Windows 8のアップグレード版を新規(クリーン)インストールする方法まとめ

Microsoft Windows 8

普段WindowsはDSP版を買っている人でも、期間限定の安さに釣られてWindows 8の場合はアップグレード版を買った人は結構多いんじゃなかろうか。「今すぐは必要ないけど……」という感じでも、価格に背中を押された人も結構多いはず。

しかし、そこで問題になってくるのは「どうやって空のHDD/SSDに新規(クリーン)インストールすればいいのか」ということ。DSP版なら何も考えずメディアから起動すればいいだけだが、アップグレード版だと当然「旧OSからのアップグレード」が前提になっているため、場合によってはインストールまではできるがライセンス認証が通らなくなってしまう。この現象の具体的な回避方法と、それぞれの方法のメリット・デメリットを自分の復習をかねてまとめた。

なお、当然だがアップグレード版を使う関係上、以下の点に気をつける必要がある。

  1. アップグレード対象となるWindowsのライセンス(XP・Vista・7)が必要。
  2. ライセンスは“入れ替わる”ような形になるため、アップグレード元のOSと同時使用はできない。

逆に言えば以上の点に気をつければライセンス的には問題ないはずなので、新しいストレージで旧OSを引き継ぐことなくまっさらな環境でWindows 8を使い始めることができる。

Windows 8のアップグレード版を空のストレージに新規インストールする3つの方法

1. Windows 8を「2回インストール」する

1回、空のHDDにアップグレード版のWindows 8をインストールして、その後に「もう1回Windows 8をインストールする」方法。調べた限りネットでは一番知られている手法のようだ。最初のインストールではプロダクトキーが無効になってしまうようなのだが、2回目のインストールでは同じキーでも普通に有効になる。

メリット
  • Windows 8のインストールディスクを使うだけなので、他に何もいらない。
  • 事前の準備なども必要ない。
デメリット
  • 最初にインストールしたWindows 8が「windows.old」として残るため、手動でクリーンアップする必要がある。(上記リンク先参照)
  • 2回インストールする必要があるので、それだけ時間がかる。
  • 2回インストールするだけのHDD/SSDの容量が必要。

2. 事前に空の「windows」フォルダを作っておく

Windows 8をインストールする予定のストレージに、「windows」という名前の空フォルダを作っておく方法。手元に使えるPC(特にデスクトップ)があるなら簡単におこなえるはず。すでに使っていたストレージをフォーマットし直して使い回す予定なら、恐らくこれが一番手っ取り早い。

メリット
  • 1.の方法と違い2回インストールする必要がない。結果として時間やストレージ容量を節約できる。
  • 手元に作業用PCがあれば簡単に実行可能。
デメリット
  • インストールする予定のHDD/SSDを事前に初期化・フォーマットし、フォルダを作るという作業の手間がある。
  • 「windows」フォルダを作っておく必要があるので、本当の意味で「まっさら」なHDD/SSDではおこなえない。

3. すでにWindowsがインストールされたHDDを接続しておく

USBなどを利用して、Windows 8をインストールしたいPCに、Windowsインストール済みのストレージを接続しておく。インストール時に認識されていてライセンス認証が終わった後なら、インストール終了後に取り外してしまっても問題はない。旧OSが入ったHDDは移行が終わるまで完全にそのままの形で残しておけるため、新規ストレージを利用したい場合のアップグレードインストールに最適かもしれない。

メリット
  • (2.と同じく)1.の方法と違い2回インストールする必要がない。結果として時間やストレージ容量を節約できる。
  • 2.と違い「完全にまっさら」なHDD/SSDで新規インストールできる。結果として事前の作業が必要なく手間も省ける。
デメリット
  • すでにWindowsがインストールされたストレージが手元にないとできない。

まとめ

それぞれの方法を整理してみると、恐らく以下のようになる。

  • 1.は時間がかかるが事前の用意が必要なくお手軽。作業時間を気にしないならこれが一番無難。
  • 2.は事前のフォーマットやフォルダ作成が必要なため、若干の事前作業が必要なかわりにその後の作業時間を減らせる。ストレージの領域確保(パーティション作成)とフォーマットが普通にできる環境なら、選ぶ優先順位は高い。
  • 3.は「手元にWindowsがインストールされたHDDやSSD」があれば、この中で一番楽。

どれを選ぶのが一番いいかはその人のPC歴や環境に左右されると思うので、自分に合っていると思うものを選ぶのがいいのではなかろうか。