているが、IPアドレスもMACアドレスも見つからない」という状態。
NECのAtermシリーズの場合、ブラウザ経由で「http://aterm.me/」や「http://web.setup/」などにアクセスすれば設定画面が開けるようになっている。だがこれはルータとして機能している時にしか使えない方法で、APモードで使用しているときは、基本的には上位ルーターから割り当てられたローカルIPアドレスでアクセスするしかない。
アクセスポイントのIPアドレスを知るには、上位のルータの情報を調べてみるのが手っ取り早い。だがログを見てもそれらしきMACアドレスは見つからないし、Windowsのコマンドプロンプトから「arp -a」を実行しても出てこない。ルーターモードにすればアクセスはできるが、前述のとおり2重ルーターにしたくないし、そもそもネットワークをいじる前は普通にアクセスできたのだ。
そろそろ結論を書いてしまうと、このトラブルの原因はAPモードで使用していたルーターの間違ったポートに、LANケーブルを挿していたことだった。ゲートウェイとして動作していたルータへ繋がるLANケーブルを「WAN側」ではなく「LAN側」に繋いでしまっていた。これにより、APモードで動いていたルータにIPアドレスが割り当てられず、無線部分も含めて「単なるハブ」のように動作していたらしい。機器自体にIPが振られていないなら、確かにアドレスを指定してアクセスしようと思っても、できるわけがない。
口から口へデータを伝えるというハブの本来業務のためにはハブ自身はIPアドレスを持つ必要がありません。ハブ自身の設定用に必要とかでなければIPアドレスはついていないと思います。

というわけでルータに繋がっているLANケーブルをWANポートに差し直すことにより、無事IPアドレスが割り当てられ、APモードに設定したルータの方にもアクセスできるようになった。物理的なミスだとは思わなかったので、ネットワーク側の設定を色々変更したりしてかなり時間を浪費してしまうなど、思った以上に解決に手間取ってしまった。「増設したアクセスポイント(ルーター)が見つからない!」というときは、ケーブルを差す場所が間違っていないか確認してみて欲しい。
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