Googleリーダーの終了が発表されてからすでに3カ月以上経った。終了予定の7月1日が本当に目前になり、待ったなしで代替サービスを探さなければいけないタイミングになってしまっている。同じように尻を叩かれている人も多いようで、こんな記事も注目を集めている。
上の記事で触れられているサービスの中では、国産では「livedoor Reader」、海外では「Feedly」が人気を集めている様子。ただ、自分の場合は、前者はすでに使用済み(なので代替にならないことは理解している)で、後者はどうにも評判の悪さが気になっていた。そこで最初に試したのは「UIと使用感が近い」と評判の「Feedspot」というサービスにした。
色々ガッカリさせられた「Feedspot」
試した結果としては、正直なところ「かなりイマイチ」という感じ。アカウントさえ取ればRSSフィードは簡単にインポートできるし、確かにインターフェースも近いのだが、「リーダー(ページ)を開き直したり、更新チェックのためにリフレッシュするたびに、開いているフォルダが閉じる」という挙動にはどうしても慣れなかった。多分フォルダごとチェックする使い方をしているならいいのだろうが、自分は「フォルダはカテゴリ分けに過ぎず、フィードは個別にチェックする」というタイプなので、これではとにかく無駄な作業が増えてしまう。
Feedspotのインポート画面。作業自体はワンクリックで簡単に終わるのだが……。
しかし、それより問題だったのは、「退会フォームを用意してない」というところ。「使いにくい」と判断して早々にサービスをやめるつもりだったのだが、退会するためのページが見あたらない。調べてみたところ、どうやら「スタッフとメールのやりとりをして退会する」という手段しかないらしい。
大昔のWebサービスならともかく、2013年現在から見ればはっきり言ってあまりにも古くさく、かつ面倒くさいシステムと言わざるをえない。実際のRSSリーダーの使い勝手が云々というより、どっちかと言えばこっちの方にガッカリする事態になってしまった。
気になる点はあるが、悪くない「The Old Reader」
次に試したのは「The Old Reader」というWeb型RSSリーダー。これもGoogleリーダーライクなインターフェースを採用しているが、これは元々リニューアル前の旧型Googleリーダーを利用者に提供することを目的として作られたかららしい。
昔のGoogleリーダーを思い出させる設計が特徴的なThe Old Reader。もともとは、Googleがリーダーを改良した際にユーザーからの不満が相次いだことから、それ以前の古き良きGoogleリーダーの提供を目的として作られたものです。
なので、見た目はもちろん、キーボードショートカットなどの操作感も基本的にGoogleリーダーと同じ。カレ無しじゃ生きていけない……! というGoogle色に染められたアナタにも、まさにピッタリのサービスですね!
結構嬉しいのは使い始めるために必ずしも新たにアカウントを作る必要がなく、FacebookやGoogleのアカウントがそのまま使えること。特にGoogleリーダーからの乗り換えならGoogleのアカウントは絶対に持ってるはずで、それを使えば面倒なアカウント作成作業をしなくてすむ。もちろん、任意のメールアドレスとパスワードでアカウントを作ることもできるので、気になる場合はそっちを使うこともできる。
反面、フィードの登録リストは(例えGoogleのアカウントでログインしても)勝手にインポートされない。GoogleからエクスポートしたOPMLファイルが必要なので、先に手動で作業をしておく必要がある。具体的な方法は以下のページなどに画像付きで作業方法が書かれているので、任意で参照して欲しい。
「Googleリーダーが終わっちまった!もうアクセスできねえ!!」という場合でも焦る必要はない。Googleのアカウントにログインしたまま、以下の「Google Takeout(データエクスポート)」にアクセスすればいつでもOPMLファイルがエクスポートできる。ただ期限は7月15日までなので、できれば早めに作業をおこなっておいた方がいいだろう。
あとはThe Old Readerにダウンロードしたファイルから解凍(抽出)した「subscriptions.xml」を読み込ませるだけ。インポートに若干時間がかかるものの、正常に読み取れれば元のGoogleリーダーに近い環境が整うはず。使ってみた限り、マイナーだからなのもあるのかレスポンスもそんなに悪くないようだ。
GoogleリーダークローンなThe Old Readerの画面。リスト表示は多数の見出しを一気にチェックするのに便利だ。
ただ、(これはThe Old Readerに限らないが)パッと見て若干、未読・既読の見分けが付きにくいのが気になった。Googleリーダーの場合は、「未読が白色」「既読が灰色」と色で分かれているのですぐわかるのだが、The Old Readerはどの行も全体的に灰色で先頭に緑色の線があるだけなので、慣れるまでは全部が既読に見えてしまう。また、サービスもインターフェースもすべてが英語で日本語化はされていないので、そのあたりが気になる人もいるかもしれない。
タイトルの左側にある緑色の線が未読状態を表している。全体的なページデザインは灰色。
とはいえ本当にGoogleリーダー終了まで時間がないので、とりあえずこのThe Old Readerを使うことにしようと思う。FeedlyやFeedspotに満足できないなら試してみてはいかがだろうか。
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