北陸先端科学技術大学院大学:研究者総覧 - 長谷川 忍
長谷川 忍 (HASEGAWA, Shinobu)教授, 遠隔教育研究イノベーションセンター長
情報科学, 人間情報学研究領域, AI・エンタテインメント科学国際研究センター, 生体機能・感覚研究センター, 遠隔教育研究イノベーションセンター
◆学位
博士(工学) 大阪大学
◆職歴
2021 - : 北陸先端科学技術大学院大学 , 遠隔教育研究イノベーションセンター , 教授
2021 - 2021 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 遠隔教育研究イノベーションセンター , 准教授
2015 - 2021 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 情報社会基盤研究センター , 准教授
2012 - 2015 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 大学院教育イニシアティブセンター , 准教授
2004 - 2012 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 遠隔教育研究センター , 准教授
2002 - 2004 : 北陸先端科学技術大学院大学 , 情報科学センター , 助手
◆専門分野
教育工学
◆研究キーワード
遠隔教育, Web-based Learning, e-Learning, ゲーミフィケーション
◆研究課題
学習用デジタルライブラリの構築
WWWを利用した学習の主な特徴は,個々の学習トピックに対して異なる視点から記述された多数の学習リソースを適切に選択・利用することで,そのトピックに対する理解を深めることができる点にある.しかしながら,どのような学習に利用できるかについて明確に記述されていないリソースが多いため,学習者の目的にあったリソース選択は非常に難しい.本研究ではこうした問題を解決することを目的として,学習者がある特定のトピックをいくつかの段階を経て学習するという場面におけるリソース選択を効果的に支援する環境を実現する,学習用デジタルライブラリを設計・開発する.
ハイパー空間における主体的学習支援ツールの開発
現在,WWW上の学習リソースは,通常ページ及びページを結ぶリンクからなるハイパー空間を構成する.この空間内において,学習者は主体的に個々のページに記述された学習項目を順次学習しながら,教材に対する知識を積み上げていくことができる.そのため, 教材に対する自分なりの理解を作り上げることができ,高い学習効果を期待することができる.しかしながら,こうした主体的学習は実際にはそれほど簡単ではなく,しばしば行き詰まりが生じる.本研究では様々な学習の行き詰まりの局面を解決することを目的として,学習者の主体性を損なわずに効果的な支援を可能にする,主体的学習支援ツールを開発する.
遠隔教育・学習環境の設計支援
遠隔教育・学習を実現するために構築されるシステムは,講義の目的や形態,特性などといった教育工学的な制約条件と,システムで利用される通信技術や映像音声技術といった情報工学的な技術要素からなる,複合的な要求要件の下で設計されている.本研究では,効果的な遠隔教育・学習システムの設計を支援するためのシステム設計方法論として,遠隔拠点間で発生するコミュニケーションパターンに着目し,過去の実践事例を再利用可能な形で体系化することで,システム設計を支援する技術の開発を行う.
研究活動支援ポータルシステムの開発
我々が日々行っている研究活動は,複数の研究者や学生で構成される研究グループの元で膨大なコンテンツを生成・利用しながら進められる.本研究では,研究者および学生のチームからなる研究活動をモデル化し,研究活動を様々な側面から支援する機能を開発するとともに,研究活動全体のマネジメントスキル向上を支援する研究活動支援ポータルサイトを開発する.

■研究業績

◆発表論文
Object Recognition from Scientific Document Based on Compartment and Text Blocks Refinement Framework
Jinghong Li, Wen Gu, Koichi Ota, Shinobu Hasegawa
SN Computer Science, 5, 7, -, 2024
An Academic Presentation Support System Utilizing Structural Elements
Kazuma Takahashi, Wen Gu, Koichi Ota, Shinobu Hasegawa
IEICE Transactions on Information and Systems, E107.D, 4, 486-494, 2024
Automatic Summarization for Academic Articles using Deep Learning and Reinforcement Learning with Viewpoints
JingHong Li, Hatsuhiko Tanabe, Koichi Ota, Wen Gu, Shinobu Hasegawa
The International FLAIRS Conference Proceedings, 36, -, 2023
Gamification-Based Cybersecurity Awareness Course for Self-regulated Learning
Tuan M. Tran, Razvan Beuran, Shinobu Hasegawa
International Journal of Information and Education Technology, 13, 4, 724-730, 2023
◆Misc
語彙の出現頻度と難易度に着目したITパスポート試験の分析
松山 宏樹, 長谷川 忍
教育システム情報学会研究報告, 37, 3, 42-48, 2022
講義アーカイブにおける関心領域の自動推定手法の提案
Yang Yuhui, 太田 光一, 長谷川 忍
教育システム情報学会研究報告, 37, 2, 36-42, 2022
技術記事投稿サイトを対象とした企業技術情報分類のための半教師有学習
柿本 侑毅, 太田 光一, 長谷川 忍
情報処理学会研究報告, 2022-CLE-27, 9, -, 2022
テキストと画像を入力とする学習者モデル構築手法の提案
長谷川 忍, Wan Hua, 太田 光一
教育システム情報学会研究報告, 37, 1, 17-20, 2022
技術記事投稿サイトを対象とした企業技術情報の抽出・構造化手法の提案
柿本 侑毅, 太田 光一, 長谷川 忍
教育システム情報学会2021年度学生研究発表会(北信越地区), 39-40, 2022
◆書籍
人工知能学大事典・教育支援・知的学習環境
その他, 1107-1108, 共立出版, 2017
eラーニング/eテスティング・遠隔学習システム
その他, 33-48, ミネルヴァ書房, 2016
「学び方の学び」を支援するAI 的アプローチ
その他, 人工知能Vol.30 No.3, pp.291-292, 2015
長谷川忍・Webにおける主体的学びとリフレクション支援
共著, 61-71, 主体的学び研究所, 2014
4-9 Webベースの学習支援システム
その他, pp.40-43, 電子情報通信学会知識ベース「知識の森」S3群-11編, 2011
◆講演・口頭発表
A process analysis of using time-series screen data with Mindmap creation
2018 ASEAN Workshop on Information Science and Technology (AWIST2018), JAIST, Japan, 2018
Adaptive Interface that Provides Coaching, Modeling and Fading to Improve Revision Skill in Academic Writing
Proceedings of the 20th International Conference on Human and Computer Interaction (HCII2018), pp.300-312, (2018)., Las Vegas, USA, 2018
Resource Description Framework Models for Representing the Revision Process in Research Support Systems.
Proceedings of the 25th International Conference on Computers in Education (ICCE2017), pp.252-260, (2017), Christchurch, New Zealand, 2017
The Role of Serious Games in Disaster and Safety Education: An Integrative Review
Workshop Proceedings of the 25th International Conference on Computers in Education (ICCE2017), pp.180-190, (2017), Christchurch, New Zealand, 2017
多地点遠隔講義環境における音情報を用いた雰囲気の推定と可視化手法の検討
信学技報 117(335), pp.1-4, (2017), 野々市, 2017

■担当講義

Distance Learning System, Logical Inference and Knowledge Representation, Machine Learning, 遠隔教育システム工学, 論理推論と知識表現, 機械学習

■学外活動

◆所属学会
情報処理学会, AACE, 日本教育工学会, 教育システム情報学会, 人工知能学会, 電子情報通信学会

■賞等

・ 人工知能学会研究会優秀賞 , 柏原昭博, 佐藤禎紀, 萩原 未来, 太田 光一, 長谷川 忍, 鷹岡 亮 , 人工知能学会 , 2020
・ 研究会優秀賞 , 2009年度人工知能学会 , 2010
・ 人工知能学会研究奨励賞 , 1998