Xbox 360コントローラー故障 → 無償交換までの体験記

この記事はXbox 360 S本体に付属していたコントローラの調子が悪くなったので、Microsoftのサポートに頼んで交換してもらったときの体験談。本体の修理や交換(特にRRoD)については記事や体験談はいくらでも見つかるんだけど、付属品・オプションに関してはほとんど見つからなかったので、今回の自分の体験を書いてみることにした。(数少ない例としてはXbox360のACアダプタが壊れたというのは見つかったので、申し込む前にありがたく参考にさせてもらった。)

工業製品である以上は一定確率で必ず不良品は紛れ込むので、同じような状況になる人もいるんじゃないかと思う。参考にしてもらえば幸い。

発端

今年の春に使い込んで調子が悪くなった白いXbox 360本体から、例の黒い「Xbox 360 S」に買い替えた。白い初期タイプで弱点だった騒音、少ないHDD容量、デカいACアダプタ、有線LANしかない等々の問題がすっかり解決されてより快適なゲーム環境になったワケなんだけれど、最近困ったトラブルが一点発生した。付属していたコントローラーの調子がどうにも悪い。具体的な症状は「ABXYボタン」の反応低下&たまに押されたまま戻ってこなくなるというもの。

恐らく内部のスイッチ部(ゴム)がやられてしまったんだろうけど、長年使い込んだ旧タイプの白いXbox 360コントローラーのABXYボタンがまだ生きてることを考えれば、ほとんど初期不良に近いものが入っていたんだと思う。なんせまだ半年も使ってないのだから。最初は嫌々コントローラー買い替えるかパーツを買って自分で直すかと考えたのだけど、本体の保証期限内であることを思いだしてサポートを受けてみることにした。今回の話はその顛末。

まずサポートダイヤルに電話してみる

Xboxのサポートを受けるのは初めてではないので、電話とWebの両方でサポートの登録や申し込みができることは知っていた。ただ先に聞いておきたいことがいくつかあったので、Webで登録作業をする前にまずサポートダイヤルに電話してみることにした。電話番号は公式サイトに以下のように書いてあって、固定電話からならフリーダイヤルになっている。

営業時間

電話によるサポートの受付時間: 月曜から土曜 午前10時から午後6時(祝日を除く)

電話番号 フリー ダイヤル: 0120-220-340 (携帯電話などからは03-5767-4551)

お問い合わせ - Xbox.com

ちなみにかけたのは土曜日の午前中だったが、ほとんど待つことなく担当者に繋がった。また海外の変なコールセンターに接続されてカタコトの日本語で対応されることもなく、日本人のオペレーターが質問にハッキリと適切に答えてくれた。この電話対応は非常に好印象だったことを先に書いておきたい。

サポートダイヤルで聞いてみたこと

聞いてみた質問を箇条書きにすると以下のとおり。

  1. 本体には1年保証が付いているが、付属品にも同様の保証が適用されるのか。
  2. 保証される場合、それは具体的にどのような対応になるのか。
  3. その保証を受けるため、ユーザ(つまり自分)は何をすればいいのか。
  4. 故障品のチェックの結果、修理・交換対象にならずそのまま戻って来ることはありうるのか。

この4点。具体的な返答は以下のとおりだった。

1. 付属品(コントローラー)も本体と同一の保証があって対応してくれるのか

「付属品だから保証されない」ということはまずないだろうけど、念のために最初に聞いてみた質問。答えはもちろん「保証期間内なら対応する」ということで、何の問題もなし。

2. 具体的にどんな対応になるのか

「交換対応になる」とのこと。逆に頼んでも「修理」はしてくれないそうだ。本体の場合は修理か交換か任意で選べたのだが、付属品の場合は事情が異なる様子。

ちなみに交換品が新品なのかリファービッシュ品(修理上がり品)なのかは特に何も言われなかった。(後で聞いてみれば良かったかと少し後悔した。)

3. ユーザは何をすればいいのか

要するに「手元にある故障品をどうすればいいのか」という話。交換サポートの形態にも色々あって、ユーザ登録さえしてあれば「交換品を送るから壊れた方はそっちで勝手に処分してくれ」というタイプ(商品単価が安い場合が多い)もあれば、「宅配業者が玄関先で交換品と不良品を交換する」というものもあったりする。

で、今回のXbox 360のコントローラーの場合は「着払いで不良品を送ってほしい。その後交換品をこちらで発送する」とのことだった。上記のような手軽な(そして手元から製品がなくなるタイミングがない)対応になるかとちょっと期待していたのだが、良くも悪くも「普通」の対応だった。

4. 修理・交換対象にならずそのまま戻って来ることはあるのか

上記の3.を聞いた後に気がついて尋ねてみたこと。「送られてきた製品をチェックしてみましたが、故障がこちらで再現されなかった。あるいは当社が定める“故障状態”の規定に入らなかったのでそのまま送り返しました」という対応がありうるのかという話。今回の場合はあまり関係ないとは思うが、再現性が低い故障や初期不良だとこういうこともありうるのでいちおう聞いてみた。

返答は「“送られてきた付属品(コントローラー)が粉々に破壊されている”というような状況でもなければそのようなことは基本的にない」とのことだった。これはその後はっきりするのだが、これを聞いて「付属品だと“故障状態は(ほとんど)問わない”ということだろうか」と思ったものの特に突っ込んだ質問はしなかった。

一通り質問が終わったところでオペレーターの方から「このまま交換作業の手続きに入りますか?」と聞かれた。このまま(電話でも)すぐ受け付けられるし、Webでも登録作業が可能で、どちらを選んでもやることは何も変わらないとのことだったので、Webで作業することにしてそのままお礼を言って電話を切った。理由は電話経由の口頭で本体のシリアルナンバーなどを登録する方が面倒だと思ったため。(入力フォームにキーボードで直接入力した方が早い。)

Webでコントローラーの交換を申し込む

ユーザーサポートへの電話によって疑問点はクリアされたので、実際の登録・交換作業に入ることにした。以下はWeb経由でおこなった場合で、電話でおこなうと作業は異なると思うので注意。

XBOX Live(Windows Live ID)にログインして製品(Xbox 360本体)を登録する

まずXbox 360の利用を始めるために作成したアカウント(Live ID)を使って、XBOX Liveにブラウザからログインする。具体的には以下のページに飛んで、右上の「サインイン」というリンクからログインすればいい。

ログインすると自動的に個人アカウントのトップページに飛ばされるが、そこのページはとりあえず無視して次のXboxカスタマーサポートのページに移動する。

「Xbox 360」という項目があるので、そこから「製品を登録する」を選び、「オンラインサービスセンター」というページに来たら「本体を登録する」をクリックして登録ページへ。将来にわたってアクセスできるかはわからないが、とりあえず現在はこのページで登録することになっている模様。すると入力フォームが現れるので必要事項を入力する。

自分の場合は本体のシリアルナンバー、住所、氏名、電話番号、メールアドレスの入力欄が現れた。入力を完了すればアカウントと本体の紐付けが完了して各種サポートを受けられるようになる。(本人情報の登録は初回だけで、次からは製品のシリアルナンバーの登録だけでいいようだ。)

Webでの交換手続きに入る

製品を登録するとコンソール・マネージャーというページから本体のシリアルナンバーなどがチェックできるようになる。驚いたのはこのページに「保証」という項目があることで、いつ購入したかは入力してないのに保証期間が表示されていた。自分の場合は若干の誤差があるがちゃんと来年(2013年)の春となっていて、時期もおおむね合っていた。仕組みはよくわからないのだが、本体の出荷日やIDへのログイン状態などから決定しているのかもしれない。(古い在庫品を買ったなどで合っていない場合は、サポートに電話すれば対応してくれるのではないかと思う。)

そしてこのコンソール・マネージャーのページには、真ん中に「交換用アクセサリー」という項目があり、ここからダイレクトに交換の手続きを始められるようになっていた。

付属品交換の項目

クリックすると付属品の一覧が表示されるので、今回の場合は「コントローラー」を選ぶ。コントローラーにもシリアルナンバー(製品ID)があるので、それを指示に従って登録する。すると交換するコントローラーの一覧と価格(今回は保証期限内だからか全部「$0」と表示されていた)が表示されるので、間違えないように無線コントローラーの黒を選んだ。項目名だけだと有線コントローラーに「Xbox 360 コントローラー」なんて名前が振ってあったりして少しわかりにくいので、画像もセットでしっかりチェックした方が良さそうだ。

ここまで終わればあとは交換品の送付先住所、配送方法、支払い明細(今回は無償なので関係ない)などを適切に入力やチェックしていけばいい。最終確認さえ終われば残りの手順が書かれたメールが即座に送られてくる。このあたりも完全に自動化されてるようだ。

故障コントローラーの発送 → あとは待つだけ

メールに書かれた手順と注意点は極めてシンプルで、「故障品を壊れないようにきちんと梱包して指定された住所(福島のXbox配送センター)着払いで発送する」と「発送伝票に問い合わせ番号(受付番号)を書く」という2点のみだった。

ここで驚いたのは故障品の修理・交換手続きで良くある「故障状態と氏名や受付番号を書いた紙と、購入証明書(レシート)のコピーなどを別途同封する」という指示がなかったこと。書くのが伝票だけで済むのはこっちにとっても楽でいいのだけど、実は故障の状態はWebでの申し込み作業時にも書くところ(項目)がなかった。伝票に書いたのも発送に必要な住所などを除けば、問い合わせ番号だけ。電話の場合はまた別なのかもしれないが、要するにWeb経由の登録・申し込みだと正確な購入日と故障状態はMicrosoft(サポート)に一切伝わってないということになる。

これは前述のサポートダイヤルでも「故障品がそのまま戻って来ることはまずない」と言っていたように、付属品(少なくともコントローラーの故障の場合)はどう壊れているかは調べる気がなく、指定された物がきちんと送られてきたかどうかチェックしているだけなのではなかろうか。それさえ確認できれば、あとは代用品を発送して終わりということなんだろうと思う。確かにこの一連の手順では「修理」は無理だろうと納得してしまった。(もちろん「本体」の場合は単価が違うので、対応はまったく異なる。)

まあとにかく早速書かれたとおりに不要なダンボール箱にコントローラーを入れ、適当な紙を緩衝材にして宅配便で発送した。着払いなので当然(梱包用の箱や緩衝材を除けば)費用は一切かかっていない。ユーザとしてできるのはここまでで、あとは向う側が交換品を送ってくるの待つだけだ。ちなみに前述の手続きメールには「10日程度で交換品をお届けいたします」と書かれていた。

想像以上に早い対応に驚き

コントローラーを送った翌々日の午前中に、なんともう交換品の発送準備終了メールが届いた。今の宅配便はそう遠くなければ物は大概翌日には届くはずなので、Xbox配送センターに届いた当日か、翌日の朝イチには交換作業が完了してメールを送ってきたことになる。想像以上……というか驚異的に早い対応と言っていいのではなかろうか。

逆に言えばこんな短時間で(知らせてもいない)故障状況をちゃんとチェックできるとも思えないので、確証はないが「指定された物がちゃんと入ってるか確かめただけ」という予想はそう外れていないように思える。

3日で帰ってきたコントローラーの中身は

発送準備が終わったとのメールが届いた翌日に、交換された新しいコントローラーが宅配便で届いた。こっちが発送した当日を除けば丸3日もかかっていないことになる。まさかこんなに早いとは予想してなかったので嬉しい誤算だ。

箱の中にはパッケージ入りの単品コントローラーがそのまま入ってるんじゃないかと予想していたが、開封するとそうではなくエアーキャップに包まれた袋入りの無線コントローラーが入っていた。ではリファービッシュ品なのかと言えばそういう雰囲気でもなく、使った様子は皆無で保護シールなどもきちんと貼ってある。あくまで外装から推察しただけで断定はできないが、これは(パッケージがない、本体に付属されているのと同じ)新品ではないかと思う。実は「せっかくなら新品と交換されるといいなぁ」と期待していたので、これも中々嬉しいところだった。

なお当たり前だが、交換後のコントローラーはこれを書いてる時点でも何の問題もなく機能している。

素早いサポート体制は好感度が高い。保証期間内で不調を感じたら素直に交換が最良か

せっかく買い替えたハードの付属品が出来の悪いハズレだったというトラブルは残念だったが、それを打ち消すぐらいサポート体制は良かったと感じた。手慣れた感じで聞いたことに適切な答えをはっきりと返してくれるサポートダイヤルは好感度は高かったし、実際の交換作業も極めてスムーズに終わった。メールに書いてあった「10日程度」というのは本体の修理などを伴う場合で、今回のような付属品を交換するだけの対応ならずっと速く終了するのだろう。しばらく代用として使うつもりで古いXbox 360の白いコントローラーを引っ張り出してきたのだが、想像以上に早くしまい直すことになった。

逆に気になった点としては(サポートダイヤルのフレンドリーな対応に比べて)Web受付のページの作りや手順が少しわかりづらいというのがあったが、まあ許容範囲かなという感じ。どうしてもわからなければ電話での対応・登録をしてもらえばいい訳で、そこまで致命的な問題というわけでもないだろう。

とにかく「不良コントローラー(付属品)の交換対応」という今回の件に関してはサポートの不満はほぼなく、交換品が新品(らしきもの)だったことも含めれば非常によい対応だったという総括になる。今思えば、最初に思いついた買い替えや自分での修理を試みなくて本当に良かった。(無駄なお金がかかるし、もし自分で分解していたら保証がなくなる。)同じようにコントローラーの不調を感じている人がいたら、保証期間内なら迷わずサポートに対応してもらうのをおすすめしたい。